DJ BAKU インタビュー
Profile of |DJ BAKU|
独自の嗅覚と音楽センスで日本の音楽シーンを掻き回し続けるDJ BAKUがニューアルバム『NΣO TOKYO RΛVΣ STYLΣ』を2年ぶりにリリース。2012年以降、開催が停滞しているKAIKOO FESTIVALの事や、今後の野望や構想など、過去と未来の想いが詰まりに詰ったインタビューです。
DJ BAKU INTERVIEW
—–2009年「JAPADAPTA」と「THE 12JAPS」をリリース、2013年に「JapOneEra」をリリース後の2年ぶりの単独音源になりますが、前回の作品以降の動きや心境などを教えて貰えますか?
2009年のリリースが結構大体的に出来たんですけど、2013年の「JapOneEra」はどうも思うようにいかなかったんですね。というのも、震災後にやったレーベル主催のイベント「KAIKOO」が結果的にどうも上手くいかなくて結構色々と大変な時期に突入しちゃって。
—–2012年のKAIKOOですね?
そうなんです。それでその翌年に僕のアルバムを出したんですけど、そのKAIKOOの失敗を引きずってほとんどレーベルが機能しないままのリリースになってしまい。結果的に、あまり良い状況でプロモーションも出来なかったし、これは絶対にこのままでは良くならないんじゃないかなって思い始めて。それで元々自分でもやってたし、やっと準備が出来たので今回のレーベルを自分で立ち上げてのリリースに至りましたね。
—–2年前にリリースして、BAKU君自身しっくり来ない部分があって、そんな中で次へのステップに進むきっかけか何かはあったんですか?
それが結構大変な時期だったんですよ。僕はKAIKOOに対して実質の金銭的な部分、運営には最後のほうはほとんど関わっていなかったので詳しくは分かっていなかったんですけど、その2012年のKAIKOOの金銭的な失敗がかなりでかくて、ぶっちゃけ周りではあまり良い噂が流れてなかったりで、何かがおかしいぞ?って思い始めたんですね。凄く活動が難くなってしまって状況はとにかく最悪で。
—–何か歯車が噛み合っていなかったんですね?
全く噛み合ってなかったですね。まかせっきりだった僕も悪いです。それで2013年のリリースの後位から、プライベートでも色々あったりで、目標も見失ってしまって、何をしていいのか分からなくなってしまってて結構精神的にしんどくて。これ今だから言えるんですけど、本当に自殺しようかなって思った位堕ちてたんです。
—–そこまで追い込まれてたんですね。。
はい。。それで心配してくれた友達がある人を紹介してくれたんですけど。少しスピリチュアル的な話しになるんですけど、今眠れてないでしょ?って。連絡があって。なんで分かるの?みたいな。
それで、その霊的な力がある人に会いに行ったら、『このままだとあなたの才能が終わっちゃうわよ。少しだけ手伝いをする』みたいな話しになって。別にみたくないんだけど、貴方の後ろの人が助けてくれってうるさいみたいな話しがでちゃって。笑
—–凄い話しにになってますが。。
今だから言えるっていうのはあるんですけど(笑)。それで僕も、『毎日独りで卵かけご飯食べて、源状色々悩んでるみたいなレベルですけど。。』って話をしたら、『あなたの後ろにとんでもない夢みたいな光景が見えるわよ』って。僕も、『えーーーーって』なって(笑)。詳しい事はまたいつの日か話したいですけど。
—–僕も結構そういう話し信じちゃいます(笑)。
ただ、『未来っていうのは一つじゃないからBAKUさん自身ががんばらないとダメなんですけどね』って。そんな出会いがあって、基本的に良い事を凄くたくさん言ってくれて、アドバイスもたくさん貰って。今言っちゃうとなんか胡散臭く思われるような凄く大きな事とかも言われたので、なんかちょうどそういうドン底の時期だったのもあって自分的には凄くアガって元気になって。
—–意外なきっかけですね(笑)。
ですね(笑)。それから今までの事を本気でどうにかして変えないとなって思って独立を決意して自分のやりたい事をやろうかなって。
—–具体的にどんな部分が変わったんですか?
