MADBUNNY Interview
FUJIROCK FESTIVALでボードウォークを中心に草むらや木の陰から可愛らしい眼差しでこちらを見つめている色とりどりな『BUNNY』のアート作品を手がける”MADBUNNY”氏のスペシャルインタビュー
フジロックフェスティバル2013年も大盛況に終わりイベントレポートも無事終了。早くも来年に向けてどんなラインナップでどんな新たなストーリーが展開されるか楽しみで待ちきれないところですが、次の2014年に向けてA-FILES web magazineも息を切らす事無く色々とお伝えしていきたいと思っております。
豪華なラインナップを見るとあのフェスティバルがそのラインナップだけで盛り上がってると思われがちですが、実際の会場では音楽を奏でる以外にもたくさんのアーティストやクリエイター達により彩られた細かな表現やアートを見る事が出来ます。そういう要素が全て揃った上で成立するのがこのフジロックフェスティバルなわけです。
ここ近年フジロックフェスティバルに足を運んだ人であれば、誰もが目にした事があるであろうボードウォークを中心に草むらや木の陰から可愛らしい眼差しでこちらを見つめているあの色とりどりな”ウサギ”のアート作品。雨に打たれて歩き疲れた際に何度癒された事でしょう。3年前のフジで突如その姿を表したあのウサギ達が一体どこから来てどんな想いがあってどんなストーリーがあるのか。気になった事はありませんか?そこでその謎解きの為に、あのウサギ達を作成したアーティストであり、フジロックを支えるUKアートチーム唯一の日本人アーティストである”MADBUNNY”にお話を聞きに行って参りました。皆に知って頂きたいフジロックのアナザーストーリー。また来年違った景色の見え方、歩く楽しみが出来る事でしょう。
MADBUNNY Interview
—–それでは宜しくお願いします。
まずはMADBUNNYさんの地元はどちらになるんですか?
生まれは群馬県になりますね。昔から海外で放浪生活をしてるので、もう地元がどこか分かりませんけど(笑)
—–色々と活動をしている様ですが、まずは何をやってる方なのか教えて貰ってもいいですか?
スケートボード歴27年/スノーボード歴24年、楽器歴27年/写真歴24年/渡英、渡独暦15年/渡米歴19年…元々スケーボードを真剣にやっていた流れから、冬はスノーボードのプロとしても活動しています。同時に、15年程前からロンドンやベルリンで、デザインや写真の仕事といったアーティスト活動が主ですね。
—–海外での活動の方が多いみたいですね。早速ですがフジロックフェスティバルに参加した経緯などを教えて頂けますか?
15年前からロンドンとベルリンのアートシーンで活動していて、
たまたま、ロンドンの同じギャラリーに所属するアーティストがフジロックのアートクルーだったんです。
随分前から付き合ってる人だったんですが、フジロックに誘われるまで知らなくて。(笑)
—–そもそもそのロンドンのアートクルーとの繋がりはどうやって出来たんですか?
3年前の春にロンドンのギャラリーでアートショウをやった時に、
『毎年日本に行ってるから今度飲みに遊びに来なよ』
って言われて。よくよく聞いてみたらそれがフジロックでアートを担当してるって話で。更に話を聞くとグラストンベリーなんかのフェスで装飾してるアーティスト達だったんですね。そんな出会いがあって僕は群馬だし苗場は近いので、2011年に缶ビールを買い込んで気軽に遊びに行ったんですね。それでみんなそこにいたのはロンドンのアーティスト仲間なんですけど、軽いノリで酒を飲みながら『Say Hello』して遊んでたら、UKアートチームのキャプテンとボードウォークの入り口に来た時、
『ここは沢山の人が通るけど、何も無くて寂しいから、Aki何か出来ないか?』
UKアートチームの一員として『好きにやれ』って、いきなり言われて。
—–それって、もうフジロック開催の直前とかですか?
