CD HATA (Dachambo) INTERVIEW
日本が宇宙に誇るサイケデリックJAM BAND『Dachambo』のMachine and Motivation担当のみならず、DJやクラブイベントの主催など国内外で精力的に活動中のCD HATA氏に、自らのルーツやクラブシーンの事まで色々とお話を伺いました。今年も何やら色々とやらかしてくれそうです!
CD HATA (Dachambo) インタビュー
—–まず、現在多方面で活躍していますが、どんな活動をしているか改めて教えて頂けますか?
まさに今、6月のリリースを目指してレコーディング中なんだけど、1回休止してまた去年復活したDachamboっていうバンドを10年位やってて、年末年始にオーストラリアツアーにいったり。それと平行して個人的にDJをやってるんだけど、一昨年もスペインにDJツアーをしにいったり、あとはソロでもアンビエントのCDも去年出したかな?
—–DJのスタイル的にはどんな音なんですか?
テクノなんだけど、ちょっとテックハウスに近いテクノでもうちょい深くはめ込むテクノに憧れているような(笑)。
—–なるほど(笑)。他のアーティストとも色々やっていますよね?
そうそう。KOYAS君と一緒に打ち込みのインプロユニットもやってますね。
—–それはどんな感じのユニットなんですか?
打ち込みでインプロしていくんだけど、『俺がキック出すから、KOYAS君はハット出して!』ってそこにベースを乗っけてって抜き差ししていくようなね。去年はそれでもCDをリリースしてフジロックでもライブをやったり。
—–もう一つPolar Chalorsっていうユニットもやってますよね?
元i-depの藤枝くんと2人でやってるユニットで一昨年までにアルバムを2枚出して。去年お互いソロでアルバムも出してるから今年はバージョンアップして、『アルバムを出したいねー』なんて話もしてる所なんだよね。まだ妄想段階なんだけど(笑)。
—–プロデュースなどは?
REMIXを頼まれたらやったり、レコーディングにゲスト参加とかはしてるんだけど、最近はバンドとかのプロデュースはあんまりやってないかな。バンドのプロデュースとかもまたやってみたいから、ご用命があればいつでもやりますよー!(笑)
—–この時点で既にかなり活発に動いていますが(笑)、更にイベントもやってますよね?
そうね(笑)。後はなんか新しい事を表現したくて”ex:theory”っていうイベントの総合プロデュースもやってる。
—–そもそもの音楽を始めた頃の事を教えて貰ってもいいですか?
最初は高校2年生の頃にマクドナルドでバイトをし(笑)、友達からエレキギターを買ってギターを始めたのがきっかけかな。でも高校3年の頃になって受験なんかも控えてたからあまり派手には遊べないじゃない?(笑)それで家で篭ってた分妙にギターがうまくなっちゃって(笑)。
—–勉強しないパターンですね(笑)。
そうそう(笑)。それで結局大学受験も浪人したんだけど(笑)。高校が阿佐ヶ谷の辺りで結構回りに音楽やってる人がたくさんいたのね。それでなんだかんだ言って回りの音楽やってる人達も浪人しながら音楽やってたから一緒に遊んだりしてて。
—–その頃はバンドは?
知り合いの兄貴のバンドでギターを弾いててたんだけどちょうど大学に入学した後位に、なぜか渋谷公会堂でライブが決まってて。練習なんかもあったから大学入試の勉強どころじゃなくて(笑)。とりあえず受からないとそれも出来ないしみたいな(笑)。大学時代はサークルに入ってはいたんだけど、割と外で活動はしていたかな。ちなみに、DachamboのギターボーカルのAOちゃんも同じ大学だったんだよね。
—–一緒に活動はしてたんですか?
違う音楽サークルでお互い顔と名前を知ってたんだけど、その時は挨拶程度の仲だったかな(笑)。
—–ちなみにどんな音楽を当時はやってたんですか?
