KASSAN (RED BACTERIA VACUUM) MINORITY ISSUE
RED BACTERIA VACUUM(以下RBV)という日本のガールズバンドを知っているだろうか?1998年結成後、ほぼ止まる事無く活動を続け日本のみならずアメリカ、オーストラリアでもLIVE活動を展開。2011年、あのオーストラリア最大のROCK FES”BIG DAY OUT”に出演後、アメリカで”A Perfect Circle”のTOURのOPENING ACTとして26公演を行った、今最も熱いガールズバンドのBASS/VOCAL”KASSAN”のMINORITY ISSUEです。
KASSAN (RED BACTERIA VACUUM) MINORITY ISSUE
—–まずは初登場という事でバンドの歴史を簡単に教えて貰いたいんですけど、スタートはどれ位からなの?
えーっと、バンド自体は1998年位にスタートしてて、その頃のオリジナルメンバーはいません(笑)
—–いません。。?(笑)辞めちゃったの?
はい。。。(笑)
—–元々は確か。。。?
元々は女子3人でスタートして、途中ドラムに男子が入って、あ、ギターもいたかな?で、今女子3人いるけどオリジナルのメンバーに私は含まれてなくて、バンド名を付けたメンバーももういない
—–それって、要するにカッサンがDNA的にRBVを引き継いだって事になるんだよね?
そうそう、今おるメンバーの中では一番古いけどオリジナルメンバーではない
—–へーそうなんだ。それは意外!でもなんで辞めちゃったの?
やっぱり女子だから、家庭を持ったり、好きな人が出来たりみたいな女子的な理由でかな?
—–そうだよね。色々あるしねー。それで今のこのメンバーになったのが?
2年前かな?
—–2年前だったら、僕が先週見たライブの前に見たのが4年位前だから、やっぱりあの頃に比べたら変わってるわな?
そーなの。2年前にドラムが加入してから物凄く変わって
—–あのドラムの子はいいよね(笑)。物凄いキャラクターがあって、でも安定しててパワーがあって。でも元々シーケンサーみたいな打ち込みとか入れてたっけ?
してなかったかな。元々もっとヘビーなハードコアでミクスチャーな感じをやってたけど、そのドラムが入ってから一から曲を作った時に、新しいバンドをやる感覚でこの3人で、どんなんがやりたいかなーってイメージして作った曲がそういう打ち込みでPOPな感じだったのかなー
—–POPだけどハードだよね?
ハードな部分は残してるかなー?
—–でも、この間ライブを見させて貰ったんだけど。。。POPなイメージは全然なかったよ?残念ながら(笑)
あははは!そっか!曲的には自分達の中ではだいぶPOPになったと思うんだけど!
—–まー、POPに寄せてきてるのは分かるんだけど、そこがPOPになってない所がかっこいい!
うんうん
—–なんかPOP畑目線からのヘビーネスじゃなくて、ヘビーネス目線からのPOPだからこそ、マニアックな音楽好きとかにもはまると思うしね
そうかそうか
—–この間とか踊ったりしてたけど、でも全然違和感なかったわ!
あはははは
—–やっぱりそれってバンドにちゃんと一本筋があってこそ出来る事だと思うし、歴史あるバンドだからこそ成立するような気がするんだよね。結成からもう13年位経つけど、元々は結成は?
普通に大阪で活動してて
—–そっかそっか大阪なんだよね。それで東京に出てきたのが?
今が2011年?だから。。。2000年位かな?10年前位?そんなん経つんかな?
—–(笑)それはやっぱり音楽をやりたいから出てきたのかな?
うん。でもまだ若かったっていうのもあって、大阪から出てみたかったっていうのもある。大阪が嫌いってわけじゃないんだけど、出るってなった時に、大阪より都会って東京しかなかったから行ってみるか?みたいな。結構軽いノリで
—–なるほどね。それでそのまま戻らず?
戻らず
—–じゃ、今の現メンバーは東京の人?
ウチとギターとオリジナルメンバーのドラムが大阪からで、東京来てドラムが辞めて、それで今のドラムが2年前に入った。
—–うんうん。ドラムは何ちゃん(名前)だっけ?
ジャスミンちゃん
—–(笑)全然ジャスミンっぽくないんだよね(笑)
そうそう(笑)
—–僕はあのドラムは凄く好きかも。ストレートでそれでいて繊細で。
うんうん。元々holidaysっていうバンドをやってて日本のTHE MUFFSって呼ばれてたようなバンドなんだけど
※THE MUFFS US女性ボーカルガレージロックバンド。
—–あーはいはい!holidaysね!そうだったんだね
一応メジャーなんかも経験してたんだけど、何もその頃の事を話してくれない(笑)多分ボーっとしてたんだと思う(笑)
—–(笑)
そういえばTHE MUFFS来るよね?
