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TAKAYUKI from SLAP STICK TATTOO INTERVIEW

TAKAYUKI from SLAP STICK TATTOO INTERVIEW

Profile of |TAKAYUKI|


日本と海外を繋ぐ重要な日本の玄関として様々な物や文化や人が行き来する歴史あるここ横浜でTATTOO・SHOPである”SLAP STICK TATTOO”を構えるTAKAYUKI氏。肌を通して彼と会話をする際に、その肌だけでは無く精神(MIND)にも彫り込まれていくような、そんな感覚に陥るのは、彼の媚びないストレートなスタイルだという事がこのインタビューを通して認識出来るはずです。ちょっとお茶目でちょっと真面目でそれでいて気さくな彼のお話をお楽しみ下さい。

TAKAYUKI(SLAP STICK TATTOO)Interview

—–出身はどちらなんですか?

本牧です。

—–あ、本牧なんですね?群馬なイメージがあって。

生まれは本牧で青春時代を過ごしたのが群馬の高崎ですね。18歳の頃に高崎から横浜に戻って来て。高崎の頃から入れ墨は入れてたんですけど、横浜に移ってから高崎まで通うのが大変になって。それで横浜で初めて入れたスタジオでそのまま弟子入りしたんです。

—–それが何歳の頃?

19歳とかですね。

—–横浜に戻った理由は?

17歳とか18歳の頃はもう学校も行ってなくて。それでなんかあっち系の付き人みたいなのをやらされてて(笑)ヤ�ザになれみたいなノリで(笑)毎日その会社だか事務所みたいな所に行って雑用やらされてて。その内ヤ�ザやってる会社の部屋住みみたいな感じになり始めたから、もう嫌だって思って横浜に戻ったのかな(笑)

—–うわ(笑)過酷ですな。で、なぜ急に彫師に?

その頃からずっとやりたいなとは思ってて。既に19歳の頃には手首まで入れ墨で埋まってたし。今でこそたくさんいるけど、15年前位はその若さでそこまで入れちゃってる人もいなくて。どーすんのおまえ?みたいな(笑)

—–まー本職系か。。ミュージシャンか?(笑)

ミュージシャンって選択肢もあったか(笑)

—–何か弾けるですか?

何も出来ません(笑)

—–それでそもそも急に弟子入りしたりする背景に絵が得意だったりとかしたんですか?

幼少時代から絵が好きで、マンガの絵を描いたりはしてましたね。クラスに一人よくいる絵が上手い奴みたいな。

—–その頃から絵に関する仕事がしたいとかは?

なんか小学校の文集ではイラストレーターとか漫画家になりたいとか書いてたみたい。

—–絵以外は?

サッカーをやってましたね。中学生位はサッカー選手になりたかったのかな?(笑)

—–サッカーとは意外ですね(笑)

典型的なグレ方で(笑)サッカー部野球部バスケ部の奴って結構当時グレてて。俺もその一人。部室でタバコ吸ってみたいな(笑)

—–ああ〜そのパターンですね(笑)

いつも思うんだけど、絶対グレてる奴でサッカー上手い奴いっぱいいたよね?(笑)

—–いたいた(笑)でも皆辞めていくみたいな(笑)なんか飽きちゃうんでしょうかね。

不良やってる方がもてたからかな(笑)

—–日本にヤンキー不良文化が無かったら、きっともっと優秀なサッカー選手が出てた気がしますね。先輩とかでもボンタン履いたヤンキー系で上手い選手いっぱいいたし。

確かに!1,2年生では履けなくて、2年位で上手くなっていくと履かせて貰えるみたいな感じで。

TAKAYUKI from SLAP STICK TATTOO INTERVIEW

—–でも結局飽きるか他に興味が出てきて辞めちゃうパターン(笑)話を戻しますが(笑)19歳で弟子入りしてその後は?

23歳でそこを辞めて、24歳にはこのSLAP STICK TATTOOをオープンしましたね。

—–という事は今35歳位?10年以上やってるわけですね?

???あれ?10周年だ!10年以上経ってるんだ!

※このインタビュー中に10周年が過ぎた事に気がついたみたいです(失笑)

—–えええ?(笑)今?(笑)もう過ぎちゃってますけど?

過ぎちゃってる(笑)

(スタッフ一同大爆笑)

—–そういうのちゃんとやりましょうよ(笑)次は13周年かな?

13周年いいですね。その時は協力して下さいね。

—–横浜で開催したら熱いですね。

結構横浜でTATTOO系のイベントとか無いから良く言われるんですよね。やりませんか?って。でもいつも嫌だよ〜って言ってるんだけどね(笑)

—–13周年とかの区切りだったら全然有なんじゃ?

