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A-FILES マニア 【 Tシャツ編 】 – AKIRA-BOYZ (BOYZBOYZBOYZ)

[2013/05/11]

A-FILES マニア "Tシャツ編" - AKIRA-BOYZ (BOYZBOYZBOYZ)

Profile of |BOYZBOYZBOYZ|


好きなものは好きなんだっっっ!という事で始まりました第一回”A-FILES マニア”。もはやその好きな物が自分の中でA面なのかB面なのか分からなくなる位必要以上に追求してしまう事ってありますよね。自己満足過ぎて他人には理解不可能な趣味やコレクション。むしろ分かって貰えなくて結構!放っておいてくれっっ!が本音かもしれません。が、しかし!こんな愉快である意味変態マニアな側面を持った人々を放って置くわけにはいきません!というわけで自己満足な一面を持ったアーティストやミュージシャンのB面をA-FILESスタッフが無理矢理こじ開けてみました!

第一回目となる今回はBOYZBOYZBOYZのギター担当AKIRA-BOYZ氏の自宅を無理矢理突撃訪問。数あるTシャツコレクションの中から8点のお気に入りオススメTシャツを紹介して頂きました。そして更に第一回を記念して後半にインタビューも掲載。AKIRA-BOYZ氏の好き勝手なレビューをお楽しみ下さい!


SEDITIONARIES (Original)「JOIN THE ARMY」(1978)

SEDITIONARIES (Original)「JOIN THE ARMY」(1978  SEDITIONARIES (Original)「JOIN THE ARMY」(1978

泣く子も言葉を失う永遠のロックアイコン“セディショナリーズ”の激レアオリジナルコレクションから1枚。由緒正しい正式復刻ものから、粗悪で粗雑な海賊版まで山のようにあるセッズTシャツですが、中には復刻していないもの…いや、できないものが多々存在します。その中の1枚がこれ。筋骨隆々&海兵隊よろしくな白ガイズが半勃ちビックディックをあらわに「JOIN THE ARMY」とぶちあげるという凶悪なブツです。この言葉がキャップ剃り曲げスイサイダルキッズだけのものじゃないと認識できたなら、君も大人の男の仲間入りということです。う〜ん♡軍団集合!!!

■レア度 :★★★★★
■入手可能確立:★☆☆☆☆
■想定相場価格:¥70,000〜天井知らず


EVIL DEAD2 /死霊のはらわた2(1987)

EVIL DEAD2 /死霊のはらわた2(1987)  EVIL DEAD2 /死霊のはらわた2(1987)

ヴィンテージのバンドTが古着界で築いた牙城を崩さんとばかりに、その存在感をパンデミックしているTシャツ界の新機軸、それが “映画T”です。この映画Tなるものは、一般に販売されることは稀で、撮影時に関係者やスタッフに配布されたものや、ごく少数実売されたものしかないため、バンドTに比べて絶対数が圧倒的に少ないのが特徴。ゆえにその存在自体がレア、さらにそれが“イケてる”映画になるとレア度は異常です。この「EVIL DEAD2」も激レアの極み。現在、初作のリメイクが上映中なので取り上げただけなんですけど。ちなみに、この映画自体の内容はウンコです。

■レア度 :★★★★☆
■入手可能確立:★★★☆☆
■想定相場価格:¥15,000〜¥25,000


The Road Warrior/MAD MAX2(1981)

The Road Warrior/MAD MAX2(1981)  The Road Warrior/MAD MAX2(1981)

死んだら墓に入れてほしい映画ナンバー1(場末のライブハウス調べ)特に、昭和40’S生まれ世代の少年は、当時日曜洋画劇場だとか水曜ロードショーなんぞでトトロ級にやたらと再放送されてたので一度は体感してるはず!でもって、映画に魅せられてしまった少年の成長方向の9割が“立派な大人”方面から“楽しい大人”方面へとトラウマシフトしてしまったという、まるでハーメルンの笛吹き男的な存在の作品ですが、つまるところその内容は、世界大戦後の退廃した砂漠を舞台に、主役のマックスと凶悪な暴走族が石油を巡って血で血を洗う争奪戦を繰り広げるというだけです。

■レア度 :★★★★★
■入手可能確立:★☆☆☆☆
■想定相場価格:¥50,000〜?