いわゆるストーンズみたいなロックンロールとかグラムロックとか。ブルースもやってたり。ギターも割りとエフェクターとか使わないでシールド一本でアンプに繋いで、『エフェクターなんて邪道だぜ』みたいなね(笑)。
—–今とやってる事と真逆ですね(笑)。
どっちかといえば打ち込みアンチだった(笑)。それでバンド活動での人間関係とか色々滞りを感じた時にケミカルブラザーズとかファットボーイスリムとかアンダーワールドとかのロック的なアプローチをしたアーティストに出会って、『一人でロックって出来るじゃん』って思って打ち込みを始めたんだよね。
—–90年代後半から2000年頭にかけてですね。
それ位だよね。でも一人で音を作ってると一人の世界に入ってしまって広がりというよりは突き詰めていく作業になるじゃない?それはそれで楽しいんだけど、人とキャッチボールをする作業に興味を持ち出した時にDachamboと知り合って加入したんだよね。
—–当時のDachamboはどんなバンドだったんですか?
その頃はツインドラムとギターボーカルとベースの4人で。それでライブを観に行った時にちょうどライブで打ち込みとかもやってたからその流れで、『ピコピコやるので入るわ』って言って加入した(笑)。
—–ピコピコ担当ですね(笑)。
それが10年前位かな。だから今の活動は割りと加入してから知り合った人とかの流れなんだよね。
—–すんなりバンドから打ち込みにいけたんですか?
どうなんだろ?元々パソコンとかもそこから触り始めたのもその頃だったからなー(笑)。
—–でもギタリストってピックアップ改造したりエフェクターを突き詰めたり、細かいところにこだわる人が多いですよね?
あ、俺もそういうのやってたわ(笑)。そういう意味では俺も突き詰めるタイプだからすんなり入っていけたのかな。
—–Dachamboを始めてから聴く音楽とかも変わりました?
当時はブレイクビーツとかは好きでむしろ4つ打ちとかは個人的にあんまり好きじゃなかったのね。でもDachamboは当時のRAVE文化にバンドが入り込んでっていう感じで活動してたから、段々そういう4つ打ちみたいなのも好きになっていって。それが大きな変化かもしれないね。
—–それで現在Dachamboというバンドに所属しながら色々な音楽をやっていますが、HATAさんの中で線引きをしていたりはするんですか?こういうのはこっちではやらないみたいな?
う~~ん。。最初から『これはやらない!』みたいに決めて作ったりはしないんだけど必然的に役割分担というか自分の持ってるたくさんある引き出しから、『これの時はこれ』って感じで表現してるのかな。
—–引き出しもたくさんありそうですしね。
自分の中では引き出しを切り替えてるつもりではいるんだけど、周りからは、『HATAさんの色が出てる』って言われたりするんだよね。アンビエントとかやっててもパーティー感があったりとかね。う〜ん、いわゆる王道っていうよりは、ちょっと変わってる物の方が好きっていうのもあると思う。
—–でもそれが音の個性なんですよね。
特に意識をしてるわけじゃないんだけど、自分の今までの動きを振り返ってみて割とアウェイが好きなんだなって思う。ホームでどっしりやってるよりもアッチ行ったりコッチ行ったりしてるのが好きなのかも(笑)。
—–ちなみに最近はギターは持たないんですか?
Dachamboをやり始めてから他のアーティストのサポートで弾いたりはしたんだけど最近はやってないかな。1年に1回2回とか位。なんかの野外で、『ちょっと参加してくれないかな?』って電話が来たからてっきりシンセかなと思ったら、『ギター弾いて欲しいんだけど!』って(笑)。
—–抵抗は無いんですか?(笑)
全然ない(笑)。
—–自分の作品に自分でギターを弾いて入れるって事はあんまりしていないですよね?
それね~今ちょっと考えてるのが、去年アンビエントを出してるから今年はもう少しアッパーなテクノ作品を考えてて、そこにウワモノ的な扱いでギターを入れようかなと考えてるよ。
—–是非聴いてみたいです!色々な音楽を通った打ち込みは表現が面白いですよね。
ロックだけに限らすジャズだったりルーツミュージックなんかも通ってるアーティストさんの打ち込み音楽はやっぱり懐の広さというのはあるかもしれないよね。
—–ちょっと夜遊びの話をしたいんですが、HATAさんの最近の夜遊び事情は?(笑)
そんな、『遊んでまーす!』っていう感じじゃないけど(笑)、出演ももちろん友達のイベントに出没したりはしてるかな。小箱も大箱も含め自分の現場を中心に周りをパトロールしてるみたいな(笑)。
—–クラブなどで夜遊びする人口って、実際現場にいて増えてると感じますか?