そっか。そうしたら13周年でなんかやろう。

—–下手したら13周年も気がつかないでスルーしてた可能性も(笑)また近くになったら言わないとだめですな(笑)

お願いするわ(笑)

—–是非やりましょう!
ちなみにこの11年何か面白いエピソードとかありますか?

土地柄風俗街が隣なんで、風俗嬢やホスト・キャバ嬢とか変な中毒者とか多いかな。

—–(笑)他の客層は?

バイカーだったり、バンドマンとかホットロッド系だったり。

—–横浜はなんか特殊な濃いイメージですよね。クセがあるというか。

地方からも結構お客さんが来てくれますね。

—–地方から?それはゲストワークで自ら行ったりしてるから?

全然行ってないですね。なんかめんどくさくて(笑)

—–彫師って結構地方にゲストワークに行くようなイメージがありますが。

なんか国内でゲストワーク行くっていうよりは、友達に会いに酒を飲みに行く感覚なのかな。それよりも海外の方が面白いかな。海外のゲストワークも嫌だけど(笑)コンベンションオンリーみたいな感じです。

—–ちなみに日本の所縁の地などは?

う〜ん。。無い。

—–無い?(笑)

あ、沖縄。

—–それは普通にバケーションしたいだけじゃ?(笑)

沖縄旅行は好き。基本あんまりあっちこっちで仕事はしたくないかな。

—–海外は今までだと?

タイ、シンガポールにロスとニューヨーク。アメリカ西〜東へ適当にですかね。その中でもやっぱりロスが一番好き。ロングビーチ辺りとか西海岸が緩くて良いですね。一番仕事が入るのが何気にニューヨークで。

—–元々西海岸カルチャーは好き?

うん。好きだけどもう実際飽きてるかな。皆だって飽きてるでしょ?(笑)実際西海岸行っても今なんてみんなが言う程西海岸じゃないし。

—–言ってる事は物凄く分かりますね(笑)我々の思い描く西海岸っていう図は結構幻になってきてはいますよね。

ディッキーズ履いてる人はどこ?みたいな。

—–確かに。LAの街中ではほとんど見かけないよね。南とかサーフエリアにはまだいるとは思うけど。

そうそう。だからロングビーチのコンベンションとかで仕事すると、そういう当時のコテコテ西海岸な人達が集まってくるから楽しいのかも。ビジュアル的に面白い。

—–僕も数年前に久々に行ってからそれを諸に感じましたね。逆に海外からのゲストワークなどは?

基本的に自分から呼ぶ事はないですね。OPIEとかNORMの時みたいに繋がりの中で話が来て受ける感じ。基本的にはあんまり来てくれなくても良いかなと。

—–(笑)と言いながらもOPIEの時は僕もいましたけど、ちゃんとしっかりオモテナシしてましたよね。意外と優しいんだなって思いました(笑)

OPIEの時は、周りが凄いテンション上がってて。ちゃんとしないといけないのかな?って思いつつ、本人も凄く良い奴だったので一緒に飲みに行って。必ず全員そういう風にするわけではない(笑)

—–ちなみにこの人に彫ってみたいって人は?

いない。

—–好きな彫師は?

いない。

—–(笑)

いない事は無いけどな〜。尊敬する人はいっぱいいるけど、好き!みたいなのはあんまり無いかな。凄いなって人はたくさんいるけど。

—–彫り始めの頃好きだったとかは?

凄い駆け出しの頃好きだったのはスコットシルビアっていうアーティストで。未だに彫ってて、コンベンションとかで一緒になって仕事ぶりとか見たけどやっぱりカッコイイですね。さすがって感じで。

—–自分が向こうにコンベンションとかで行って現地の人を彫って、実際手ごたえは?

う〜ん、あるかな。俺の場合は和物と洋物両方彫るから、他の日本人アーティストに比べたら需要が多いというか。友達の彫師は手彫りの和彫りって感じで決めてるから、好みが別れる。俺は両方やるから割りとお客さんの幅があるのかな。

—–和物はやっぱり人気ありそうですね。

あるんだけど、逆にアメリカのコンベンションとかで英語彫ってくれって言われるとテンションあがりますね。

—–敢えて自分の母国語じゃない文字をその国で認められるって事は凄い事ですね。日本人なら日本語書けて当たり前なわけだし。

後はメキシコ人とかにメキシコ生まれのシュガースカルなんかを彫ってくれって言われるとテンション上がるかな。

—–同じ土俵で勝負出来る自信になりますよね。

逆に漢字とかはあんまりかな。断ったりする事もある。

—–それはなぜ?

そういうお客さんって日本人だったら誰でもいいっていう人が多くて。

—–俺じゃなくても良いんじゃないかなと?