Deee-Lite “World Clique Tour” (1990)

Deee-Lite "World Clique Tour" (1990)  Deee-Lite "World Clique Tour" (1990)

バンドTがひとつも出ていないことに気づいたのでTシャツBOXに盲牌かましてご紹介!。亡命ロシア人と謎のダンサーと、絵に描いたようなメガネ日本人のハウスでソウルな3人組、出した途端に全米4位というデビュー曲「Groove Is In the Heart」が今聴いても実にカッコいいDeee-Liteの記念すべきファーストツアー激レアTでございます(バンドじゃねーだろ!って?あなたは器が小さすぎる!!!)。90年代 “も”青春してた僕としては(苦笑)、日常的すぎる存在。当時、ほんともうどこに行ってもDeee-Liteの曲がかかってた気がする。テイ・トウワ脱退により自然消滅(悲)

■レア度 :★★★★☆
■入手可能確立:★★☆☆☆
■想定相場価格:¥20,000〜¥30,000


André the Giant (1981)

André the Giant (1981)  André the Giant (1981)

激レアバンドTを紹介してほしいというオファーを鼻歌まじりで完全無視なこの1枚。バンドTでも映画Tでもない、まさかのヴィンテージプロレスTから“人間山脈”アンドレ・ザ・ジャイアントの81年オフィシャルTシャツです。何がスゴいってこれ、身長223㎝ “大巨人”“世界8番目の不思議”と称されるほどのその化け物キャラがまったく活かされていないデザイン!ただ単に名前だけがプリントしてあるという、一見では100%アンドレTシャツと気づかないところです。どこに行っても頭10個出てしまうご本人、Tシャツだけでも、目立たないように生きたかったのでしょうか…合掌。

■レア度 :★★★★★+100
■入手可能確立:☆☆☆☆☆
■想定相場価格:¥?〜¥?


THE FAT BOYS “ wipeout” (1987)

THE FAT BOYS “ wipeout” (1987)  THE FAT BOYS “ wipeout” (1987)
KAT-TUNの中丸がドヤ顔でヒューマンビートボックスをかましてポンコツ女子からワーキャーされてる姿に身に覚えのない殺意を抱いているそこのあなた!あなたが着るべきTシャツはこれですよぉぉぉ(ターザン山本風に)と適当極まりない文頭失敬。オールドスクール期を代表するラップグループの中で最も太っている愉快なデブ男3人組、FATBOYSの激レアオリジナルTです。RUN DMCやBEASTIE BOYSとともに当時超絶人気だった彼らなのですが、日本ではなぜかいまいち。やはり日本の風土はデブをDNAレベルで認めないのでしょうか?お相撲さんの国なのに。。。

■レア度 :★★★★☆
■入手可能確立:★☆☆☆☆
■想定相場価格:¥20,000〜¥30,000


NATURAL BORN KILLERS (1994)

NATURAL BORN KILLERS (1994)  NATURAL BORN KILLERS (1994)
NATURAL BORN KILLERS (1994)  NATURAL BORN KILLERS (1994)

90年代のナンバー1モンドムービー!とにかく“無慈悲かつ痛快に殺す”が回転しまくる糞下劣映画、主役のミッキーとマロリーのデカプリが眩しすぎる「NATURAL BORN KILLERS」の激レアオフィシャルTです!映画通を気取った糞人間からすれば破壊的純愛とか言われちゃうんでしょうけど、もうそこにあるのはなんだかんだ言っても無慈悲なバイオレンスのみ!どこかのお国が垂れ流す無慈悲って言葉よりもわかりやすい無慈悲のオンパレードで、どこかのNO避妊鍼灸師@大家族よりも痛快なのです。ゆえに、バクプリに名を連ねるバンドも無慈悲で痛快な豪華メンツ!