ですね。確かそれが三日前とか四日前とかですかね?(笑)しかも、あのフジロックで『お前の好きにやればいい。任せたぞ!』?って(驚)
—–凄い話ですねそれ(笑)その年が我々A-FILESチームも初取材に望んだ年で、震災のあった年ですよね。
そうです。3.11。今まで滑って来た山でもある、東北で『3.11』が起こってしまって、、、仲間やスポンサーも沢山いて、僕がドライブしているブランドの縫製工場も人も全部流されてしまって…
まず、瞬発的に感じたのは『寒さ』への危機感でした。僕は長年アウターウェアーを作っていたので『僕がデザインしたアウターウェアーを戻してくれないか?』と日本中のディーラーやファンに発信したんです。結果集まったウェアーは2500着を超え、通行証を取得し、まだ道の開通していない被災地まで自衛隊と一緒に道を開拓し自分でトラックを運転して行きました。
—–その行動を震災直後に?
はい。だって、寒さの厳しさを一番知っているのは、雪山で活動する人間なら当然だし、『寒さ』に対して『スピードが勝負』なのは、この身を持って体験している事ですから。
—–その直後にロンドンのド真ん中で被災地を表現したインスタレーションを発表して、ロンドン中で話題になりましたよね。
自分がアーティストとして出来る事は、世界に伝える事、「日本は大丈夫」だよ。って意味を込めて、精一杯作品を作りました。それが、フジロックに呼ばれたきっかけになったショーでした。
—–初年度のフジロックでは何匹くらい忍ばせたんですか?
44匹です。
—–44匹って言うのには何か意味が?
44ってイギリスの国番号なんですよ。それで44にしようかなって。
—–あ~なるほど。そのオファーされた時点でバニーにしようって思ったのは何かあるんですか?
元々マッドバニーっていうキャラクターは2005年から存在してるんですけど、そのオリジナルのマッドバニーを置くのはなんか違うなと。あのボードウォークは子供もたくさん歩くって聞いてたしやっぱり動物がいたら面白いかなって思って。僕の象徴のマッドバニーをもっとリアルなデザインに変えて潜ませたりしたら面白いかなって思って。ボードウォークを歩きながらイメージが沸いて来たんです。
—–という事はこのバニーはその時に思い浮かんだのが形になってって事なんですね?
そうですね。気が付いたら3年目です。
—–これは素材は木なんですよね?
四角いコンパネをペンキで白く塗って、ステンシルで色を出して最後にシルクスクリーンを黒でふせて絵が出て来ますから、それを形通りにハンドジグソウでカットして…
—–結構体力勝負ですね(笑)
ですね。腱鞘炎になりますね(笑)このバニーのパンツとボディーの色もそれぞれ違って型も4つ。
プラス看板を持っているバニーがいて。一匹も同じバリエーションがないんですよ。
—–それで今回気が付いたんですけど”BYS DNT CRY”って言葉をなんどかこのバニーと一緒に見かけましたが。これはどういう意味なんですか?
BYSDNTCRY.っていうのは2008年にロンドン、ベルリン、パリでスタートさせた、僕のアート活動の名前みたいなもので、アート作品をリリースしたりアパレルを作ったり本を出したりしてるんですけど、ブランドというよりは自分のアートワークを表現する為のレーベルみたいなイメージですね。
—–MADBUNNYさんのアーティスト活動の全てが含まれてる感じなんですね。
そうですね。今まで、写真集も2冊出して、今はベルリンで3冊目の撮影中なんですが、その際に必要な下着や服などの衣装を作ってて。それがそのまま商品として買えたりする感じですね。
—–自分のアート活動をする中で必要となってくる物を自分で創り出して表現してるんですね。
その総称がBYS DNT CRY.という事なんですね?
その通りです。
—–ちなみにこの名前はもちろん?
はい、The Cureの曲名です。
—–今年ボードウォーク歩いてる際に結構な数のバニーがBYS DNT CRY.って掲げてるのを見たので、作者がよほど好きなのかなって思ったら(笑)
そうなんですよ(笑)元々この名前で活動してるので(笑)もちろんThe Cureが大好きで付けた名前なのでこういった形での競演って嬉しいですね。
—–The Cureが好きだって事はやっぱり好きな音もどちらかというとUSというよりはUK寄りですか?