来る来る!一緒にやりたいなーって思ってるんだけどねー!
—–一緒にやったら絶対面白いよね。THE MUFFSいいよね。僕も大好き。で、話は変わるけどそもそもさ、何を聞いて育ったの?
私は、いわゆる日本の歌謡曲
—–ほー。世代的に言うと?どの辺りかな?
THE BOOMとか?
—–ほー。ちょっと土臭い感じのバンドだよね?
そうそう。それとかHIDEとか?
—–あーHIDEね。※この間話してたHIDEさんね?(笑)
※この間見たRBVのライブでkassanのステージを見た時、ライブ後思わず女バージョンのHIDEだと言ってしまった話。もちろん褒め言葉の意味で。
HIDEはやっぱりウチの中では大きかったかな?L7を知ったのもHIDEのバックバンドをやってて、なんなのこのカッコいい女の子達は?って思って色々調べたらL7で、それからギャルバン(ギャルバンド)が好きになったの
※L7 LAのガールズオルタナバンド。現在活動休止中。
—–ほーほー。L7ね!あのHIDEの曲の”ダウト”のPVの曲のバックで演奏してたやつね?
そうそう!
—–外のなんか工場の所とかでやってるやつだよね?あれは確かにカッコよかったし僕も誰だろって調べてからL7のCD買い漁ったわ!
結構RBVのルーツ的にはL7!
—–そうなんだ!その臭いは滅茶苦茶出てる!
まじで?
—–うんうん。さっきもチラッと話に出たんだけど、この間のLIVEを見て、ほら、速攻で楽屋で、HIDEさんっぽいって言ったじゃん?
うんうんうん
—–ほんとその通りで、なんか女バージョンHIDEさんがベースを弾いてるみたいな?なんじゃこれ?みたいな(笑)
(笑)
—–頭の振り方とか、ほんとあのダウトのPVでL7も一緒に頭振ってる絵が凄く出てくる。なんか妙に納得!
うんうん(笑)
—–もちろんいい意味で、僕ら世代のあの頃の昭和なロックをしっかり継承してて、それでいて今風にしっかりアレンジされてて直球で凄くいいよね。
うん。だから、中学の頃位まではそんな感じで
—–そうしたらL7に辿り着いたら、そのままやっぱりオルタナ系に辿り着いた?
そうそう。NIRVANAとか、グランジとか。それで高校の頃とかにLIVEHOUSEとかクラブに行くようになって。そこで流行りのメロコアとかをDJとかに教えて貰ってどんどん知って
—–うんうん
で、バンドブームで、どこのライブハウスへ行ってもパンパンやったから、それで自分でもやりたいって思った
—–それが何歳?
バンドやりたいって思ってたのが小学生中学生の頃からで、はじめてやったのがギターで高校1年の頃。で、ベースを持ったのが19歳の頃
—–最初はギターだったんだ?
そうそう。HIDEのモッキンバード!
—–でた!僕もドラムだけどなぜか持ってた!(笑)マーカーでペイントしてるやつ持ってた!
まじで?(笑)
—–まじでまじで(笑)弾けないのに!
ははは(笑)
—–それで今は、ベースは何を使ってるの?
ESPのバイパーってやつで。SGっぽくて少し変形したやつ。これ一本しかない!
—–そうなんだ!これしかない!って結構お気に入りなんだね?ビジュアル的にも凄く合ってるしね。
それで話は変わるけど、というか今回のインタビューの核心に迫らせて貰うけど。。。
なんだかアメリカツアーをしたみたいなんだけど?
そうそう!今回ツアーを回らせて貰ったのが”A Perfect Circle”っていうバンドで”TOOL”のボーカルのメイナード・キーナンがボーカルで、ギターは色んなバンドのギターテックをやってるビリーという二人がやってるバンドで、他には”SMASHING PUMPKINS”のジェームス・イハがいたり。。。
—–本当に!?彼のソロアルバムとか凄い聞いてたわ!
そうそう!スマパンはめっちゃ大好きやったから、ジェームスに会える!?みたいな?
—–そうなるよねー!
でも、そもそも、TOOLは知ってたんやけど、ほぼ私らはA PERFECT CIRCLEの事知らんくて、ツアーが決まった経緯っていうのが、今年の1月に行ったオーストラリアの”BIG DAY OUT”っていうフェスがあるんだけども、そのヘッドライナーとして”TOOL”が出てて、私らも別のステージで出てて。。。
※BIG DAY OUT オーストラリアとニュージーランドで1992年から毎年開催されているロックフェスティバル。過去にMUSEやThe ProdigyやNirvana、Rage Against the Machine、Metallicaなどが出演。
—–え!!出てたの!?それは知らなかった!