■レア度 :★★★★☆
■入手可能確立:★★★☆☆
■想定相場価格:¥15,000〜¥30,000


ANTHRAX “Judge Dredd 「DROKK IT」”(1988)

ANTHRAX “Judge Dredd 「DROKK IT」”(1988)  ANTHRAX “Judge Dredd 「DROKK IT」”(1988)
ANTHRAX “Judge Dredd 「DROKK IT」”(1988)  ANTHRAX “Judge Dredd 「DROKK IT」”(1988)

「どうしてもひとつくらいはTHRASH系のものをお願いできませんか…(静かに激怒)」と懇願されたのでしょうがなく…。僕の初期衝動であり、大昔なら石川秀美、現在なら最上もが級の永遠のアイドルANTHRAXから、最もポピュラーなフロントプリと、最も激レアなバクプリがコンバイン1.2.3!したビクトリーなブツ、ANTHRAX“Judge Dredd 「DROKK IT」”です。既記通り、正直フロントプリはよく見かける普通のドレッドなのですが、バクプリは唖然。メンバー総出でドレッド化(しかも名札入り!)という、こっちがフロントプリなら…と誰もが爪を噛む嘆きの1枚です。

■レア度 :★★★☆☆
■入手可能確立:★★★☆☆
■想定相場価格:¥15,000〜¥25,000



INTERVIEW with AKIRA-BOYZ

AKIRA-BOYZ (BOYZ BOYZ BOYZ)

—–まずは自己紹介をお願いできますか?

BOYZBOYZBOYZ(以下 BOYZ)というバンドのギターのAKIRA-BOYZです。

—–オリジナルメンバーになるのでしょうか?

はい。結成して7年目くらいになるのかな。

—–実際バンドを始める前は何をやってたんですか?

このバンドを始める直近で前という話ならプロレスと格闘技の記者をやってましたね。

—–これまた異色な(驚)

元週プロ編集長のターザン山本!が主権していた媒体の制作から始まって、流れでスポーツナビに移りという感じで、とにかくプロレスと格闘技の記者を無意識でやっていましたね。で、その流れで今はいろんな編集や制作の仕事を。

—–意外ですね(笑)という事はあまり音楽活動はしてなかったんですか?

元々はバンドがやりたいがために京都から上京したんですよ。でもまぁバンド以外のきっかけが必要だったので、某服飾専門学校に入学してというよくあるパターンですね。で、その学校でバンドを組んで、当時は東京モッズシーンとか60年代マニアなとこで活動、というか遊んでましたね。

—–今のBOYZのシーンとはちょっと違った感じなんですね?

全然違いますし、国内外問わず当時(90年代~)のパンクとかハードコアのシーンってまったく知らないんですよ。例えばAIR JAM世代の音楽とか全く知らないんです。「メロコアってなんだ?文言的に相対してるじゃないか!」みたいな。音楽はパンク/ハードコアから入ったので凄く好きなんですけど、僕の世代はハードコアって名乗るだけでハードコアの人に殴られる時代でしたから。とにかく凄く怖かったんですよ。

—–それはいつ頃の話ですか?

僕が中学高校の頃ですね。地元ではコンチネンタル・キッズ先輩とかのライブは毎回恐る恐る行ってましたし、東京から来たハードコアバンドも見に行ってましたけど…とにかく怖かったですね(笑)なので、BOYZを結成する際に久しぶりにこのハードコア/メタルシーンを恐る恐るのぞいて見たら、もちろん正しく怖い部分は今も脈々とあるんですけど、凄く健全というか、爽やかになっていて驚きました。

—–そんなに違いますか?