元々のKAIKOOって、アジアの音楽とかアートとかの窓口にしたいっていう目的があったんですけどイベントが大きくなるにつれてちょっとブレてきたっていうのがあったんですね。グラフティーとかもあるわけじゃないし、スケーターやエクストリームなSPORTSが関るわけでもないし、洋服とかアートが絡むわけでもなく、他のフェスとあまり変わらない内容になってきてしまって。僕が最初にイメージしてたフェスとは違ってきちゃってて。それが露骨に出ちゃったのがさっきも話をした2012年だったんです。海外アーティストのTHE ROOTSの出演が告知されてるのに出演NGになったり、ブッキングも上手くいかなかったり確実に何かがおかしくかったのは事実で。その元々の僕が考えてる、アートだったりエクストリームスポーツだったりアパレルだったりそういうのが全部一つになった事をもう一度取り戻したいなって。
—–原点回帰ですね。
それに加えて2020年にオリンピックも東京に来るし、海外からたくさん色々な人達が来ると思うし、自分なりの表現で東京をアピールしていきたいなって。このままだと自分達が表現してきた遊び場が無くなっちゃうんじゃないかなって思うんですよ。これはリスペクトもしているので悪くうけとってもらいたくないんですけど、例えばエグザイル、AKB級のメジャーなARTISTだけが目立ってしまう状況が続いたら、、、もしもそれだけが日本のシーンって思われてしまったら、今まで自分達のやってきた事が無駄になってしまうんじゃないかなって。実際に今も海外から遊びに、仕事にきた人達は「BAKU、今日はどこか夜イイDANCE MUSICで遊べる場所はないの?」って聞いてきますよ。そこで僕がすすめる場所で鳴っている音楽はほとんど日本のTVではかからない種類のものです。
—–色々なシーンがある中で、今までせっかく地道にやってきて5年後に実際動いていなかったら日本のシーンの側面を見せる事が出来ないですしね。
そうそうそう。元々アジアの窓口っていう目標があったのにここで止まってしまうのはどうなのかなってね。
—–今回のタイトルでもあるNEO TOKYOも関係してきますか?BAKU君の作品は割と日本を絡めたタイトル名が多いですよね。
自分が10歳のの頃に初めて映画館で観たのが『AKIRA』だったんです。自分が観たくてオヤジを映画館に連れてって(笑)。NEO TOKYOってアニメの中に出て来るんですけど、実際大友先生が2020年の東京オリンピックをアニメの中で予言していて、それで今回このNEO TOKYOって言葉をタイトルに入れました。
—–そのタイトルにもある他のワード「RAVE」に関しては?
僕は元々はHIPHOPがベースなんですけど、それだけじゃなくてブレイクビーツ全般を扱いたいなっていうのがあるんですね。でもブレイクビーツって凄く幅が広くて難しい言葉かなって思った時に、RAVEっていう言葉が当てはまると思って。RAVEって言ったら欧米とかでは野外でドラッグなシーンだったりするんですけど、日本だとまたちょっとドラッグっていうニュアンスでも無いじゃないですか?
—–そうですね。RAVE自体が減ってるっていうのもありますよね。
そうそう。それで、ドラッグとかそういうのと関係無いRAVEスタイルがあってもいいんじゃないかなって思ったんです。HIPHOPって言葉もRAVEって言葉も結局は借り物の言葉だし、東京のオリジナルのRAVEスタイルを作りたいなって思ってて今回のアルバムだけに限らず5年先まででも続けて行こうと思っているスタイルなんですよ。東京RAVE化計画じゃないですけど、人種ジャンル関係無くみんなが集まって楽しもうっていうね。そこからまた次のKAIKOOが見えてくるんじゃないかなって思っているんです。
—–そんな中、2013年から音的なイメージも変わりました?