そうそう。それに今年出てて!毎日毎日パーティーな日々で(笑)
—–(笑)
で、その時にたまたま”TOOL”の関係者がウチらのLIVE見てて、今度A PERFECT CIRCLEのツアーあんやけど来ない?って
—–うわーー。それ凄い!
その場で話をされたんやけど、ウチらはチンプンカンプンやって(笑)。え?A PERFECT CIRCLEって誰?みたいな(笑)
—–確かに、知らなかったらそうなっちゃうよね?あまり活動してるバンドのイメージもないし
そうそう。で、帰って来てから検索してみたら。。。えーーー?みたいな。メンツが凄いやん!って。こんなん私らが行っちゃっていいの?もっと違うバンドおるんじゃないかな?なんて思ったけど、せっかく話をくれたから。。。
—–なかなか無いよね、こんな風に誘われるって!
そうなの!しかも過去のメンバーにマリリンマンソンがいたり、TWIGGYがいたり!で、これは凄い事になるって思って!
—–うんうん
で、実際帰って来たらほんまに連絡が来たんですよ
—–わーそうなんだ。結構外国人だからその場のノリとか全然ありそうだけどね?
そうそう。ほんまに来るか分からんしって思ってたら、メールがちゃんと来たから。。。これは行こう!ってなって。そこからトントン拍子で
—–全部自分達で進めたの?
今回は弁天レーベルのオードリー木村さんに間に入って貰って
—–そっかそっか。それは心強いね。
それで、ツアーはどうだった?
いやー凄かったー!
—–全部で何か所?
全部で26公演!
—–じゃーほぼアメリカを横断した感じ?
そうそう、ほぼ横断しつつちょっとカナダに一瞬入って、また戻ってみたいな(笑)
—–という事は、彼らの全公演に参加って事?
そうそう!全部!
—–それで他には、オープニングアクトとかは?
いなくて、私達だけ
—–うわ、それは凄いね。サイズ的にはLIVEHOUSEっていうか?
LIVEHOUSEってうよりもオペラハウスみたいな所とかで、規模も毎日2000人~8000人みたいな?
—–わー、そうなんだ。でもKIDSなんかはどうなの?やっぱりシビアな時はシビア?
基本みんな温かいんだけど、やっぱりA PERFECT CIRCLEを見に来てるわけやから、オープニングでウチら出るなんて情報も一切回ってない中、思ったよりも受け入れて貰えたかな?
—–まーみんな最初は様子見だよね?
そうそう。だいたい会場はスタンディングじゃなくて席が付いてて、みんな最初の方はやっぱり座ってるから、こっちもやりにくいし(笑)2~3本目のライブ位から、どうせなら立って貰おうと思って
—–うんうん
ちょっと立ってくれへん?って(笑)スタンドアップ!スタンドアップ!みたいな?(笑)
—–立ってくれへんって(笑)
そうそう(笑)そしたら普通に立ってくれてん
—–おー凄い(笑)
後にFACEBOOKとかの書き込みなんかを見ると結構書き込みとか凄くて、だから受け入れてくれたんかな?って
—–そうかそうか。物販とかも結構出たんじゃない?
物販なんかも総合的に見たら売れたかなー
—–日本よりも売れるって言うしね?
全然売れる!
—–そーだよね。でも26公演って。。。長いよね?期間でいうと?
丸々移動も入れて一カ月半。
—–ずーっと女3人で?
メンバープラスそのオードリーさんと毎回アメリカツアーにはかかせない第二のメンバーと言われてる女の子と、運転手で男の子が一名。だから、女5人と男1人。運転手が一人できつかったと思うわー!
—–距離的に結構一回が遠いしね?
そうそう。でも故障はたくさんあったけど、事故はなかったから良かったけどね
—–毎回って言ってたけど、結構アメリカ行ってるの?
そうそう。もう4~5回行ってるかな?SXSWとか。SXSW出てそのままツアーに行ったり。オードリーさんが結構色々話を持ってきてくれて、アニメフェスあるから出ない?とか言われてラスベガスでライヴしたり
—–そうだったんだね
結構軽いノリで(笑)。うんうん!行く行く~!みたいな(笑)
—–なるほどね~。なんか面白いエピソードはないの?
車の故障は結構頻繁でね~
—–喧嘩とかも?
喧嘩とかもなかったかな。むしろそのA PERFECT CIRCLEのメンバーと仲良くなれるのか?みたいな所があって
—–なるほどね
オーストラリアのフェスなんかは普通にみんなライブ後に共演者とかと遊んだりしてて。例えばM.I.Aとか普通にいたりして。その時はTOOLのメンバーとかその場にいなかったから社交的なのか?と
—–なんか繊細そうだしね?