僕が初めてハードコアのライブに行ったのが高校一年とか中学三年生だったと思うんですけど、当時京都の堀川ってとこに”どん底ハウス”っていう名前からしてどうしようもなくおっかないライブハウスがあって。もうないみたいですけど。

—–凄い名前ですね…。

どん底ハウスは京都以外の好きなパンクやハードコアのバンドがツアーでよく来ていてけっこう通っていたんですよ。で、そこの箱で今でも覚えてるのは、バンド名は忘れちゃったんですけど、いきなり客を手錠で輪になる感じで縛りつけて一人ずつ殴られるっていうわけのわからないライブとか、ただでさえ狭いフロア目がけてドラムの人がシンバルを全力で投げてくるとか(笑)当たったら死んじゃいますよね!とにかく怖いって印象で。

—–壮絶ですね(笑)それでBOYZをやり始めたわけですが?

一度仕事が忙しくなってバンドを辞めちゃったんですけど、仕事が落ち着いてきてバンドをまたやりたいなって思い出した時に、今度始める時は楽器が出来る云々じゃなくて、友だちレベルで仲良い人たちとやりたいなって思って。技術よりはもっと人との繋がりを優先しようと。それで僕はドラムもベースも一応出来るので、『じゃーお前ベースな?じゃーお前ドラム!』みたいな感じで、バンドやろうぜ的な感じで週一回スタジオに入ってワーワー音を出しては朝まで居酒屋で打ち上げして。それで十分楽しかったんですよ。

—–割と緩い感じですね。

きっかけはそんな感じです。それで上手くなっていくと段々ライブをやりたくなってくるわけですよ。それで初めて青山の蜂ってクラブで友達とイベントやってライブをやったんですけど、いきなり300人位来ちゃって(笑)そのクラブは4階建てのビルが全部って感じなんですけど、ぼくらは一番狭い部屋でやったんでキャパ的に実際ライブを見れたのが30人とか(笑)

—–アハハハハ!

何をやったかってスイサイダル・テンデンシーズとアンスラックスのコピー(笑)しかも2回目をやったらそれも何百人と来て。『お、これはいけるんじゃ?』ってなって3回目は今度クラブではなくて赤坂のライブハウスでやったんですね。そしたら客が3人だったんです(笑)そこで第一回解散を向かえるわけです(笑)

—–早いですね(笑)

その当時はそれで良かったんです(笑)

—–そして一度解散しまた再結成?した経緯は?

僕が高円寺に住んでて。サイガンテラーってバンドのしづるさんが当時高円寺で雑貨屋さんをやってたんですけど、僕がそこのお客さんだったんですね。結構仲良くさせて貰ってて一緒に飲みに行ったりしてたんですけど、ある日しづるさんに『アキラってバンドやってるらしいじゃん?一緒にやろうよ』って言っていただいて。僕はもちろん『いやいやいや無理ですよ』ってライブを出来るレベルというか、サイガンとだなんて恐れ多いので無理だと思ってたんですけど。で、なぜかその話に当時復活したばかりのアブノーマルズも加わって。そのまま僕らが企画をやる話になって。

—–バンドもたいして動いていないのに?(笑)

たいしてどころか全然ですよ(笑)で、企画なんてどう作っていいもんかわからないから、結果的に昔働いてたことがあるUFOCLUBで初企画って感じですね。しかも出演がサイガンテラーとアブノーマルズっていうもの凄く豪華なことに。それが6年前くらいですね。蜂でライブをやったりした時期は一応カウントしてないです(笑)もちろんそのときのライブは散々でしたね(笑)あいつら何者だって(笑)。でもサイガンテラーのお蔭で一気に知り合いも増えたし色々勉強になりました。今でも敬愛する師匠ですね。

A-FILES マニア "Tシャツ編" - AKIRA-BOYZ (BOYZBOYZBOYZ)

—–なるほどなるほど。それではいよいよ今回の本題に入りますね。それでAKIRA-BOYZさんはTシャツをたくさん持ってますけど(笑)実際全部で何枚位あるんですか?

