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クリス・ブロード (YouTuber / コンテンツクリエイター) インタビュー

クリス・ブロード (Chris Broad) インタビュー

自身のチャンネル『Abroad in Japan』の登録者数は125万人を超える、世界と日本を繋ぐ YouTuber(コンテンツクリエイター)。2012年に英語教師としてイギリスから震災後間もない山形に移住。その後、YouTuber(コンテンツクリエイター)へ転身、仙台に拠点を移し世界へ向けて東北を中心とした日本の知られざる魅力を発信している。現在はロックスターHYDEのドキュメンタリー映像を制作するなど新たなプロジェクトも発動。その影響力は計り知れない。彼を突き動かす原動力の発端は、求心力の根源は、拘りをを含めたこれまで、これからの動向、時代を司るインフルエンサーとして考える行く末など話しを伺った。


クリス・ブロード (Chris Broad) インタビュー

—– YouTubeというサービスが登場してから14年くらいが経つわけですが、一番最初にYouTubeの存在を知ったときの記憶ってありますか?

私はイギリス出身なのですが、イギリスにいる時はYouTubeの存在は全く意識していませんでした。2012年にイギリスから一番最初は山形県の酒田市というところに来ました。その時は教師をしていたのですが、そこで初めて日本の風景や日常に触れて、それを家族と知人に伝えたいと思って動画を撮ったのが始まりで、そこからこれは何かできるかも知れないと初めて意識しました。

—– YouTubeというサービス自体もそのとき初めて認識したのですか?

実は幼少期にフィルムメーカーになりたいと思っていた時がありましたので、YouTubeの存在自体は知っていました。ただそれを活用することはなく、その夢も一旦は諦めてしまいました。日本に来て家族や知人に日本のことを伝えるうちにもっとシリアスに色々な人に伝えることができるのではないかと改めてその夢を見直すことができた時に初めてYouTubeを活用しようと思いました。

—– 若いころに一度その夢を諦めた理由って何かあるのでしょうか?

11歳の時におじいちゃんからカメラを貰ってそれをいじっていく上で、映像制作をやっていきたいなとは思っていたのですが、そこまで熱意を持って執着しているわけではありませんでした。それが日本に来て、YouTube動画制作をはじめ、何かをやれるかも知れないと思ったときに、そのおじいちゃんから貰ったカメラとその時の想いを思い出したっていう感覚が近いのかなと思います。

—– 今現在のお仕事は『YouTuber』っていう表現で宜しいのでしょうか?その他にも何か色々やられたりされているでしょうか?

生活の生計を成り立たせているという意味ではフルタイムのYouTuberではあるのですが、YouTuberという言われ方には少し色々な考え方があって、自分としてはコンテンツクリエイターと呼びたいなって思っています。

—– 英語の先生として日本に来て、そこからYouTuber(コンテンツクリエーター)に転職するってなった時に、周りの人達、学校の他の先生やご自身の家族にはどのような形で伝えたのですか?

急に英語の先生からYouTuber(コンテンツクリエーター)一本でやっていくと決めたのではなくて、3年という期間をかけて自分のファンを15万人くらいまで集めていく過程を家族とかは見ていてくれたので、これだったらキャリアをシフトしてもどうにかなるんではないかというサポートがありました。

—– ご自身のチャンネルがそうやって多くの方に支持されている理由はどういったところにあると思いますか?

YouTuber全体を見たときに、ブロガーと呼ばれる自分の日常を撮っている、いわゆるブログの映像バージョンの方が多いのですが、そういった方は撮影から編集、リリースまでのスパンが非常に短くてコンテンツがどんどんアップされるのですが、私の場合、自分では『Lower Budget Television』っていう言い方をしているのですが、安いテレビ制作会社のような感じなんです。きっちり企画を立てて、その後にこういう風な見せ方をして、こういう事を伝えたいっていうのを順序だてて、企画から編集から全部やるので、毎月上げられる動画の数は少ないのですが、それだけ1本ずつにこだわりを持って、自分としてはYouTuber(コンテンツクリエイター)であり、フィルムメーカーとしてもやっていきたいので、そういった意味で時間をかけてやることでより一層、それを見たいと思ってくれる視聴者がいるような気がしています。

—– 実際に素晴らしい内容の動画をアップしてもYouTubeのあの膨大なコンテンツ数を考えると埋もれてしまう可能性っていうのも充分あったと思うのですが、一番最初はどうやってファンを獲得していったのですか?

確かに日本を拠点にしている外国人のYouTuberということでは数多くのチャンネルが存在するのですが、その多くは東京や大阪や福岡といったメジャーシティーの紹介でした。私の場合は元々は山形だったのですが、そこから仙台に移り、東北を拠点にすることでよりリアルな日本を、作りこまれていない原風景に近い田舎の生活を撮ることでライバルは少なかったと思います。メジャーシティーの生活を伝えている人はいたのですが、こういった田舎の生活を伝えていたのは自分くらいしかいなかったのでそういった生活に興味がある人達が自然と見てくれるようになっていきました。だから、山形に住んでいるっていう事が非常に大きかったですね(笑)

—– その中で内容面で最も大事にしていることはどのような部分でしょうか?

