CULTURE.ART.MUSIC.LOCAL.EGO = SCENE

Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview

[2013/10/21]

Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview

Profile of |Julien-K|


90年代にミリオンヒットとなったアルバム”Vapor Transmission”をリリースした当時のメタルやミクスチャーシーンでは異色の存在として活動していたOrgyを仕掛けた”Amir Derakh”。脱退後”Julien-K”を結成し”Linkin Park”のボーカルでもある”チェスター”とも”Dead By Sunrise”を結成。音楽プロデューサ、レーベルオーナーとしても活躍するAmirにお話を伺いました。常に時代を先行く彼のインタビューは必見です。

Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview

—–まず始めに前身バンドのOrgyについて簡単に教えて貰えますか?

OrgyはJayとRyanと僕で始めたんだ。90年代半ばに僕とJayは一緒に時にはそれぞれで新しいバンドのプロデュースに成功してたんだけど、自分達のバンドが欲しくなって。ちょっと違った事が出来るようなプロジェクトをね。そんな時にRyanに出会って空いた時間に色々実験的な事をはじめたんだ。あっという間の出来事だったよ。RyanはKornのあの名曲”Blind”の曲を書いてたり…後は彼のヒストリーをチェックして欲しいけど…

それで僕らでOrgyとして2つのアルバムを作ったんだよ。それが”Candyass & Vapor Transmission”とB-sideアルバムの”Punk Statik Paranoia”になるわけだね。それが世界中でミリオンヒットになったわけだけど、その成功が不運な事に色々な問題とエゴを生み出したんだ。その結果2004年にそれが表面上になってこれ以上Orgyとして活動が出来ない状態になった。それでRyanも僕もこれ以上Jayと前に進む事が出来なくなって、不明確なヒビが入った感じかな。

—–Orgyを終えた後Julien kを始めた経緯も教えて下さい。

2003年辺りにこの”Julien-K”を始めたんだ。その頃俺とRyanはOrgyには合わない色々なアイデアがあって。ただ楽しむためにサイドプロジェクトとして遊び半分で音を作り出したんだ。決してOrgyを離れようとかそんな事は思っていなかったよ。でも結局Orgyがそんな事になってしまって、Julien-Kに集中し始めたんだ。最初は2人で出来るんじゃないかなって思ったりしてたんだけど、でもスグにライブするにはやっぱり他にメンバーが必要だって事に気が付いてそれでEnter Brandon Belsky (Keyboards) & Elias Andra (Drums)が加入した流れかな。

最初のアルバム”Death To Analog”をリリースして広い範囲に渡ってアメリカやカナダやメキシコなんかをLinkin ParkやEvanescenceと周ったりしたんだけど、2010年に個人的な理由でBrandonとEliasがバンドを離れた。ただ幸運な事に俺達はLAにたくさんの有能なアーティストを知ってたからそんなに次に進むのにはそんなに難しくは無かったよ。
それで俺らの長い付き合いのスタジオ仲間であり作曲の仲間であるAnthony ‘Fu’ Valcicが加入。彼はエンジニアとプロデューサーとしての成功者で、ベーシストでもありキーボードもプレイするんだ。ドラムは1人に固定にしないって決めたんだけど今は友達でもあり素晴らしいドラマーのFrank ZummoとEli Jamesの2人がスケジュールなんかも加味しながら参加してくれてるよ。

Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview
Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview
Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview
Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview

—–それぞれのバンドには目標とかゴールとかあると思うのですが、Amirは既にOrgyで音源もミリオンヒットし世界中をツアーして周りテレビにもラジオにもどのメディアにも出て大成功を収めましたよね。それで現在このJulien Kを通してどんな風にありたいとかゴールやプランなどはイメージしているんですか?

もちろん成功はしたいって思ってるけど個人的には基準を作るのはあまり好きではないかな。既に大きな成功を得てるから、経験からまた新たなプロジェクトをこうしてやり直して再び創り出すのは楽しいよ(大変でもあるけど)。僕達の音楽で新しいオーディエンスを引き込んで、新しい領域を獲得するのは凄くエキサイティングな事なんだ!それがプランかな?

—–Julien Kのサウンドはダンスでありエレクトロでオルタナという印象がありますが、
音的にコンセプト的に何かイメージはあったんですか?

そうそう!それが僕達が求めてる事!Orgyよりももっとダンスでエレクトロでいてロック要素が少ない事をこのバンドに望んでたから。だからJulien-Kのサウンドを創るのにそういう要素をしっかりと取り入れて混ぜ合わせて個性的な方法を取ってるんだ。一回もパワーコードを使わないとか曲を時々作ったり、僕達が持つ明確なちょっと馬鹿げたコンセプトで曲を作る事もあるよ。でも実際全然効果あるしね(笑)。そういうスタイルの提案っていうのをメンバーにする事で、少なくとも今創ってるアルバムだったり曲に影響を与えてると思うよ。

—–現在リリースされている音源について教えて下さい。

2枚のアルバムと1枚のライブアルバム。どれも世界配信されてるよ。それとコンピレーションに入ってるリミックスだったり個々のトラックだったり。最初のアルバムが”Death To Analog”でこれは最近の自分僕達の音に比べたら少し重くて暗めかな。

2枚目が”We’re Here With You”でこれはもっとアップビートなアルバム。ダークな要素もありつつの僕達なりの”楽しむ”的なアルバムかな。そしてライブアルバムの”SDS (System de Street)”はドイツのハンバーグで実はファンのスタジオでデジタル・ライブレコーディングされたものなんだ!最初はレコードだけだったんだけど今はデジタルでも手に入るよ。