いきなりですか、バンドの話的にはまだ結成んとこなんですけど(笑)

—–Tシャツの特集なので(笑)

バンドの音が変わったとかそういうのはないんですね(苦笑)えーと、Tシャツはそうですね、家にだいたい常備300枚とか。残りが倉庫と実家に400枚とかなんで、なんだかんだ700枚強位はあるんじゃないかと、数えたことないですけど。

—–そんなにですか。

約20年前から集めてますからね。でももちろん上には上がいるので。僕の場合はビンテージでも激レアモノ以外も含んでるので。

—–基本映画物とプロレス物とバンド物、ビンテージがメインなんですよね?

そうですね。でもこれだけは言わせてください、僕なんかより凄まじい方々はたくさんいます(笑)

—–でもバンドマンでここまで集めてる人はあまりいないのでは?

あまり聞いた事ないですけど、僕みたいな大バカ野郎がいるかもしれませんね。実家と倉庫と自宅の三箇所に分けて置いてるんですけど、自分の中で流行りのサイクルみたいなのがあって、それを2年サイクル位で自宅に持ってきては着てみたいな感じで回してます(笑)当分自分の中で着ないであろう、例えばストーンズとかは完全に実家。メイン落ちしたのは倉庫行き。最近のメインは初期パンとか汚いアメコアとかグランジ/オルタナとかですね。

—–三箇所に分かれてるって凄まじいですね。

たまに実家にFAXで送って欲しいTシャツリストを送信するんですけど、2枚づつ位しか送ってくれないんですよ(笑)この間2ヶ月前に頼んだのがやっと来て。何が来たかなって思って見て見たら”スウェード”でしたね(笑)

—–この間復活して新作出しましたね。

そうなんですよ。お袋良く分かってるなって思って(笑)狙ってるんじゃねーかって(笑)僕初来日観にいってるんですけど、その辺も大好きですね。

—–汚いアメコアとかだと例えばどんなバンドですか?

うーんなんだろ、例えば”Agent Orange”とかですかね、バタバタ感が大好きです。でもまぁ誰も着てないし、世の中的にもキテナイみたいな(笑)そもそも知らない人も多いですけど。

—–そもそもどうやってそんなに集まっちゃうんですか?(笑)どういうタイミングで買うんですか?

ここ最近は全然買ってないんですけど、10代の頃は来日バンドの物販とか、会場周りの露店でバッタものを買ったりしてましたね。そもそもメタルとか僕の大好きなアンスラックスのTシャツって僕がまだ20歳の前半の頃は超絶ダサイ物として扱われてたんです。今となっては数万位する様なレア物もワゴンセールで500円位で売ってた時代なんですよ。中野とか下北沢の駅前に今は無き汚い古着屋があったんですけど、そこの古着屋のワゴンセールでほぼ買い漁りましたね。一番高くて900円とかだったような気がします。

—–安すぎですね。

今思うと天国ですね。もうほとんどゴミ扱いでしたから(笑) というか基本ゴミですから。

—–いやいやいや

僕は良いアウターの下にバンドTシャツを、しかも狙ってダサいバンドを選んで遊びで着てたんです。ファッションのハズシで買ってた感じですね。とにかく安かったんでもう散々な扱いでしたね、今も後悔してますけどガンガンにカットオフして着たり、プリントだけ切り取って革ジャンに張ったり、チャリンコの破れたサドルに貼ったりと、もう完全に布扱いですよ。特にラットとかデフレパードとかはもう無残な形にガンガン切っちゃってましたね。逆にアンスラックスとかモーターヘッドとか、今も全然着れるものはなぜかちゃんと保管してたという。

—–アハハハハ!で、いつの間にかロックTがレアになるわけですけど、そのきっかけとかって何かあったんですか?

多分僕が思うに、97年位に吉田豪先輩が≪悶絶!ロックTシャツ秘宝館≫っていう本を出版したんですね。その本の中でメタルTとかがやや馬鹿にされつつも、ものすごく魅力的に紹介されたんですけど、それから一気に火が付いたような気がします。昨日まで高くても数千円だったものが、いきなり数万円みたいな。

—–価格も一気に上がったんですよね?