コンテンツのバランスです。特に人が見て笑えるエンターテインメントの要素と、これを見たことで何か学びがあるかっていう教育の部分も伝えられたらと思います。面白くて何かを得られるというバランスをうまく取るように考えています。

それからストーリーをきちんと組むということ。ただ単に撮って終わりではなく、何を意味して、どういうメッセージがあって、何故作っているのかっていう事も重要視しています。起承転結があるように、スタートから導入、盛り上がりから結論はなんなのかっていうところまで意識しながら動画を作っています。

クリス・ブロード (Chris Broad) インタビュー

—– 実際に見ている方は海外の方が多いと思うのですが、そういった方が日本に興味を持つ理由はどういったところにあると思いますか?

私は今29歳なんですけど、90年代に幼少期を過ごしてきた人達にとって、任天堂とかたまごっちとか自然になにかを楽しみたいと思ったとき、そこには日本のプロダクトがありました。だから日本という国は今の20代から30代には自然と馴染みがあって、さらにジャンルよってはオタク文化やアニメや自動車など日本の中でもたくさんの切り口がありますが、私のファンに関しては日本全体が好きという方が多いので、どこが好きとかっていうカテゴリーはないような気がします。きっかけはゲームやアニメだったかもしれませんが、日本っていうのはきっと面白い国なんだろうなっていう事で興味関心から見てくれている日本ファンの方が非常に多いです。

—– 実際に見てくれている方はどこの国や地域の方が多いのですか?

コンテンツの内容が英語だという事もあると思うのですが、アメリカが30%を占めます。これはどのチャンネルでも言えることなのですが、それだけYoutubeを利用している方がアメリカには多いのでどうしてもこの数字になってしまいます。次にUKが15%、それから日本が8%です。これはおそらく日本に住んでいる外国人の方が日本のことをもっと追求したくて見てくれているのに加え、外国人が日本のことをどういう風に見ているのかっていうことに関心のある日本人の方も見てくれているのだと思います。その他にもオーストラリア、カナダ、マレーシア、シンガポールなど英語を使う国の方が見てくれています。

—– 比率の違いはあるものの見てくれているかたは非常に幅広い地域に及ぶんですね。地域ごとで反応に違いはあったりするのですか?

欧米の方の中でもお笑いの捉え方やセンスは異なるので、私のコンテンツの場合はシニカルで皮肉を交えることが多いので、それをアメリカの方なんかはハッピーに楽観的に捉えてくれるのですが、冗談のつもりで言っていることをまじめに捉えられてしまうこともたまにあります。そういった言葉の捉え方で多少の違いが見えることはありますが、コンテンツ自体に対する反応には地域別の差は感じないですね。少しあるとしたら、日本の方の場合はインターネット上での反応と実際にお会いして話しをしたときの反応が異なる場合もあるのですが、欧米の方はその辺りストレートなので、コメント欄などにある反応が実際に感じている正直な感想であると言えます。

—– 日本人はネット上だと人格変わる方もいますもんね。確かに欧米の方は賛も否も直接的な印象があります。そういった海外の方に向けてHYDEさんのドキュメンタリーを制作すると伺ったのですが、一番最初にオフォーが届いたときはどのように思いましたか?

正直一番最初はHYDEさんっていう名前を存じ上げていなかったので、どういう方だろうと興味が湧き、改めて調べてみたらL’Arc-en-Cielのボーカルの方だということに気が付きました。日本に初めてきたときに見ていたアニメ『GTO』の主題歌を歌っていた方だということが自分の中で一致し、すごく彼とのプロジェクトに興味が湧きました。

ただ、誰かのドキュメンタリーを撮るということは正直はじめての試みで、しかもそれがすごい有名なロックスターの方を撮るというのは、制限もかかりますし、時間もかかるし、やるなら誠意を持って、本気で取り組まなくてはならないので、少し迷ったのですが、マネージャーの方がすごくコミュニケーションを取ってくれて話していくうちに、きっと楽しいことになると興味がより膨らんで、少しずつエンジンがかかって行きました。HYDEさんとも先日お食事をさせて頂いて、最初は日本のロックスターですごくセレブリティーな方だと思っていたのですが、とっても物腰が柔らかくて、話しやすく優しい方だったので、安心してこれだったら、自分の今までやってきた通りにやれば大丈夫だという想いで今はいます。その時、HYDEさんがなぜこのプロジェクトをやろうと思ったのか、そういった部分も理解と共感することができたので自分が撮りたいもの、自分が撮れるものは何かという部分が深まったのも大きかったです。

—– 今回制作期間はどれくらいを予定しているのでしょうか?

