ILL-BOSSTINO [THA BLUE HERB] 『ラッパーの一分』(LIVE DVD) リリースインタビュー
THA BLUE HERBが昨年12月30日、恵比寿LIQUIDROOMで行われたワンマンライブの模様を完全ノーカットで収めたLIVE DVD『ラッパーの一分』をリリースする。
ヒップホップの名のもとに昨年10月にラッパーILL-BOSSTINOがtha BOSS名義でソロアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP」を完成させ、そのまま中央突破でソールドアウトにこぎつけた本公演から半年、振り返る部分と先を見る部分、その主張の中にある今を語ってもらった。
ILL-BOSSTINO Interview
—–今回は昨年末にリキッドルームで行われたワンマンライブのDVDという事で、リキッドルームへの特別な思い入れっていうのは以前からあったのでしょうか?
そうだね、リキッドは新宿の歌舞伎町の時からずっと何回もやっているし、東京でひとつの箱で継続してワンマンをやり続けているのはリキッドが一番数も多いし、長きに渡って色々な夜を過ごして来たからね。
—–そんな中、一昨年の年末のリキッドルームでのライブの際に「ソロアルバムを出して1年後はこの会場をソールドアウトさせる」と発言したことを見事に実現したわけですが、一昨年の段階で既にソールドアウトさせる為の脈絡みたいなものってあったんですか?
未来の事はわからないけど、どうやっても実現させなくてはならないとは思っていたよね。でも確定要素なんてどこにもなかったよ。
—–漠然とした中で願望的な部分も強くあったという事ですか?
願望というものよりはもう少し強いものではあるかな。絶対にやらなくてはいけないミッションだから、どんな手を使ってでもソールドアウトさせるって位思っていたね。
—–その為に、アルバムを制作して、リリースした事以外にそこに対して変わったアプローチって何かしましたか?
いや、いつも通りの正攻法だけど、でもまあ良いアルバムを作ればソールドアウトはできるだろうなとは思っていたけどね。オーディエンスを信じていたよ。
—–今回こういう形で有言実行されたわけですけど、BOSSさんの場合はアーティストとしてだったり、レーベルの社長としてだったり色々とやる事がある中で思うように有言実行が果たせない時ってご自身の中でどうやって消化させていますか?
まあでも、どうだろうね、例えば東京ドームを満員にするって言っているわけじゃないから、実現できないことを発言してないから、結局そういう意味じゃ全部有言実行してきたよね。夢物語は言ってないから、そこは自分の中で自分の器の大きさっていうか限界っていうのは自分でわかったつもりで、だからと言って小さな目標ではない乗り越えるべき大きなヤマを見据えてるし、この辺っていうのを見極めて言っているつもりではあるけどね。それが故に全部有言実行出来てるって感じだね。
—–今回に関してはきちっと期限まで設けての有言実行だったと思うのですが、これまでも実現してきた事っていうのは具体的にそういった期限までもイメージしたものだったのですか?
そうだね。
—–そうするとこのリキッドのライブで、前売り段階でソールドアウトしたという状況を知った時は『そうだろうな』位の感覚ですか?
嬉しかったよ純粋に。良かったって安堵はしたよね普通に。やっぱり蓋を開けてみればああいう夜になったけど、その前のお客さんがチケットを買ってくれるかどうかって事はコントロールできないからね。
—–実際のライブの方はイメージしていた通りに進みましたか?
うーん、そうだけど、俺とDJ DYEの2人でコントロールする事だったらまあ最初の90分は思っていた通りに進んではいるけど、やっぱりそのYOU THE ROCK★にしてもB.I.G. JOEにしても般若にしても、お客のヤジにしても、そういう不確定要素っていうのが入ってくると、もちろんそこで何が起こるかっていうのが楽しみなうえで彼らを招いているわけだし、だからそこから先はわりとケミストリーだったね。
—–ゲストで出られた3名の方とは事前にそんなに打ち合わせとかもしなかった感じですか?
そうだね、前の日とかに「こういう感じで呼び込むから、こういうタイミングで出て来てよ」位だったと思うね。
—–あの3名とはあの日以降も共演されたりしましたか?
