大野修平、水口鉄人による2人展『A Butterfly’s Dream』2016年8月13日(土)~9月25日(日)at gallery COEXIST-TOKYO
~彫刻と絵画の手段を通して「イメージ」と「現実」、「模造」と「オリジナル」の曖昧な関係性に迫る~
大野修平、 水口鉄人による2人展「A Butterfly’s Dream」開催
「A Butterfly’s Dream」では、「イメージ」と「現実」、「模造」と「オリジナル」の曖昧な関係性に迫ります。 一般的には「オリジナル」があるからこそ「模造」が存在するという考え方をすることが出来ますが、ヴァーチャル・リアリティや3D プリンタやクローンが日常になった昨今、「模造」が「オリジナル」を越えて本物より本物らしくなるといった現象が起こりつつあります。 フランスの思想家ジャン・ボードリヤールはそれを美術用語で「シミュラークル」と表しました。 つまり、もはや「イメージ」と「現実」は相対化されたものではなく、どちらが虚でも実でもない、一体となって存在している、と考えたのです。
大野修平は大学で油画を専攻し、近年では、木の枝を樹脂で接いだ作品や、翅に人工的な模様を描いた蝶の作品を発表しています。 彼は、「ダーウィンの進化論における適者生存の部分を引用すれば、自然の中の色や形に擬態していた昆虫が、人間の手によって人工的に作り出されたカモフラージュ柄に反映される可能性はあるのか。 また、木の枝が星やハートの形に見えるのは、人と自然とどちらの意思決定によるものなのか」と問いかけます。 それは遠くない未来に自然界においてもシミュラークルが現出する可能性を想像させます。
水口鉄人は、キャンバスにテープが点々と貼られている作品などを制作・発表してきました。 一見、キャンバスにセロハンテープを無造作に貼っているように見えますが、良く見るとメディウムという溶剤で描かれており、そこには虚実が含まれているようです。 水口は「イメージ」と「現実」、「模造」と「オリジナル」といった対立構造が崩れた「ハイパーリアル」な現代は、あらゆる機能や目的が飽和状態に達した空虚な世界であると考え、作品を通してその世界観を提示しています。
本展では、新作、旧作を併せ約10 点を展示・販売予定です。 「今」を感じさせる二人の作家にぜひご注目ください。
A Butterfly’s Dream
アーティスト:大野修平、水口鉄人
日付:2016 年8月13日(土)~9月25日(日)
時間:11:00~19:00 月曜休廊
料金:無料
会場:gallery COEXIST-TOKYO
〒135-0042 東京都江東区木場3丁目18-17 2F (1F EARTH+GALLERY)
トークイベント&クロージングパーティー
9月25日(日)
16:30~トークイベント「自然であることについて」
18:00 ~ クロージングパーティー
共催:gallery COEXIST-TOKYO
URL:http://coexist-tokyo.com/tadashiiyugamikata_event/
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