そうですね。特に意識はした事なかったんですけど、ガキの頃から聴いてた曲が後々考えてみたらUKだったんだって感じですね。ピストルズだったり、ジョイ・ディビジョンだったり、クラッシュだったり。誕生日がショーストラマーと同じだったり。
—–そうなるとバックグラウンドはやっぱりヨーロッパなんですかね?
全てがそうでも無くて。スケートとスノーボードはもう15年間アメリカで毎年滑ってて。逆にヨーロッパでは滑った事もないですね。でもアートの表現はアメリカでは無いと。98年位からロンドンに行き始めて2005年に始めて自分のアートショウを一度も日本でやったことなかったんですけど、ロンドンでやったんですね。その時にこのマッドバニーを発表した際に他のギャラリーからも声がかかる様になってって感じですね。
—–そもそもそのロンドンでの展覧会までどうやって辿り着いたんですか?かなり大変だったのでは?
そうですね。なんせその頃まで全然英語が話せないんで(笑)98年位から作品を持ってギャラリーに飛び込んで行って。で行っても話が出来ないのでとりあえず見て下さいみたいな(笑)やりたいんだ!って意思だけはがんばって伝えて(笑)
—–もう作品と情熱だけで勝負ですね。
ですね。それで2004年にギャラリーが見つかって。2005年の春には初の展覧会って流れですね。それで結構評判が良くて結局延長してくれて2ヶ月半位やらせて貰ったんですけど、ちょうどロンドンの同時多発テロが起こりまして。実行犯グループがそのギャラリーの前に隠れていたという(笑)
—–物凄いタイミングですね(笑)
そうなんです(笑)それでギャラリー自体がポリスラインの中で、BBCのニュースにも出ちゃったりで。なんかニュースにもMADBUNNYのバナーが映ったりもしてたみたいなんですけどね(笑)そんな事もありましたね。
—–スケートやスノーのカルチャーはアメリカから。アートや音楽のカルチャーはイギリスから。本人的にはどちらが居心地が良いですかね。
自分はやっぱりヨーロッパの方がいいですね。自分が活性化するというか。アートも生活も全ての面において。アメリカは単純に滑りにいくというか撮影の為に行ったりとかですね。そんな感覚ですね。
—–結構横ノリのカルチャーってアメリカは西海岸だったりって、アメリカからの影響受けた人って多いと思うんですけど、MADBUNNYさんの場合はどっちも知ってるっていうのが凄く興味深いですよね。アメリカが好きになってそこからなかなかヨーロッパまで手を広げれなかったりすると思うんですね。
単純にアメリカに行ったらもう滑る事しか考えてないですね。スケートに関してはもう15年位前からロンドンやベルリンのスケートカルチャーはずっと見てきてるし。僕にとっては、やはりヨーロッパの方が魅力はありますね。
—–最近はベルリン4、ロンドン4、日本4、くらいですが、ベルリンとロンドンって、また全然違うシーンですよね?
全く違いますね。オリンピックがあってからロンドンがちょっと活性化し過ぎて、昔の深さはあまり感じないんですけどね。好きだった街並とかもみんな新しくなってしまって近代化してしまいました。
—–ベルリンはアートも音楽も凄く刺激的だって言いますよね。
ロンドンの物価が上がってしまったので、ロンドンのアーティスト達が結構ベルリンに流れてきてたりして。なんだこいつ!っていう奴がたくさんいますね。なんだこりゃ?っていうアーティストが(笑)。今だにモヒカンで犬連れたジャーマンパンクスが普通にそこら中にひっくり返ってるし。ロンドンは逆にそういうパンクスはもう見ないですね。ただロンドンは自分のルーツだし、メインで所属してるギャラリーはロンドンだし、ファミリーもたくさんいるのでロンドンは日本の次の故郷です。
—–でも住むとしたらどこですかね?
最終的にどこに住む?って言われたら…ベルリンですかね。ドイツ(ベルリン)のアーティストビザも取得してますし。でも、ヨーロッパはとにかく安く移動が出来るので境界線なんてありませんけどね。
—–ちなみにアートで影響受けた人っていますか?