僕が好きで聴いてたエレクトロMUSICはThe Chemical Brothersとかあの辺りなんですけど、全体的にシンセの高揚感の中しっかりと下のベースが鳴ってて、ビートはクリアーにしたいなっていうのがありましたね。もう少しラッパーも入れたいなっていうのもあったんですけど、今回はとりあえず一人だけお願いして、もっと全体的にトランスに近い感じを目指したっていうのはありますね。
—–トランスっていう言葉が出てきたのが意外ですね。
結局トランスにはなっていないんですけど(笑)。
—–でも確かに全体的なアルバムの空気感はロックであってトランスっていうキーワードが含んでいるかもしれませんね。
SKAZIとかああいうRAVE感が混ざった感じというか。
—–なるほどなるほど!しかもロック要素も強いですよね。結構ロックバンドがエレクトロにアプローチするパターンは多いとは思うんですけど、DJやHIPHOPからのロックのアプローチってなかなか少ないですよね。しかもそれをちゃんと消化してアウトプット出来てるのがBAKU君なんじゃないかなと思いました。
嬉しいですね。なんか不思議なんですけど僕は人間的なノリがそんなにHIPHOPじゃない気がしてて。たくさん仲の良いグループやMCはいるんですけど、一緒に遊ぶって事は割と少ないかも。飲みに行くのもロック畑の人が集まるBARだったり、話のテンションが結構バンドマンと合います。結構実はバンドマンって昼間しっかり起きてて真面目じゃないですか?(笑)
—–確かに、意外と真面目なバンドマン多いですよね(笑)。
なんかしっかりしてて安心出来るっていうのはありますね(笑)。HIPHOPとかREGGAEの人達って良い意味でルーズだったりするし、僕ももちろんそういう遊び方はするのでそこを上手く混ぜたいなっていうのはありますね。
—–元々のルーツって、16歳にDJを始めてその前ってどんな音楽を聴いてたんですか?
普通にレッチリとか好きでしたよ。ギターとか買ってみたりはしたんですけど、一人で音を出しててもなんか全然つまらなくて(笑)。
—–基本ロックなルーツはあるんですね。
あるんですけどDJは全部音が一度に揃ってるので、そんな感覚でDJがいいなーって。「ジュース」っていう映画を観たのがきっかけだったんですけどね。
—–結構映画がきっかけな事が多そうですね?
確かに!結構映画に影響受けてるかも。あ、それでHIPHOPのビートにAKIRAのサントラの芸能山城組とかを混ぜたりして周りに面白がられたんですよね、1999年頃は。俗にいうNYとかの黒人のHIPHOPっていうアプローチでは無くて遊んでたりしてたらその99年に出したミックステープが3000本とかかなり売れたんですね。
—–その当時、影響受けたDJとかはいるんですか?
やっぱりKRUSHさんには影響受けましたね。ああいうインストで表現しているDJも知らなかったですし。当時僕も例えばハーレムとかでレギュラーを持ってたようなDJでも無かったですし、誰かの弟子っていうのも好きじゃないし、例えばKENTAROみたいにバトルで優勝するようなタイプのDJでも無かったし、結局僕には何もなくて。それでどうやってDJで食っていけるかなって思った時に、自分の好きなジャンル、音をどんどん足していって何か違う事をやらないとなって。
—–その当時いたシーンはどの辺りだったんですか?HIPHOPですか?
いや、ちょうどその当時いわゆる王道のHIPHOPからちょっと違うアプローチでやってるtha blue herbみたいなアーティストだったり、色んな人達がいてそのシーンが盛り上がってたんですね。AUDIO ACTIVEの人と会ったり、BEATINKに行ってたりとか、GOTH-TRADと僕が一緒にバンドやってたりとかそういうムーブメントがあったんですね。ハグレ者が集まってるような(笑)。
—–そのジャンルからちょっと外れた事をやってる人達ですね。
それで結構ロックの人が気に入ってくれたりとか特殊な現場ではありましたね。でも逆に良かったのが俺らみたいなスタイルって、FUJIROCKとかのフェスに出れた事ですね。
—–FUJIROCKに最初に出演したのっていつでしたっけ?
実は僕、4回位出てるんですよ。最初はまだミックステープしか出してなかった頃で2003年とかですね。オリジナルの曲をまだやっていないのに僕を押してくれた人がいて。そういうシーンの流れがあったんでしょうね。tha blue herbのあの話題になったFUJIROCKでの「ill-beatnik」の映像も撮ったりの手伝いとかも実はしてました(笑)。
—–ありましたね!