そうなんです。それで一番驚いたのがアンスラックスのTシャツで”Judge Death”がプリントされたものがあるんですけど、それがもうめちゃくちゃ人気が出て、ヤフオクで2万とかに跳ね上がった時は『日本は終わった』って思いましたね(笑)

—–エアーマックス状態ですね。上がり率はもっとですけど。

そうなんですよ。アンスラックスの高騰ぶりには驚きましたね。僕もそれなりにお金を使って買ったりしますけど、映画T位ですね。基本Tシャツを買う時はTシャツを売って作ったお金で買うって決めてて、自分の身銭を使うのはなんかこう今も「?」なので(笑)それが基本ルールですね。

—–持ちネタで立ち回って買い漁っていくんですね。

なので減りはしますが増える事はほぼないですね。最近はやってないですけど円高の頃はネットで海外の人とトレードしたりもしてました。

—–最近は実際どんなのがキテますか?

最近はグランジとかネオアコとかギターポップとかが異常な高騰を見せてますけど、それこそ僕はドンズバな世代を生きてたのでその当時に抑えちゃってますね。ソニックユースの初期のものとか、90年代初期のSUBPOPモノとかが最近人気ありますね。

—–音的に今世の中でグランジブームってわけではないですよね?

リアルな音のムーブメントとまったくリンクしてないんですよ。TシャツにはTシャツのブームがあるので。そこが実に深い。そして薄っぺらい(笑)

—–色々と奥が深いですね。

バンド物はわかりやすいですよ。基本ロックTはバンドあっての物販モノじゃないですか?なので割りと探したりお金を出せば手に入るんですけど、映画Tは絶対的に弾数がないんですよ。そもそもなかなか一般販売されてないっていうのがあって、日本は映画を配給する会社が映画の上映権利を海外などから買ってそれを映画館で上映するっていうシステムなんですけど、余計な物の版権は買わないんですね。なので映画が日本に入って来たからってTシャツが手に入るわけではないんです。

—–確かにあまり見かけないですね。

なので、映画が封切りになってこれは良い映画だなって思ったらまずはネットで買っちゃうんですね。それをワインのように寝かすんです。”寝かしT”っていうんですけど。

—–寝かしTですか?(笑)

はい(笑)買ってそのままとりあえず倉庫行きです(笑)

—–ホントにワインみたいですけど(笑)

はい(笑)だいたい20年も寝かせればなんとかなるんじゃないでしょうか(笑)

—–なんとかなるって(笑)しかし20年って長いですね(笑)

それは基本的に人にいいなって言われる為とかじゃ絶対になく、レア物が欲しいからと言うわけでもなくて、Tシャツっていうのは少なくとも10年、理想は20年位寝かさないと着たらいけないような気がするんですよ。

—–(爆笑)

それは決してビンテージでなければいけないとかそういうのじゃないんですよ。何年も寝かしてどれだけお互いに我慢するかと、そしてお互いに覚えてるかと(笑)でもって引越しする度に出会う喜びみたいな。

A-FILES マニア "Tシャツ編" - AKIRA-BOYZ (BOYZBOYZBOYZ)

—–ちなみに映画Tなんかはアメリカでも高いんですか?

基本、Tシャツに限らず古着は日本で高くなるとアメリカでも高くなります。

—–あ、そうなんですね。

例えばリーバイスのオールドが世界で一番ある国は日本だったりしますからね。海外のオークションサイトのeBayなんかで落札を競り合うのも日本人が多いですね。この間なんて知らずに阿佐ヶ谷の友達と競ってましたから(笑)飲んでる時にそいつが着てて「それまさかeBayでしょ!」って聞いたら実際そうで。どうしようもないですよ(笑)たまに古着屋さんとかとも戦ってますね。

—–まー彼らは商売だし本気ですよね(笑)

いきなりとんでもない値段できますね(笑)でもまだまだ僕は甘いですよ、特に映画Tは全然甘いですね。映画も色々なジャンルがあるんですけど一番人気があるのはホラー物ですね。”EVIl DEAD2″なんかはホントに最高ですよ。この”MTI”っていう映画シリーズがあって、80年代初期だと思うんですけど、ここが出してる映画Tはとにかく買えと(笑)血だらけのおっさんが斧もって叫んでるプリントってこんなの誰が着るんだって話ですけどね(笑)

—–マニアックですね(笑)映画Tは好きな映画を集めるのがやっぱり基本なんですよね?