実はあまりないんですよね。絵は子供の頃から描いてて高校はデザインの学校だったのでずっと描いてたんですけど、特に誰に影響を受けたっていうのはないんです。でも潜在的にスケートボードのグラフィックにはかなり影響を受けてるかもですね。昔のグラフィックは印象に残る作品が多いです。
—–なるほどなるほど。話をフジロックの方へ戻しますが、今年で3回やったんですよね?今後はどう進化していくのでしょうか?
そうですね~。とりあえず毎年数は増えていくという(笑)今年は220匹作りました。
—–220匹も!(笑)この子達は最後どこへ行くんですか?(笑)
毎年フジロック後に打ち上げがあるんですけど、自分と関わってる海外アーティストに日付とサインを入れてプレゼントするんです。それがだいたい50匹位ですね(笑)
—–あのバニー達が世界中に飛び立っていくと(笑)
そうなんですよ。それで世界中からメールで写真とか送って貰えると嬉しいですね。ロンドンの仲間の庭にいたり、風呂に置いてあったり、SMASH.UKの庭にいたり(笑)
—–年を重ねるごとに世界へ旅立つってなんだか鳥肌立ちますね。
みんな去年は何色貰ったから今年はこの色とか、娘の誕生日だから娘の名前を入れてくれ、とか(笑)
—–しかし220匹って凄い数ですよね。
去年が120匹とかでしたね。去年もそうだったんですけどベルリンから戻ったのが7月半ばで戻ってきて10日位で大急ぎで仕込んでって感じで。って思ったらほぼ同じ日にロンドンCREWが日本に来て、とりあえず山(苗場)行くぞ!って言われて。えーー?!みたいな(笑)
—–かなり壮絶な絵が想像できますね(笑)
しかも毎晩朝までパーティーですよ(笑)設営の時も。みんなすっごい量飲むんで。みんな、僕より年上なのに、物凄いパワーですよ。
—–でもその中で日本人がロンドンのCrewとして参加してるって凄い事ですよね。ロンドンで一人でギャラリー探しから始まって歴史があってここまで辿り着いてるわけですから。行動あるのみですよね。
ですね。15年前はロンドンに宛てなんてゼロで。英語話せないし友達いないしって状態でしたしね。それで初めてロンドンに行ったのが実は最初に撮影でアメリカのユタに行ったんですね。で、お金もそんなに無かったし、実際世界の位置関係とか良く分かってなくて。それで一回だけならこのチケットで乗り換え出来るって事が分かって。じゃーロンドン行く?みたいな感じでしたね(笑)ユタ州から真冬にいきなりロンドンに行きましたね(笑)
—–むちゃくちゃですね(笑)海外=どこも同じみたいな。
そうなんです。その頃は海外=海外でしたね(笑)今考えてみたら相当アホですよね(笑)日本に戻ったら高くつくだろうみたいな感覚でしたね。
—–すごいですね(笑)でもそれがきかっけでロンドンに行ったわけですから何か運命だったんでしょうね(笑)
ですね(笑)ロンドンに着いてでっかいボードケース引いてたら「おいおい、ロンドンには雪山なんかねーぞ」みたいに言われたり。(笑)メチャクチャでしたね。
—–ははは。。。ロンドンの人達の失笑が目に浮かびますね。(笑)。。。さて、今後の事をお聞きしたいんですけど何か近い将来目標というか計画してる事などありますか?
一番近い目標としては、今写真集を毎年一冊ずつ出してるんですけど、今まで出て貰った人達やロンドンやベルリンも含め総集編的な写真展をやりたいですね。
—–写真もかなり質が高いですが、基本撮る対象っていうのはどんな物が多いんですかね?
人だったり景色だったり割りと日常生活をただ撮ってる感じですね。
—–MADBUNNYの日常生活って、我々からしたらかなり非日常的な世界観に見えますが写真は結構昔からですか?