あれはスケーターの森田くんや仲間とかと遊びに行ってたんですけど。そういう動きの中でFUJIROCKに結構出演出来てたっていうのもあるかもしれないです。
—–確かにそういう新しい動きが当時ありましたよね。
DJ Quietstormさん、L?K?Oだったり。関西だったらKURANAKAくんっていう人がDUBから派生した新しいテクノをやってたり、Shing02なんかもそうでしたよね。
—–そんな流れのアーティストを集めて開催したのがKAIKOOだった感じがしますよね?
だったかもしれないです。反骨心を持った人とか、パンク精神を持った人達だったりそういう気持ちを持った人達が集まったクラブミュージックみたいなのはあったかもしれないですね。
—–ジャンルだけでは無くて精神的にも繋がった人達が集まったって感じですよね。ちなみに今トラックはどんな機材を使っているんですか?
NATIVEから出てるMaschine Studioっていうので基本作って、ボーカルとかの編集はAbleton Liveを使ってますね。最後のミックスはジャンルによって違うんですけど、自分の音源に関してはワッキーさんという人にお願いして一緒にミックスをします。
—–ボーカルとかギターの重ねモノなどはどういう風にディレクションするんですか?
一応イメージがあって、こういうのを弾いてくれとかは伝えるんですけど、例えばワッキーさんはメタルとか得意な人なのでKYONOさんの曲なんかはワッキーさんに弾いて貰ってそれを色々なパターンで貰って僕が切ったり張ったりしますね。なので、ありえないフレーズとかが生まれたりはしますけど(笑)。SkindredのBenjiの曲は、少しスカスカめなギターにしたくて、BACK DROP BOMBのカコイ君にお願いしたりでジャンルによってわけています。
—–今回は打ち込みやサンプル物以外で使用した音はギターとボーカル位なんですか?
あとはmabanuaくんが、柔らかいシンセを入れてくれたりとかですね。
—–最後の曲の SKANKRUSHの管楽器のような音は?
あれはサンプリングです。スカのフレーズを結構早回して夙川boysが歌って、夙川boysのギターの人もちょっと弾いてますね。
—–今回のアルバムは特にジャンル的に幅が広いにも関わらず一本筋がビシッと通ってる感じがしますけど、基本ジャンルは何でも聴くんですか?
一通り聴きますね。EDMとか実は全然好きですよ。ただブラックミュージックが混ざった音が結局は好きと言うか、そういう音になってしまいますね。諸に白人っぽい音っていう風にはならないというか。そういう音も聴くんですけどね。
—–きっとBAKUくんがEDMを作ろうとして作っても違うテイストになってしまうんでしょうね?
同じシンセを使ったとしても、きっとあんなシャリシャリした音にならないというか。結構研究もしたんですけど、今回僕はブラックミュージックがやっぱりベースにはあるっていうのが分かったっていうのはありますね。例えばZEDDとかもメロディーが良いなとか思うんですけど、元々僕はサンプリングが基本で作ってるのでちょっと表現方法が違うかもしれないですね。
—–サンプリングって、元ネタを聴いた時点である程度どうなるかイメージが湧くんですか?
いや、分からないです。使えるなって思ったネタを実験的にチャレンジしてみて良かったら採用で、ボツネタもたくさんありますよ。Benjiの曲は、90年代のPollenっていうバンドのネタだったり。
—–あのPollenですか?メロディックパンク系の?
そうですそうです!
—–メロディック好きな人でも知らないようなバンドですよ?(笑)僕は凄く好きでしたけどかなりマイナーですよね(笑)。
そうそう(笑)。GEOかなんかで漁って買ったような。マイナーで音が良いっていうのを発見した時が最高ですね。その良い音質の素材を分からないように使うっていうね。
—–意外ですね(笑)。ちょっともう一回帰って聴いてみますね。
言えない音とかを結構サンプリングしてるので。今回の一曲目もそうですけど(笑)。
—–言わない方が良いかもしれないですね(笑)。
でも本当にそのまま使ってるトラックメーカーさんもいるとは思うんですけど、僕の場合はかなり変えちゃうので、自分の物差しで判断ですね。
—–海外ではThe ProdigyやFatboy Slimや先程名前にも出たThe Chemical Brothersなどサンプリングを多用しているアーティストが多いですけど、なかなか日本ではあまりそういうアーティストって少ないように思うんですね。でもBAKU君は結構思い切ったサンプリングしますよね?