そうそう。結構内に籠っちゃうタイプなんじゃないかな?とか思ったんやけど、意外とみんな明るくて気さくな感じで遊んだりできて
—–そうなんだー
でも、大好きなジェームス・イハがおばさんにしか見えんかった(爆)
—–(笑)え?なんでなんで?
なんか話しかけても、ビクっとするし(笑)歩き方も丸まって歩くし。もっとクールなイメージだったんだけどね
—–えーそうなの?(笑)多分繊細なんじゃないかな?
そうなのかな?(笑)おばさんやん!って(笑)あ、それで一回面白い事があって。ちょうどあのナデシコJAPANの女子サッカーの決勝がやってて
—–あ、あの頃ね?
そうそう。それで、賭けをしたん。日本が勝つかアメリカが勝つかって
—–A PERFECT CIRCLEのメンバーとね?
そうそう。それで、日本が勝ったらA PERFECT CIRCLEの豪華なツアーバスで一日移動が出来ると。日本が負けたらA PERFECT CIRCLEのライブ中にずっとウチらがステージ上で木のオブジェになると(笑)
—–それってどっちも美味しいじゃん?(笑)
そうそう(笑)負けても美味しいやんみたいな感じやったけど、結局日本が勝って。そのツアーで一番長い距離の移動を豪華バスで移動みたいな
—–で、運転手は一人でバンを運転みたいな?(笑)
そう。一人で(笑)
—–バスって凄いんじゃない?
バスは凄い!ベッドも付いてるし、ワインクーラーみたいなのも付いてるし
—–一回WARP TOURのバスの中入った事あるけど、やっぱ規模が違うよね
違うよねー。結局メンバーも乗ったままで一緒に移動みたいな(笑)
—–うわーそれ楽しそう。じゃー結構充実したツアーだったんだね。なんかここ2年位で状況が一気に変わってきたんじゃない?
そうだねー。年に2回位は海外行けてる状態が続いてるし
—–そっか。良い感じだね。最新のリリースはいつになるの?
もう2年前で、新作は来年の予定
—–そっか、じゃーそろそろ世界配信で音源を出したい所だよね?
そうやねー。出したいねー
—–結構待ってるファンが海外にいるはずだしね?今のメンバーになってからは?
前作は一応そうなんやけど、ドラムが入った瞬間レコーディングやったから
—–そうかそうか。そうしたらある意味今の集大成が次の作品になるわけだよね?
そうそう。早く出したいねん
—–かなり次の音源を楽しみにしてますよ!それで、この後の予定は?
次の音源に向けての曲作りと、ライブをしつつ、ワンマンライブを12月の10日に下北沢のBASEMENT BARでやって
—–この間のclub asiaのライブも早い出番にも関わらずその日のピークなんじゃないかって位みんなの注目度が高かったよね?あのイベントは外国人の人が主催だったしね?
そーなんかなー?アメリカでツアー回ったからからみんなどんなもんや?って見にきてくれたんやと思うけど、ウチらは何も変わってないでー(笑)
—–(笑)
でも、実際アメリカでライブしたからって偉いとか思わんし、ただウチらが気付かない所で色々変わってきてるんだと思う。ライブもきっと良くなってるんだ思うし、バンドとして成長してるんだと思う
—–変な話、A PERFECT CIRCLEと回ったってだけで、やっぱり前評判とかでもLIVEに対する期待度は上がってると思うし、そこで良いもの見せれたら勝ちじゃないけど、完全に虜に出来ると思うし、うわ!すげーって
うんうん。今バンドとしてはかなりいい感じになってきてて
—–これで、色んな人を巻き込んでじゃないけど、魅了させていけば
そうそう!そうしていきたい!色んな人と一緒に何かやりたいし、もっとでっかい事やりたいし
—–まーオーストラリアのフェスに出て、A PERFECT CIRCLEとツアー回り、次はどこでやりたいとかある?
う~ん、私らメンバーで良く話してるんやけど、一度行った所はやっぱり定期的に行きたいし、例えばタイでやりませんか?って言われたらもちろん行くし!どこにでも行きたい!やってみたい!
—–ちゃんとそこで出会いがなんかあるって凄いよね。次に繋がっていってるってやっぱり凄いよね
うん。フィーリングで!ウチらって変な話、いやらしい事とか全然浮かばんし、ここで何をしてとか計算が出来なくて。誰一人英語もしゃべれんけど、こうやって出来てるって事は多分、ウチらの人柄やったり、アホさ加減やったり(笑)言葉の壁を越えてる何かがあるんかな?って
—–そうだよねー。もっとこのRED BACTERIA VACUUMの活動が色んな人に知って貰いたいなって思うな
うん。ほんまにありがとう!
—–そしたら、最後になんか一言ある?
そうやねー、楽しいと思うのでライブに是非遊びに来て下さい!
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