本格的には、高校の頃からですかね。高校がデザインの学校で現像室から勉強してます。
—–絵も描くし写真も撮るし音楽もやるしスケートもスノーボードも凄いし、多彩ですよね。
でも単純に、全て高校の頃から好きだった事(遊び)の延長が今仕事になているだけで、新しい事を始めた感覚はないんですよ。自然にこうなったって感じなので。
—–好きな事を真剣にやってたらこうなったみたいな?
全部が繋がってるんですよ。デザインする為に写真を撮って、それを元に絵を描いてって感じだったり。音楽もそうなんですけど偏りたくないんですよね。外したい自分がいて。
—–いい意味での裏切りと意外性ですよね。
そうなんですよ。プロスノーボーダーという活動をもう20何年やってきてますけど、プロスノーボーダーって呼ばれるのは絶対に嫌、かといってアーティストって言われるのも嫌(笑)
—–ただのひねくれ物じゃないですか!(笑)でも、その全てがプロフェッショナルで成立してるので最高ですね。
ジャンルに捕われず、MADBUNNYという「表現」として楽しんでもらいたいんです。見て感じた人の興味を広げたいんですよ。ガキの頃からの遊びの延長ですが、今はプロ(仕事)でもあるので、腕を上げる為の努力は絶対に惜しみません。
—–来年のフジも楽しみですね。疲れてる時にあのバニーに会うと僕らみんな安心するんですよ。
ありがとうございます。子供も喜んでくれるし、ボードウォークに人が増えたって言われたりするので嬉しいですね。ただ、バニーも増えて写真を撮ってくれる人も増えてきて、最近はボードウォークに渋滞が起きてる(笑)でも嬉しいですね。
—–今年は全部探してみようと思ったんですけど(笑)さすがに220匹は無理ですね(笑)
木の上とかにもいるのでなかなか全部は難しいかもしれませんね(笑)
—–木の上って設営が大変ですね(笑)
大変ですよ~(笑)他のアーティストは割りと当て振られてる場所が一箇所だったりするんですけど。僕はボードウォークを含む全ステージ担当なんで(笑)とにかく連日、インパクトドライバーとビスを持ってフジの全会場を歩き回ってます。笑
—–大雨が降っちゃったりして(笑)
ハチが来て、蛇が出てきて、みたいな(笑)
ある所に居るはずのバニーがいなくなってたり(泣)
—–え?そうなんですか?
残念な事に。。。去年は30匹以上盗まれてしまって。今年はフジロックのメディアが協力してくれて「バニーは持って帰っちゃ駄目ですよ」的な発信をしてくれたお陰で今年は10匹も減ってなかったですね。
—–おー良かったですね。フジロッカーズはみんなマナーを守りますからね。
川にいるゴンチャンっていう石は最終日に持って帰っていいルールなんですね。だからそれと混同しちゃってるかもしれないですね。でも、フジロッカーズは皆マナーが良いので、ルールさえ伝われば絶対に守ってくれるんですよ。
—–でも作品を盗んだら駄目ですよね。来年はゼロ目指して!私達A-filesも協力しますね!
ですね!ありがとうございます!
—–でもこういうアーティストがいるからフジはしっかりと彩られてて色々な楽しみがありますよね。
グラストンベリーや海外でしっかりアート活動してるアーティストが装飾してるので、音楽だけじゃなくてもっともっとフォーカスはされて欲しいなって思いますね。グラストンベリーって音楽のイベントじゃなくてアートのフェスなんですよね。フジにあるアートは日本の夏祭りにある飾りではなくて、アーティストが創りだしたアートなんです。そうゆう視点でフジを眺めてもらったら、また違ったフジの楽しみ方が出来るかもしれませんね。
—–ちなみにこのバニーの名前は?
僕自身なので。マッドバニーですね。全会場にこのウサギがいるっていう行為がバニーフィーバーって言われてますね。
—–あのCafe de Parisの横のキャラバンの所がバニー達の家になるんですか?
そうゆうストーリーですね。僕自身もフジロック中は設営から撤収まで、あのキャピングカーで寝泊りしてるんで。本当に家ですね(笑)
—–なるほど(笑)それとですね我がA-FILESとしては、その両腕の独特なTattooが気になりますが。
これは、僕の尊敬するアーティストMr.Wimのドローイングを、ロンドンのINTO YOUのボスAlex Binnieに入れてもらった作品です。
—–Mr.Wimってフジロックのオープニングの盆踊りのタワーや、パレスオブワンダーで人気&異彩を放っているかなり怖そうで近寄り難いアーティストの方ですよね?