そうそう。俺はあんまり日本的なところで勝負しないかな〜。でっかい鯉とか龍とかだったら凄いテンション上がりますけどね。

—–なるほどね。

みんながみんなそうじゃないんですけど、海外のコンベンションで和物しか彫らない人は、洋物で勝負出来ないからっていう傾向もあると思う。もちろん日本人だから和彫りで勝負出来るのが一番だとは思いますけどね。俺の場合は洋物でも和物でも両方勝負したいなって。

TAKAYUKI from SLAP STICK TATTOO INTERVIEW

—–僕も前にTAKAYUKI君に彫って貰ってたんですけどその時に結構日本の歴史だったり由来だったりって話を良くしてくれたのが印象的で。割りとTAKAYUKI君自身も勉強はしてますよね?

自分のルーツだしちゃんとした歴史の本と小学生の教科書とか読み比べてどれだけ嘘言ってるんだろ?とか。一時は考えて考えて考え過ぎてちょっと嫌になった事もある。実際自分の思想は凄く偏ってるとは思う。だからと言って白人嫌いとかアメリカ人嫌いとかはもう無いかな。

—–精神的な和に精通してて、でも洋物も彫る。その表現の仕方に凄く興味が沸いて。彫る和のテイストもちょっと変わったの多いですよね?

うん。ちょっと捻ろうとはしますね。アメリカの入れ墨もちゃんと意味があるし、日本の入れ墨にももちろんちゃんと意味があって。特に教科書があるわけじゃないので、色んなところで恥かいて学んでの積み重ねですね。誰もが知ってる意味とかはインタビューとかで言ったりはしますけど、これは知らないだろ?みたいなのは絶対に言わないかな。

—–意味合いって凄く大事ですよね。

物凄く偏ってた時期は悩んだりもしましたね。なんで日本人なのにTATTOOを彫ってるんだ?って。和彫り一本でなんでやらないんだろ?って。もう大丈夫になりましたけど。

—–大丈夫になったきっかけは?

それはね『和を以て貴しとなす』って聖徳太子の言葉があって。サラッと簡単に言うと”和のフィルターを通して何でも尊いと思いましょう”っていう事なんだけどその言葉を知ってそれを自分の心臓の上に彫ってからなんか吹っ切れたというか。もっと先に言葉が続いてもっと奥の深い言葉なんですけどね。

—–日本の和だったり調和の和だったりですよね。

彫師をやってて宗教の事とか知らないのはあまり良くないと思う。マリア様だったりキリストだったり宗教的な背景を持った絵ってたくさんあるし。お客さんは知らなくていいと思うけど、彫る側は知ってた方がいいと思う。本を一通り読んでその理由を知る事もあると同時に、こういう本を信じてる奴らってなんだ?とか。聖書なんか壮大なスペクタクルSF小説みたいな感じだし(笑)

—–確かに(笑)

それを信じる人がたくさんいる中でこれだけ人を殺して殺されてってどういう事?って思うよね。一番やっぱり入って来易いのは神様が形になっていない日本の神道だと思う。なんでも受け入れられるというか。なんでも神様でいいんじゃない?っていうスタンスだからウチのスタジオにはたくさんの世界各地の神様がいる。ただ唯一天照とキツネにはちゃんとお水を供えて手を合わせてますね。

—–なるほど。将来的には海外で何とかなりたいとか?

全然全然それは無い。まだ先の話だけどもう一件出すなら横浜でって位横浜がいいかな。チェーン店みたいにはしたくないけど。

—–TAKAYUKI君もずっと付き合いのある元町にあるアパレルショップのカスタムスタイルの2軒目の展開の仕方はカッコ良いですよね。

そうそうああいう自然な感じが好き。

—–カスタムスタイルと言えば、結構一緒にコラボやデザインなどを提供してますが、他にもアパレルなどにデザインは提供してるんですか?

バイク系のEVILACTや、千葉のzappってところだったり横浜のshopのAddictionだったり。

—–やっぱり濃い所が多いですね。では、そろそろ締めたいのですが、ずっと彫師はやっていたいですか?

ですね。生涯現役でいたいなとは思ってるけど仕事のペースは少し落としつつ。

—–もっと遊んだ方がいいんじゃ?(笑)

確かに全然遊んでないかも。ただ入れ墨って思い立ったら吉日じゃないけど、パッと思いたって彫りたい気持ちは凄く分かるから、基本的になるべく夜中でも朝一でもやってあげれる様にはしてるんです。なのでなかなか時間が。。。

—–そういうのは凄く彫られる側からしたら助かりますね。今度また彫って頂きたいです。

是非是非彫らせてくださいよ〜!

—–来年お願いしますね。今日はありがとうございました!


■ SLAP STICK TATTOO WebSite
http://slapsticktattoo.com/


Interview/Photo By Kenichi Kono


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