そうですね。好きな映画ってそれぞれ違うので弾数がとにかく少ない。なので映画Tに関しては自分が欲しい物を古着屋で発見したら多少高くても買いますね。

—–それは観た事ない映画でも?

いや、観た事なかったら映画Tって認識できないものは多いと思います(笑)結構どれが映画物かの判別が難しかったりするんですよ。僕が好きなのはだいたい80年代が多いですけど、かといって例えばグレムリンTを着るかっていったら着ないわけですよ。そのラインは自分の中でありまして。

—–Tシャツマニアにしかわからないこだわりですね。(笑)あと何かこだわり的な事はありますか?

わかりやすいところで言うと、復刻したら着なくなりますね。復刻した時点でかなり冷めます(笑)あとなんだろうな、とにかく身につけるものはすべてにおいて好きですね。例えばこのコブラのサイコガンとか(笑)

A-FILES マニア " Tシャツ編 " - AKIRA-BOYZ (BOYZBOYZBOYZ)

—–うわー!

これも身に着けれるのでありです、僕の中ではファッションとして認識されますね。ライブで着けようと思ったんですけど辞めてくれって言われました(笑)

—–そもそもギター弾けねーじゃねーかって(笑)ちなみに今探してるTシャツはありますか?

バンド物だと”The Vaselines”の「Dum Dum」のオリジナルTシャツです。これがもうなかなか出てこない。そんな愛しのTシャツが偶然見た古着屋のブログに載ってて、速攻ブログのコメント欄に『まだありますか?』って聞いたら、『お得意様に売りました』と。お得意様って事はそのお店も知ってる相手なはずじゃないですか?

—–まさか追跡ですか?(笑)

基本中の基本です(笑)それで追い打ちで『ちなみになんですけど、そのお得意様はまだそのTシャツを愛してますかね?』って、そしたら聞いてもらえたみたいで『愛してるみたいです』ということで結果的に譲って貰えなかったんですけど。

—–愛してますか?ってヤバいですね(笑)

まぁ、後で気づいたんですけど、そのブログ記事は4年前のものだったんですけど(笑)まぁ、そういうパターンで手に入れる事もありますね。

—–アハハハハ!

どうしても欲しい場合は画像検索でヒットした何万件から探しだしたり。

—–そんな執拗に追ってたら値段もふっかけられませんか?

いやー実際に高額のお金を出してまでも欲しがるのって東京とか都会の人だけですよ、こんな馬鹿な事してるのは(笑)本当に僕はTシャツが大好きでやってるだけで、これを見てる人に言いたいんですけど、こんな趣味は辞めた方がいいです(笑)音楽っていつまででも好きでいられますけどTシャツはいつまでもっていう事はあまりないので。2~3万で買うのであればその金を別の事に使いましょうって思いますね(笑)

—–確かに(笑)

ビンテージに足を突っ込んだら帰ってこれないので辞めた方がいいです(きっぱり)

André the Giant (1981)

—–了解です。ちなみにプロレスTはどうなんですか?

プロレスTに関してはまだ流行ってもないというか、多分流行らないですからね(笑)僕が追ってるのは80年代の”世界のプロレス”がやってた頃の物まで、ギリでアルティメットウォリアーまでですね。

—–スティングだと?

そこはちょっと新し過ぎです(きっぱり)

—–細かいですね(笑)

スティングだと単純にプロレス好きが着るTシャツなイメージなんですよ。年代でいうと87年88年までですかね。ファッションとしてイケてるのは。見つけたら即買いです。とにかく弾数が無いんで。

—–漫画のプロレススーパースター列伝時代ですね?ジミースヌーカーとかですかね?