3ヶ月くらいですね。ストーリーを考えるところから、制作し、使用する音楽の承諾などを得ることなどを含めるとそれくらいの期間はかかるかなと思います。

—– こういったドキュメンタリーは初の試みということで、撮影の機材とかはこれまで作られていた動画とは違う部分も出てくるのでしょうか?

いつも自分のチャンネルに上げている動画は自分ひとりかもうひとり位のスタッフでカメラを回してやるんですが、今回は2,3名のカメラマンとプロデューサーを動員させてます。自分はディレクターと編集者としてプロジェクトを統括し、チームで動いていく形になります。カメラの機器周りは普段とほぼ一緒なのですが、ライブの撮影など一回しか撮影するチャンスがない部分はミスが出来ないので、それを逃さないように今回はチームを組んで対応していきます。

—– 公開はいつくらいを予定されているのですか?

今年の9月に公開予定です。

—– それはクリス・ブロードさんのチャンネルで公開されるんですよね?

そうです。それがさらなる海外進出を図るHYDEさんにとって外国向けのプロモーションのお手伝いになればと考えています。

—– SNSを活用する中でもかなり新しい動きですよね。まだまだ色々な可能性があるYouTubeという存在はこれからどのように変わっていくと思いますか?

YouTubeでコンテンツを見るという時代がまさに今来ていますけど、これからそれはさらに加速していって、何千、何万、何千万っていうチャンネルから自分が特に見たい、時間を費やして見たいと思うコンテンツがそこに溢れているので、特に若い世代はテレビ離れが進み、おそらく自分が見たいものだけをYouTubeで探して見るっていうような時代により加速していくのではないかと思います。

—– YouTuberという存在はパーソナルとしても、ひとつのメディアとしてもより一層存在感を示していきそうですね。そういう意味でも今回のHYDEさんのドキュメンタリー映像は音楽業界のみならず色々な方が注目していると思います。

HYDEさんのライブを観させていただいて、ファンの皆さんの空気感とか、実際にHYDEさんとお話しもして、このプロジェクトを快諾して本当に良かったと思っています。HYDEさんのライブを拝見しファンの皆さんの空気感を肌で感じ、改めてこのプロジェクトを進めることができて本当に良かったと思っています。今まで取り組んで来たプロジェクトとは全く異なるので、プレッシャーや課題はありますが、それを乗り越えながらも海外進出を目指して活動されているHYDEさんの姿を外国人である自分が取材できることは、とても意義があることだと思っています。良い動画ができるよう頑張りたいと思います。

クリス・ブロード (YouTuber / コンテンツクリエイター) インタビュー


Interviewed by KISHIMOTO

クリス・ブロード (Chris Broad)

イギリス出身、Tokyo Creative所属。
2012年語学指導等を行うJETプログラムに参加し、英語教師としてイギリスから震災後間もない山形に移住。現在は仙台在住の29歳。

日本、特に東北エリアの魅力に気づき、日本から世界に向けてYouTube独自チャンネル『Abroad in Japan』を開設。

2012年のチャンネル開設以来、外国人の目線で日本の魅力を外国人に向けて配信してきました。フォロワーは125万人を突破、合計視聴回数1億回以上を誇り、欧米豪No.1のYouTuberとして日々外国人視点の新たな日本の魅力を発信し続けています。日本の文化の違いをテーマとした動画は880万回を超える再生回数を記録するなど、特に訪日外国人の間で話題のチャンネルとして成長しています。

Abroad in Japan
https://www.youtube.com/abroadinjapan


日本での12つのしてはダメな事!


Staying at a Tokyo Capsule Hotel


What Happened In Japan After The Tsunami?


Tokyo Creative

Tokyo Creative

テーマは、Uncovering Japan to the World – 日本人も知らない「Nippon」を世界の片隅まで! –
外国人ならではの視点で外国人にリアルに刺さる日本の魅力を引き出し、海外へ発信するプロ集団。
知られざる日本を外国人に紹介 ⇒ 今まで外国人が来なかった地に多数の外国人が来訪。

クリス・ブロードも所属している『Tokyo Creative』は日本在住の海外向けトップインフルエンサー、クリエーター、エンターテイナーが集結するグローバルコミュニティ。

2017年よりデジタルマーケティング領域を中心に活動を行い、他に類を見ない海外への情報発信力で知られざる日本の側面を海外に向けて発信。外国人YouTuberを活用し地方創生へ向けたインバウンド分野におけるマーケティングを支援する次世代の日本のインバウンド業界を牽引するクリエイティブコミュニティカンパニーです。クリス・ブロードの他にも、akidearest、Sharmander、Tokidoki Travellerなどをはじめ日本を愛し、日本のあらゆる側面を世界に発信している外国人トップインフルエンサーが多数所属。その総フォロワー数は1,300万人超える。そのグローバルなクリエーターがコラボする、『Tokyo Creativeチャンネル』の運営も行っています。

Tokyo Creative WEB SITE
https://www.tokyocreative.jp/

Tokyo Creativeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC1TmvgkTb_5jzKcvx6Pt0Dw


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