今は3枚目のアルバムを製作中なんだ。

Julien-K 『Death to Analog』

Julien-K 『Death to Analog』

 
Julien-K 『We're Here With You』

Julien-K 『We’re Here With You』

—–MVについても教えて下さい。

僕達なりにいつも視覚像みたいなのはあって、映像っていうのはとっても大事だと思うんだ。だから音と映像に対して常に新しくてクリエイティブな方法を考えたいって思ってる。そんなに簡単な事じゃないけどね。最初のアルバム用の2つのPVは、特にクレイジーな事をするわけでもなく、単純に僕達が楽器を持ってプレイしている姿を見せたかったんだ。新しいメンバーと音に親近感を持って貰う目的と映像にエネルギーを与える目的もあったしね。”Cruel Daze of Summer”に関しては本当に意欲的な事がしたくて。映像に友達のモデルを映像内の主役の女の子として使うっていう漠然としたアイデアとストーリーがあったんだ。

1人の女の子がいて、その女の子の前に常に現われる傘の男。彼は誰で?何故彼はここにいる?っていう風にね。彼女のストーリーは?なんだろうって言うのが大筋。曲中のブレイクでアルバムバージョンじゃなくてリミックスバージョンを使うアイデアがあったから、そこの場面は予想外のクラブシーンで彼女が別人を演じる雰囲気にしたかったんだ。それぞれの人がそれぞれの解釈が出来る様に意図的にたくさんのなぞを残した感じだね。まだ色んなアイデアがあるからまた将来映像を作るのは凄く楽しみだよ。


JULIEN-K 『CRUEL DAZE OF SUMMER』 Official Video


—–Julien Kの音楽をカテゴライズするのは難しいですが、簡単にどう説明しますか?

インディトロニックって呼びたいな。ロックンロールとエレクトロの良きミクスチャーっていうのかな。

—–またたくさんのリミックスも手掛けてますよね?特に良い意味で驚いたのが”The Dirty heads”とのリミックスでした。物凄くカッコ良く仕上がってました。同じカリフォルニア在住でもスタイルの違う彼らとのリミックのお話を聞かせて貰えますか?

ありがとう!それは最初のJKのリミックスだよ。
かなり初期の頃僕達はリミックスとプロダクションのチームになりたかったんだ。それが一つのプランだった。The Dirty Headsは僕達の仲の良い友達で彼らも僕達にリミックスをして貰うアイデアは凄く気に入ってくれてたよ。僕はDJもするしJulien KのメンバーのFuとはCircuit Freq Recordsっていうエレクトロな音楽のレーベルを一緒にやってるんだ。ダンス音楽は凄く自分のルーツにあるからリミックスをする事は凄く楽しいし、またバンドにも役立つしね。

Julien Kのリミックスとしてはhe Cure, Chester Bennington, Avenged Sevenfold, The Dirty Heads, Motor, Mumiy Troll & MSI (Mindless Self Indulgence)その他を手掛けたよ。

—–どんなバンドとLAやその他で一緒にプレイしているんですか?
アメリカやヨーロッパでたくさんのバンドとツアーに周ったよ。Linkin Park、LCD Soundsystem、MSI、Evanescence、The Sounds、Filter、Papa Roach、Placebo、My Chemical Romance…その他諸々。新しめのバンドのThe Black KeysとかThe Presets、The Naked & Famousとも一緒に出来たらなって思うよ

Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview
Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview

—–この音楽シーンに長くいますが、若い新しいバンドに対してどんな風に思いますか?印象などはありますか?

今までたくさんの若いバンドと古いバンドと一緒にプレイした素晴らしい経験があるけど、僕達はプロフェッショナルだしエゴは基本置いて出かけるんだ。僕達は素晴らしいライブをする事に何が必要かわかってるからね。最近の若いバンドはたくさんの人達をライブにもっと簡単に呼び込む方法を知っててそして楽しい時間を過ごしてる。凄くスマートだと思うよ。

—–それと今Linkin ParkのChester Benningtonともバンドをやってますがそのいきさつを教えて貰えますか?

Julien-Kを始めた頃、僕達の仲の良い友達Chesterが凄く僕達のやってる事を気に入ってくれて、色々と助けてくれたんだ。歌の助言をする事でRyanに自信を与えてくれたり。凄くいい奴なんだ。実は初期の頃Chesterがメンバーになるって話もあったんだけどRyanがもっとボーカル寄りに集中した方がいいって事にすぐに気が付いて。それから僕達3人は別のプロジェクトとして話始めて、ChesterがLinkin Parkでは合わない彼のアイデアを発展させるバンドとしてDead By Sunriseが出来たんだ。凄くエキサイティングなプロジェクトだったし、Chesterの違う一面探求するのは楽しい作業だったよ。もちろん僕達のもね(笑)。アルバムを一枚創って世界中をツアーした。凄く貴重な経験だったよ。Chesterは今でも親友の1人だしね。彼は今Linkin ParkとStone Temple Pilotsで大忙しだから次のDead By Sunriseの作品はいつになるか分からないけど、いつか出したいね!

—–最後に日本のファンにメッセージを。

日本で早くプレイ出来る事を願ってるよ!Dead By SunriseでプレイしたSold OutのShowは最高に楽しかったし、僕らは日本が大好きで僕達の行きたい場所の一つでもあるからね!インタビューを見てくれてありがとう!

Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview
Amir Derakh (Julien-K,Dead By Sunrise) Interview

Julien-K Official Website

http://www.julien-k.com/


Interview by kenichi kono

Posted in ALL ENTRY, INTERVIEW, Julien-K, MOVIE |