JOEとは旭川でやっているし、YOUとはあいつの地元の松本でやっているし、そういう感じだね。
—–じゃあ、また何かタイミングが合えばやっていく感じなんですね。
もちろん、いつでもどこでもやるよ。
でもまあ、年末の12月30日っていうお客さんも含め一種の解放感もあるし、ソールドアウトでお客さんがパンパンの中で、あの3人とのセッションも映像として残す事ができたから、そういう意味ではそれ以降やっているやつは写真には残っているけど、あれを超えるケミストリーを出す事はないっていうか普通のセッションで終わっているよね。まあそれはそれで良いんだけど、だからやっぱり今回映像に映ってるのは全てが特別だったなって思うね。
—–あと、先ほどお客さんのヤジの部分も触れてましたけど、THA BLUE HERBのライブって意外とちょいちょいああいう事ありますよね。ああいうのって実際はちょっとはイラっとしたりするんですか?
でもまあライブだからね。お客さんの心理としてダンスフロアに30人、40人位しかいなくて、そこで俺とDYEが真正面みてライブやっているとなかなか声は挟みにくいもんだよ。例えば俺がそこで切れて「お前、何言ってんだよ」ってなるのなんて嫌だろうし、俺だってしたくないしさ。でも1000人もいればどさくさに紛れられるから、ああいうような事を言うような奴もいるし、他のお客さんは、うるせーなって思う人ももちろんいるだろうし、静かに聴いてたいなって思う人ももちろんいるだろうけど、でも1000人全員が固唾を飲んで俺が何を言うのか待っているっていうシーンももちろん今回もあるけれども、それだけだったらちょっと堅いよね。つまんないよね。お酒を飲んで年末の解放感の中で楽しんでいるわけだし。
俺らのお客さんは俺にとっては運良く、他の人のライブみたいに携帯持って写真撮ってるような人もたくさんはいないし、みんな結構本気で観に来てくれるからそこはそれで有難いけど、まああれ位の事は俺的には許容しているよね。逆に普通だって思うよ。その中でもうまく運ぶのもまたMCの技量だし、そういう場面で鍛えられるっていうのもやっぱりあるからね。
—–THA BLUE HERBの場合は特に静寂の中でこそ際立つ部分が強いから故の事なのかも知れないですね。
だからメリハリだよね。お客さんもそこの空気を解ってくれている人がすごい多いっていうか、静かな時は静寂も音楽だからそれを楽しんでくれている人もいるし、そこで耐え切れずに壊す人間もいない事はないけど、それでも他の人達のライブとかを観たりすると、俺らのライブのお客さんは本当に良いなと思うよね。俺のやりたいようにやれせてくれてる。
—–そして今回のDVDに関しては全編ノーカットという事で、これはライブ前からこういう形でリリースする予定だったのですか?
いや、DVD化のことは事前に決めてたわけではなくて、一応撮っておこうか位だったよ。やっぱりライブやる前はね、どうなるかわからないからね。その後の何か月後かにDVDを出そうなんてプランニングしてライブに挑む事なんて絶対ないよね。その前のヤマをどうやって越えるかって事で精一杯だからね。一応、撮っておこうかくらいなもんで、でも終わった瞬間にこれは絶対映像化しようとは思ったよね。
—–そうすると、監督を務めた川口さんの都合とかもあったと思うのですが、具体的に動き出したのはライブ終わってすぐって感じですか?
そうだね、終わって打ち上げの会場で、これは映像化しようよ位の話は普通にしていたと思う。
—–撮影に関しては特にこういう風にみたいな要望とか出したりしたんですか?
それは出してないね。本当に好きに撮ってもらってって感じだね。
—–実際に映像で出すってなったときには何か伝えたりしましたか?
そうだね、何回か見せてもらって、ここのシーンはもっと別のカメラでも見てみたいってやりとりは3往復位はしているけど、それ位だね。
—–今回のこのライブに限らず、普段ライブが終わった後ってご自身の映像って見たりするんですか?
見ない。見たことはないね。
—–じゃあ改めて見たのって、
今回がほんと久しぶり。膨大にあるけど見ないね。見る暇がないね、次から次に来るからねライブは。金土やって札幌に日曜帰って月曜オフって、火水練習して、そうしたら木曜日はもう前の日だからね。そんな事やっている時間はないよね。
—–そうすると今回改めてご自身の映像を見て、アーティストとしてだったり、レーベルの社長としてだったり、第三者的に客観的な見方だったり色々な見方ができたかと思うのですが、実際どのように感じましたか?
確かに最高だったけど、でもその時に感じていた事は正直超えないよね。
—–ああ、なるほどライブの当日って事ですね。
うん、そうそう。だから、ああこういう感じだったんだ位のもので追体験でしかないよね。その時にリアルタイムで感じていた俺の中での感動だったりっていうのはやっぱり超えはしないけど、でもまあそこにいたお客さんはともかくとして、いない人もたくさんいるし、いなかった人達に観て欲しいって思って作品を今回作るわけだから、そういう目で見たらどう思うかって思ったけど、まあ鳥肌立ちまくってたね。鳥肌とか立つと一番はっきりするね、大丈夫だなと。お客さんに商品として売ってもきっと大丈夫だなと思ったよね。
—–最終的に全編ノーカットで行くっていう判断はBOSSさんの方でされた感じなんですか?