そうですね。ロンドンで同じギャラリーに所属している人なんですが、僕も知り合ってから3年くらいは話す事も怖かったです。笑
—–見た目と動きからして、普通じゃないですもんね?
ですね。笑。
でも、最初にフジロックに僕を誘ったのはWimで、UKクルーのみんなを紹介してくれたのもWimで…
この数年、僕がロンドンで住んでいるのもWimのスタジオですし、そこで写真作品集も撮影して…僕のロンドンの作品も全部Wimのスタジオに置いてあって、僕は確実にWimと奥さんのAnnaに支えられています。
—–しかもロンドンのINTO YOUって言ったら世界でも最高峰の老舗スタジオで、しかも、ボスであるAlex Binnie氏が直接入れたなんてとんでもない事ですね?
ですよね。
僕、絶対にAlexに入れて欲しくて、10年前からINTO YOUに通っていたんですが、Alexはもう、絶対な人間(ファミリー)にしか入れなくて…
せっかく入れてもらえそうでも僕のロンドン滞在スケジュールと合わなかったり。
それをWimに相談したら、実はWimとAlexが超ネイバーで、「じゃ、明日スタジオに来いよ」って。笑。10年間待った話がWimの電話2秒で終りました。笑
で、Wimが僕の腕のサイズを計ってライブドローイングして、その絵柄を、調整無しでAlexが同じくライブで入れた感じです。
—–ファミリーですね。
INTO YOU も皆ファミリーです。
だから、左腕がユニオンジャックの青で、右腕が日の丸の赤なんですよ。
僕のルーツなので。
—–思い入れが深いTATTOOなんですね!それでは最後に、A-files、フジロックファンに何か一言頂けますか?
さっきと一緒になりますけど、フジロックのアーティストのアート作品も色々調べたりしたらもっと違った見方や楽しみ方が出来ると思うので来年もバニーに会いに来てくださいね。お待ちしてます!
—–来年も会いに行きますね。今日はありがとうございました!
こちらこそ!
ありがとうございました!
-INFOMATION-
BYSDNTCRY. / loveless
ARTIST:MADBUNNY from LONDON.
SIZE:257mm x 182mm
DETAIL:Hard Cover / Full Color160page.
Featuring & Writing :
Jason Mayall (Smash.UK)
Crispin Chetwynd (Artist.UK)
TONY BEAR (Artist.UK)
Pakpoom Silaphan (Artist.UK)
Conrad Leach (Artist.UK)
Johnny Morales (Dirty White Wall. UK)
Mayumi Yamase (Artist.UK)
Blue Belle (Artist / INTO YOU.UK)
Rhianna Jones (Artist / INTO YOU.UK)
Tas (Artist / INTO YOU.UK)
Adrian Palengat (AP-ART GALLERY.UK)
Maux Mutoid (Artist / UK.)
Robert Gordon McHargIII (SUBWAY GALLERY.UK)
Alex Binnie (Artist / INTO YOU.UK)
Mr.Wim (Artist.UK)
&
Ai Nakahara (Drawings and Photograph)
and more…
PRICE : ¥2,800(+tax)
ISBN : 978-4-89512-567-3
http://www.bysdntcry.com/catalog/artworks/book2/book2.html
2011/ロンドン、被災地インスタレーション
http://www.bysdntcry.com/video/8.html
2011/FujiRockFestivalに初参加した時のドキュメント動画
http://www.bysdntcry.com/video/10.html
2013/FujiRockFestival/写真館
http://bunnyfever2013.blogspot.jp
MADBUNNY
http://madbunny.net
Photographer / Fumiaki Suga / Kazuyuki Tsuji / Ai Nakahara
Posted in ALL ENTRY, FUJI ROCK FESTIVAL, INTERVIEW, MADBUNNY, MOVIE |