震災後って一気に人が減った気がしたんだけど、去年の下半期からまた人が盛り返してるんじゃないかな?っていうのは個人的に感じてる。
—–イベント自体も増えてる感じもしますよね。
ビックイベントというよりは中規模小規模のイベントが増えてる感じはするよね。特にアフターアワーズが意外と周り的にも増えてる気がしてて。
—–要するに朝5時~お昼までっていう時間帯のイベントですよね?
そうそう!前からもちろん存在はしてたんだけど増えてきてるような気がするかな。この間土曜日に、朝までRUBYROOMでDJやって、下北沢によって、そのまま吉祥寺のパーティーで夕方まで遊んだ時は、『ハイレベルな人達はまだまだいるな』って思ったよね(笑)。そしてそのまま日曜日にアンビエントのイベントでDJして自ら着地みたいな(笑)。
—–そこで癒される(笑)。
そうそう(笑)。自分で癒して自分で着地するっていうね(笑)。アンビエントを元々やり始めたのはパーティーでドッカンドッカン遊んで、最後は自分で着地したいじゃない?(笑)そこでも自分で楽しむ為にやり始めたんだよね。
—–全部生活の流れレベルで音を作ってるんですね(笑)。市販薬みたいに『この時はこのお薬』みたい(笑)。
あ、でも実際そうだよ。凄い極論でコンセプトでもあるんだけど、自分の音楽以外が世の中から無くなっても大丈夫なように自分が聴きたい音楽を作っているんだと思う。
—–なるほど!合理的ですね!ちなみに一昨年に行ったスペインなどのクラブ事情はどんな感じだったんですか?
4~5本DJをやったんだけど、土曜日がAGEHAの3倍位の大きさのパーティーだったのね。音とか電圧も日本とは全然違うから、キックの音が、『ドン!ドン!』ってとにかくでかくて。踊るっていうよりは音圧で勝手に体が動くみたいな(笑)。
—–踊らされてる感じですね(笑)。
建物もしっかりしてるし、電圧の関係とチューニングも入念にやってるからだと思うんだけど、音が馬鹿デカイのになぜかちゃんと会話が出来るっていう(笑)。『すげーなー!』って(笑)。それで土曜の夜から日曜の朝までDJをして、『日曜日は9時からDJだからねー!よろしくー!』って言われて、俺全然英語分からないから『オッケー!』なんて言ってたんだけど。そしたら朝方になってそろそろ寝たいなーなんて思ってたら、『だから9時からって言ったじゃん!』って言われて。何の事かって、次のDJが朝の9時からだったっていうね(笑)。
—–え?まじですか?(笑)
そうなの(笑)。それで次は中規模位の箱だったんだけど、『じゃー9時からよろしくー』って言われたからやってたんだけど結局10時過ぎになっても次のDJが来なくて11時過ぎになっても来なくて(笑)。それでもフロアーはドッカンドッカン盛り上がってて、さすがに手とかつって来ちゃって(笑)。
—–(笑)。結局何時までやってたんですか?
12時半頃まで(笑)。そのままVIPルームで夕方まで遊んで。。向こうの人って体つきも基礎体力も違うから全然みんな元気で。『さすがにこのまま同じ勢いで遊んだら死んじゃう』って思ったよね(笑)。
—–滅茶苦茶ですね(笑)。それで今回こういうスペインの流れもあるとは思うんですけど、4月10日にロングセットのイベントをRUBYROOMで開催しますが、きっかけなどがあれば教えて貰えますか?
年末年始、オーストラリアツアーから帰ってきて、まー凱旋イベント的なテクノパーティーを夜の9時から朝の9時までの12時間やったのね。それで、『意外といけるじゃん!』って(笑)。12時間割と楽しめたからRUBYROOM側と色々話してて、『24時間やっちゃいましょうよ!』って話になり(笑)。
—–出ましたね!24時間(笑)。
でもさすがにいきなり24時間っていうのはね~?ってなってちょっとロングセットでやろうと。
—–世の中がまず24時間に対応出来ないかもしれないですね(笑)。練習が必要かと(笑)。
そうね(笑)。少しづつね(笑)。でも野外のフェスとかレイブだと一泊二日とかで一日中遊んでるわけだからね。それこそ都会のクラブ周りって、フジロックで言えばグリーンステージ行ってヘブン行ってレッド行ってっていうのと同じようなものだからね。だからそういう楽しみ方が出来たらいいよねって思って。
—–確かに!それで今回は17時スタートの?