まあ、やるならノーカットだよね、ライブなんて絶対。常識でしょう位に思っているけどね、どこをどうカットすれば良いのなんて逆に思うし、でもYOU THE ROCK★の場面とB.I.G. JOEの場面と般若の場面は俺は全部いきたいと思ったけど、先方がある事なんでそこは「どうかな?」って投げたけど、3人共大丈夫って言ってくれたから、そうなったら絶対ノーカットだよね。
最近なんかMCバトルとかすごい流行っていて、フリースタイルバトルが流行っている中でラッパーっていうものが何年振りかに脚光を浴びているっていうか、メディアも含めて、一般の人達にもラップってこういうもんだっていう、盛り上がっているそういう時期だから、16小節のフリースタイルで相手を貶めて自分を高めて自分のスタイルを証明するっていうのが大体そんなもんなんだけど、まあ2時間40分ずっとラップをし続ける、他人を卑下したりしないでもそれだけ言いたい事があるっていうか、生と死の間の事柄でこれだけラップで表現出来る、そういうような事を、とことんまでにやっているラッパーが同じ時代にいるって事をこの時期に見せておきたいっていう事、残しておきたいって事ではノーカットは確実だね。
—–ゲストを招く事はあるにしろ、ずっとやって来たTHA BLUE HERBのスタイル、1MC1DJに拘り続ける理由って何ですか?
基本的に全て俺から出て来たリリックなんで、1MCは当然だし、どれ位ミニマムでどれ位マキシマムを得る事ができるかっていうのが俺的には好きな所なんで、ギター1本でアコースティックで1人でやっているアーティストもたくさんいるから最小単位ではないんだけど、ヒップホップの中で1MC1DJは基本だからね。やっぱり1MC1DJっていう一番最小単位で最大を表現できるんだよっていうのがヒップホップだし、逆を言えば、サイドマイクとか色々なものを使って表現するのなんかいつでもできるよみたいな感じで思うんで、1MC1DJで2時間40分、『はいどうぞ、次あなた出来る?』って事を他のMCに対して「出来るのお前等?」っていうような意思も含まれているし、それこそ俺の「ラッパーの一分」だよね、そういう意味じゃ。
—–リキッドでのワンマンが終わってから半年位経って、各地のイベントに出演されていますが、最近はヒップホップのアーティストばっかりっていうイベントへの出演は少なくなっている感じですか?
そうだね、今はそうかな。先週はあふりらんぽと2マンやって、その前の日は福井のクラブの15周年でそれは全部ヒップホップだったけど、今週は竹原ピストルとeastern youthとだからそこはまた違うんで、常に変わってはいるけどヒップホップのフィールドでやることもたくさんあるよ、相変わらず。
—–そういう現場でセッションのような事がはじまったりっていうのはないんですか?
あふりらんぽのステージには入っていって1曲やったりはしたけどね。
—–そういう時ってアドレナリンとドーパミンどっちが出てるんですか?
そうだね、あふりらんぽの時は初対面で「やろうよ!?」って言ってよしやろうって言ってやったから、正直フリースタイルで何かをやったりセッションで何かをやったりっていうのは昔の札幌時代に死ぬ程やったんだよね。初対面という無の状態から楽曲が生まれるっていう楽しさはあるんだけど、俺とDYEで作り上げている完成度の方が圧倒的に高くて絶対にフリーじゃ、即興じゃたどり着けないクオリティーをその前に2人でやっているんで、だからジャムだね。なんか余興というか、超楽しいけどね。遊んでる感覚だね。
—–わりと肩の力抜いて楽しみながらって感じなんですね。
もちろん、それでしかないね。
俺とDYEの一寸一秒という所でどうやるかっていう、ZAZEN BOYSのステージみたいなような事を俺達もやっているわけで、それが終わったら楽しみたいよね。そういう感じだね。それが逆にコントラストになって楽しいジャムになるからね。
—–その他、ここ半年で全国色々な所を周られたと思うのですが、印象に残っている場所ってありますか?
まあ、橋の下(橋の下世界音楽祭)だよね。
それはもう、各街各街面白いしみんな親切だし、乾杯した全国各地の酒には絶対優劣は付けられないんだけど、橋の下は突出してるね。
—–すごいと思う部分をもう少し伺っても良いですか?