その辺りです。タイガーとか馬場猪木、フレアーとかはいらないですけど、ハンセンTとかブロディーTなんかは面がヤバいものがけっこうありますね。僕の自慢はこのアンドレTですね。ボディーはヘロヘロのヨーロッパボディー、でもってレモンイエローって!しかもアンドレ本人不在の名前のみ、あり得ないですよね(笑)

—–これは結構きてますね。

最初見た時何か分からなくて。実際買ったのはeBayだったんですけど売ってる人も何か分かってなかったと思います(笑)

—–今欲しいプロレス物は?

マードックとか、ボブバックランドあたりですかね。まず買う人がいないだろうから出回らないんですけど、あったら買います。ただ、その辺はプリントがただの太ったオジサンになっちゃいますけどね(笑)

—–なるほどなるほど。

でもTシャツはやっぱりいいですよ。アートワークから勝手に決め付けてこういう音だろうと好きになるパターンもありますし。なんか英詞の歌詞カードよりもパワーがあったりすると思うし凄い素敵な文化だと思うので、もっとみんなには復刻でも構わないから着て欲しいなと思いますね。自分が好きな物を土足で人にわからせる最高のアイテムであり、最高のいやがらせですからね。

AKIRA-BOYZ (BOYZ BOYZ BOYZ)

—–なんか上手くまとめましたね?(笑)

こんなんで大丈夫ですかね?ちなみに探せば無いものは無いです。10年探せば(笑)僕はマッドマックスは10年かかりましたし。

—–好きな対象があってそのTシャツがあったら買った方がいいですって事ですよね。

ただ寝かしてください。寝かしTです(笑)

—–なるほどなるほど。了解しました(笑)ちなみに話は変わりますが。今度企画をやるみたいなのですが?

ほんとについでに聞きますね(笑)今度の5月18日に無謀なワンマンをやるんですよ。初ライブがUFOCLUBだったので、節目のワンマンもUFOCLUBでやりたいなと思って。

—–音がけっこう初期と変わりましたよね?

メタル色はけっこうなくなりましたね。オルガンサウンドを全面に出してて、ギターはもうジャーンって感じでソリッドにしちゃってるので、どちらかというと60年代後期のガレージパンクとグランジを足して、要所にツーバスがドカドカーって感じですね。ワンマンで4曲入りのCDを来場者全員にプレゼントするんで、とてもいい感じなんで是非聴いてほしいですね。

—–ちなみにO.Aが凄い濃いですけど。

ワンマンってなった時に他のバンドに協力してもらうか凄く悩んだんですけど。。。なんかそれって違うなーって思って。じゃバンドじゃ無ければいいのかなって思って。結局、掟ポルシェさんと後はキラー・カンさんが出演ってことで。掟さんはDJで、カンさんは歌います(笑)まぁ、蒙古の怪人って言われてもお客さんに響かないような気がしますけど…、とにかく集大成なんで是非遊びに来て欲しいですね。

—–僕は大好きですけどね(笑)楽しみです!今日はありがとうございました!


Interview by kenichi kono

BOYZBOYZBOYZ – ONEMAN SHOW 2013/5/18(sat) at 東高円寺UFO CLUB

★BOYZBOYZBOYZ ワンマンショー★

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★BOYZBOYZBOYZ ワンマンショー★
2013/5/18(sat) at 東高円寺UFO CLUB

OPEN/ LIVE-START 18:30/20:30
ADV¥500!!! DOOR¥1,000+1D

◆GUEST歌手:蒙古の怪人 キラー・カン
◆GUESTDJ:掟ポルシェ(ロマンポルシェ。)
◆SP DJ:NEWTYPE(newtype OS) & NORI(MAD SECTION)

来場者全員にBOYZBOYZBOYZ NEW MAXIプレゼント!
ご予約はBOYZBOYZBOYZ facebookまたは各メンバーへ!

https://www.facebook.com/BOYZBOYZBOYZno1


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