木亭道~Upendra and Friends~@FUJI ROCK FESTIVAL ’12 REPORT
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Upendra and Friends
2012年7月29日(日) @ FUJI ROCK FESTIVAL ’12
ホワイトステージの手前から右折して通行する事の出来るBOARD WALK。FIELD OF HEAVENやORANGE COURTへと移動する際にはほとんどの人がこの木製の道を利用し通過する。木で出来たこの道には歴史を感じさせるメッセージなどが刻まれ、右側を流れる川の音と左から流れてくる各ステージの音を聞きながら歩いていると、左側に峠の茶屋の様な建物が見えてくる。そう、これが木亭道。周りを木々に囲まれ、フジロックのステージの中でも寄り一層自然と一体化した癒しの空間。先を急ぐも良しここで立ち止まるのも良し。その時のテンションとタイミングで人々はここに立ち寄り通過するのだ。
そこで聞く事が出来るのは、マイナスイオンの湿った空気に溶け込んだ洗練された透き通った”音”。必ずステージ全体が見えるわけではなく、そそり立つ木々の間からステージを垣間見て、そして同時にその木々の間から音が反射しながら聞こえてくる。二酸化炭素と一緒に一度木々に吸収されまた酸素と共に吐き出された音は、イベントで疲れた体と心と六感全てを包み込む様にに癒してくれるのです。
そしてこの三日目の日曜日に立ち寄った際に演奏していたのがこの”Upendra and Friends”。ネパール出身のキーボード奏者である”ウペンドラ・ラル・シン”を中心とした民族楽器を用いた独特な音を奏で、ネパールを音で表現するグループ。タブラやマーダルといいった太鼓から発される、物凄く天然で純粋なリズムとキーボードの電子音が物凄く心地よく、時折発されるリズミカルな言葉が軽快で心を弾ませるのです。
なかなかこういう他アジアの音楽に触れる機会は滅多にないだろうし、こういう移動中に新しい発見をするとなんだかニヤリとしてしまい、ここの地点を通過する何十秒前から、通過して通り過ぎるまでの数分間だけでも、こういう音を自然の中で聞けるってかなり贅沢なのである。
立ち止まる立ち止まらないは自由。もしかしたらこの空間自体気づかないで素通りしてる人もいるかもしれない。ただそこを通過する全ての人を癒す音の根源がここ木亭道から吐き出されてるという事を是非知っていただきたい。
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