すごいっていうかもう人智を超越してるよ。この世のものとは思えないわ。行った方が良いよ。どんなスケジュールも親が死んだとかだったらまだしも、それ以外だったらどんなスケジュールも屁みたいなもんだから絶対行った方が良いよ。嘘だったら俺が来年その場所で謝ってるよ、絶対そんな事ないから。
ウッドストックを俺は知らないけど、橋の下を知ってるからウッドストックを知らなくても全然良いやって思うもんね。
人格、人生、過去、未来、生きていく倫理、死生観、全てに影響を及ぼすね。
—–来年は是非伺いたいと思います!
あと、最近だと熊本での無料ライブも行いましたね。
うんうん。
—–熊本でああいう事があって、即座に無料で開催するって発表をされましたね。
でもスケジュールとして元々決まっていたライブなんで、むしろ出来ないかな位に思っていたんだけど、先方が全然やりましょうって言ってくれたんで、やろうって。ただ、お金を出してもらおうとは思わなかったね、どう考えても。みんな大変な時にわざわざ集まってもらうわけだから。
—–実際やってみてどうでしたか?
まあいつもの熊本のバカヤローどもが大集合で何も変わらなかったけどね(笑)
みんな楽しそうだったよ。なんかそういう普通に楽しく遊ぶ場所っていう風になれば良いかなって位に思っていたから、楽しんでもらえたみたいで良かったよ。ただ、俺は天災が起きていてもいなくても、逆境の中でどうやってやっていくかっていうメッセージをどこでも、もちろん地震っていう逆境は強烈だけれど、年末リキッドルームにいた1000人の中にだって逆境にいた人も絶対いただろうし、そう思って俺はLIVEの度にメッセージを投げかけてるよ。
それでまあ逆境の中で頑張ろうぜって事だけでライブをやるわけじゃないし、そこからとっくの昔に抜け出てその向こう側の世界っていうような所まで行こうぜって毎回毎回やっているつもりなんで、だからそこはどっちみち受け手の状況状況によって捉え方はまた変わってくるだろうなとは思ったけどやる事はいつもと変わらないなって感じだったね。
だからむしろみんな久しぶりに集まってお酒飲んで音楽聴いて遊べる場所になれば良いな位に思っていたから、みんなすげえ楽しそうにしていてみんな笑顔ですごい良かったよ。
うん、いつもと変わらなかったね。
—–基本はどこに行っても楽しくやれたらって感じなんですね。
そうだね、最終的にはね。やっぱりライブの中では暗いシーン、暗い場面もあるけど、そういう場面は絶対作るし、そこまでいかないとその最後の突き抜けるって事にはならないんで、やっぱり現実は避けて通れないからね。そこは常に最初は叩き付けるけど、最後は笑って別れたいよねっていうのは絶対あるね。
—–なんていうか311の時もそうだったと思うんですけど、こういった震災とかがあった時って特に『音楽の力』みたいな言葉が蔓延するのってどう思いますか?
まあでも最後にはそれしかないって人がもしいるんなら、その通りなんだろうから大いに活用して欲しいと思うよ。なんていうか俺達みたいな奴がもし力になれるんなら全然好きに使って欲しいなって、上がって欲しいなって、そのきっかけにして欲しいなって思う。メディアのそういうスローガンとは別にして本当に最後音楽しかないっていうような所まで、俺も実際20代前半の色々な生活が苦しかった時にSIONの音楽っていうのが自分の中で本当に最後の一線だったから、それがあって、こうやってここまで来れたから、その力っていうのも俺は否定しないし、だからもしそれがたまたま俺らの音楽であるのならば全然好きに使ってもらえたらって思うね。
—–なるほど、そこは受け手側の判断ということですね。
そうだね、そう思う。
—–そしてまだまだライブ日程の方も埋まっている状況ではありますが、次回作に向けての動きっていうのはどういう感じでしょうか?
最近は、去年自分のソロアルバムをちょうど今頃だけど作らせてもらってライブをずっとやっているんだけど、今THA BLUE HERBの俺が仕事をしている事務所っていうのがアパートの2階で、隣がO.N.Oのスタジオなんだけど、いつも隣から音が漏れてくるんだよね、作っている音が。最近はなんか壁越しに耳を澄ます機会が増えてきたね(笑)『これ、俺のトラックかな~? カッコイイな~』『これだったら良いな~』って(笑)。そういう風に色々考えるんで自然と距離は縮まっているのかなとは思うね。来年ちょうどTHA BLUE HERB RECORDINGSが20周年なんで、それに向けて何かをやるか、何かプロダクトを作るかっていうような事が色々少しずつ話が出て来ているから、色々考えてはいるよ。
—–色々楽しみです、期待してます!