昼位に着地出来たらいいな(笑)。それで”GOKOKU”(午刻)っていう名前なんだよね。
—–いや、確実にこの流れだと昼までいきますよ(笑)。しかも今回ジャンルが色々ですよね。
さすがに時間が長いから、色々なテイストが入ってた方がずっと長く滞在するにも、ピンポイントで遊びにくるにしても、一辺倒よりも物語があった方が楽しめるかなって。
—–なんか今思ったんですけど、HATAさんの高校の頃にバンドで始まり現在のテクノやアンビの歴史の流れが一日に詰まってるみたいな。
確かにそうだね!(笑)でもオーガナイズも音楽を作るのも自分が吸収してきたバックグラウンドが自然と反映されていくんじゃないかなと思う。
—–今回のイベントの遊び方や見所などはありますか?
さっきのスペインの話に少し戻るんだけど、向こうで5~6人で夜遊ぶ時って、みんなで一人2000円位を集めてバーを何件か周るのね。それで、各バーでフランスパンみたいなのを切った上にアンチョビとかチーズを乗せたピンチョスっていうフードを一つ頼んで食べて一杯ドリンクを飲んで、また次のバーに渡り歩くみたいなね。日本だと居酒屋に2時間~3時間居てっていう感じで遊んだりすると思うんだけど、スペインみたいに回遊する遊び方が出来たら地域的にもお店が潤うだろし、盛り上がるんじゃないかなって思うんだよね。4月10日も他の所でもたくさんイベントやってるだろうし、GOKOKUも出入りが自由だし、1回遊びに来て他で遊んでまた戻って来ても良いと思うし、それこそさっき言ってたピンポイントで遊ぶっていうのも良いと思うし。
—–家が近い人は家に帰って寝てまた来るなんて事もありですよね(笑)。
近かったら出来ちゃうよね。それか最初から最後までずっとRUBYROOMで完走するっていうのも有りだと思う(笑)。しかも最初からいて最後まで残ってた人には豪華プレゼントもあるみたいだし!
—–意外とこういう遊びってありそうで無いですよね。特にアフター経験無い人がそういう遊びを覚えて貰えたら嬉しいですよね。
始発が動き出す位からのカオス具合がね(笑)。
—–バンド観に来たら朝まで居ちゃったみたいなのもいいと思うし、どんなカオス具合になるか楽しみです!
夜遊びの敷居を下げるってわけじゃなくて、夜遊び、特にアフターの時間帯ももっと気軽に遊べるようになったらいいかなって思う。是非遊びに来て欲しい!
—–思いっきり遊びましょう!今日はありがとうございました!
ありがとうございました!
Event Info
『GOKOKU vol.1』
2015年4月10日(金)
at THE RUBYROOM
¥1500(1D別途)
再入場可
■OPEN
17:00~ toward 午刻
■DJ
CD HATA (Dachambo)
DJ BAKU
KILLER-BONG (BLACK SMOKER)
Shin Nishimura (PLUS Records, SCI+TEC, Sleaze Records)
TOBY (Iya-sync)
CMT
Sei (bonobo)
7e
kenken (a-files)
KAZIZI
KYOHEI FUJIMOTO
KAZUYA ISHIMORI
Dr. Kumar Fumar
■LIVE
KEIZO-MACHINE (HIFANA)
鎮座DOPENESS
SARATOGA
W.N.W
蜻蛉
KMC
■VJ
Vj Zen of Dot
BANDサウンド、BASSミュージック、正統派TECHNO、コレはまさに音のトライアスロン!!!
DAY EVENT~ALL NIGHT PARTY~AFTER HOURSと踊り続けて、給水所ではテキーラ補給?!?
この鉄人レース、OPENからLASTまで完走した猛者には豪華癒しのプレゼントも計画中
エントリーははじまりました(このフェス級のメンツで、この値段は破格の参加費)
目指せ午の刻まで、LONG RUNNING!!!
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