では最後にこれを見ている方にメッセージをお願いします。
さっき言ったように本当に最近はフリースタイルバトルが流行っていて色々なラッパーがいるけど、こういうラッパーもいるよっていうか、他人と争ったりスポーツ感覚で色々と勝負をしたり明確に勝ち負けがはっきりする、誰が優勝、誰が一番強いかみたいな所からヒップホップの入り口としてはすごい面白さは解るし、俺も最初はそういうバトルのノリで東京の人達を削って上がってきた人間だからそういうようなチャンスをものにしようと頑張ってる人達の気持ちも凄い解るんだけど、でもそれは俺が1997年の話でそこからもう19年、ずっとそういう道だけだったらここまではこれなかった。そこの理由っていうのがこの2時間40分に俺は映っていると思うんで、こういうラッパーもいて、ここまで来るとヒップホップも人生とかそういうような所まで影響を及ぼす事ができる音楽に成りうると俺は思っているから、こういうラッパーもいるぜ、こっちも面白い、ここまでやればヒップホップも深いぜっていうのを知って欲しいね。
THA BLUE HERB – LIVE DVD 『ラッパーの一分』 Release
tha BOSS “IN THE NAME OF HIPHOP”を携えて行われたツアーのファイナル、昨年末(12/30)@恵比寿LIQUIDROOMのワンマンライブが映像化決定。
タイトルは「ラッパーの一分」 (ラッパーノイチブン)。
昨年10月にラッパーtha BOSSがソロアルバム「IN THE NAME OF HIPHOP」を発表し、ライブを再始動させたTHA BLUE HERB。本作は仙台、福島、名古屋、北見、札幌、大阪、金沢、福岡、沖縄、広島、京都と怒濤の勢いで駆け抜けたリリースツアーのファイナル公演、年の瀬の12月30日、舞台はTHA BLUE HERBのホーム、東京恵比寿LIQUIDROOMで行われたワンマンライブの模様を収録した映像作品です。
その日の1年前、2014年12月26日同場所で行われたライブの場でtha BOSSが宣言した「ソロアルバムを創って必ずここに帰ってくる、その時はソールドアウトにする」という言葉通り、チケットはソールドアウト。ソロアルバムで明確に示した通り、ストリクトリーなヒップホップ・マナーに則って鍛え上げられたTHA BLUE HERBの1MC1DJは、これまで何度となく打ち立ててきた東京でのライブの最高到達点を更新するべく、開演と同時にソロアルバム収録曲やTHA BLUE HERBのクラシックスを惜しげもなく投下していきます。そしてそのライブを、”伝説”の域にまで引き上げていくのがオーディエンスの熱狂と静寂であり、 長年その場で培われてきた送り手と受け手の絶対的な信頼関係でもあり、そしてそれらが2時間50分で盛大に結実する、ヒップホッ プでは稀に見る長丁場の大立ち回りを、全編ノーカットで収録しています。
tha BOSSが、これまで長きに渡って誰よりも”それ”に頑なにこだわり、貫き、その2時間50分で表現し切った「ラッパーの一分」(「一分」とは、それ以上は譲る事の出来ない名誉や面目)。そして、同じステージに招かれた、YOU THE ROCK★、B.I.G. JOE、般若が、自分達の土俵とは決して言い難いTHA BLUE HERBという世界観の中で魅せたそれぞれの「ラッパーの一分」。それは、今まさにムーヴメントと化したMCバトルとはまた違った意地や誇りの吐露であり、争いや苦境、歳月を乗り越えてきたラッパーを最後に救った「ヒップホップの一分」でもあります。
全てはソロアルバムのタイトルに冠した「ヒップホップの名のもとに」の通り、長い旅路の末に辿り着いた約束の地での一夜の記憶です。
THA BLUE HERB
『ラッパーの一分』
2016.07.20 Release
発売日が変更になりました。先行通販:8月15日
店頭発売:8月24日
TBHR-DVD-007 ¥3,241+tax
FORMAT : DVD(トールケース、デジパック仕様)
収録時間: 約3時間
LABEL : THA BLUE HERB RECORDINGS
監督: 川口潤
初回店頭特典
ライブで使用してきたインストのビートジャック音源をスタジオで新録したCD(5曲前後収録予定。)
※注意 : 特典付与店舗に関しましては各位店頭で事前に御確認の上ご購入ください。無くなり次第終了致します。
TBHR [THA BLUE HERB RECORDINGS]
http://www.tbhr.co.jp/
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