意外とみんな真面目でストイックなのかもしれないです。僕の場合結構そこだけ急にHIPHOPになっちゃって、『やっちゃえばいいでしょ、なんでもアリでしょ』って(笑)。Fatboy Slimの”ピンと来たらハメちゃう”あの軽さというか、The Prodigyなんかもロックな白人っぽく聴こえますけど、モロにHIOHOPのサンプリングをしてたりするので、凄く影響受けますし面白いなって思います。全部混ぜちゃう方が人種を取っ払った音楽っていう気がするし。その病んだ時期に自分で何がやりたいか分からなかったりしてたんですけど、今は完全にやっとやりたい方向がハッキリしましたね。
—–それで今回のアルバムにもかなり幅の広いジャンルのアーティストが参加していますが、例えばKYONOさんなどはどんな関係なんですか?
KYONOさんは、大震災があった年にKAIKOOに遊びに来てくれたんですね。もちろんマッドカプセルマーケッツは好きで知っていたんですけど、まさか一緒に飲みに行くような付き合いが出来るようになるとは思いませんでしたね。しかも、スリップノットのDJのStarscreamの音源でKYONOさんも一曲参加してて、僕のファーストアルバムがそのStarscreamと同じレーベルから出してたりで共通点もあったりして直ぐに打ち解けて、翌年には一緒に音源も出したりしててそれからの仲です。
—–凄く波長が合いそうですよね!
合いますね。なぜか僕AB型のボーカリストと合う事が多くて(笑)。しかも僕が凄く弱ってた時期でもあったので、凄くKYONOさんからは元気を貰ったというか、色々助けられましたね。久しぶりに長い時間一緒に居れるボーカリストというか、嬉しいですよね。
—–ちなみにSkindredのBenjiは今回はどんなきっかけだったんですか?
今回流通などでお世話になってるJMSの紹介もあって。今回自主でやるにしろ、協力してくれるパートナーがいた方がより広がるかなって思ってJMSさんに色々と協力して貰ってますね。ロックのレーベルだし、僕の頭の中のイメージと合ったっていうのもあります。
—–今回のフィーチャリングの人選なんですが、先にトラックがあってボーカリストを選ぶのか、それとも作ってる際にもうイメージがあるんですか?
レゲエっぽいのとかメタルっぽいのとか色々なジャンルのトラックネタが結構たくさんあって、それで、『これ絶対KYONOさんだな』とかはありますね。作ってる途中で、例えばこの7曲目の「 I’LL BE IN THE SKIES feat. Chelsea Reject, mabanua」なんかはたまたま日本にChelseaが来る機会があって、『いいな!』ってピンときて。歌って貰いました。これに関してはタイミングも良くて流れでって感じでしたね。
—–この7曲目は空気感がまた違ってて凄く好きです。
ありがとうございます。
—–一曲目からいきなりCrystal LakeのRYOくんとのフィーチャリングで物凄い勢いありますし。
この曲はMVにもなるんですけど、彼はASIAのライブで見て物凄くカッコイイなって思って。JMSから出してるし今回お願いしました。あと、男性のR&Bみたいなを作ったことなかったんですけど、SWANKY DANKのKojiくんの声をYOUTUBEで観た時に、この人だったらいけるんじゃないかなって思ってオフォーしましたね。
—–結構リサーチするんですか?
う~ん。。リサーチというか、結構FACEBOOKで上がってくる情報とかはチェックするかも。『これがヤバイ!』って友達が上げてるの見て、実際チェックすると良かったり。
—–でも結構実際クラブとか色々な現場にも顔出してますよね?
行きますね。良いアーティストいないかな~?とかそんな事を考えながら遊んでます。
—–ちなみに若い世代のアーティストとかはどうですか?今回ビートボックスのSh0hくんなどは若い世代ですよね。
彼は21歳で、YOUTUBEを観て、『こいつはヤバイ!』って思って初めてそういうYOUTUBEとかを観てコンタクトを取りました。
—–全く知らなかったんですか?
全然知らないのに急に会って(笑)。日本だとBEATBOXみたいなボイスパフォーマンスってどちらかというと大道芸的な表現になっちゃったりするんですけど、彼は音楽的に凄く才能があるなって思って連絡しました。案の定海外でも凄く定評があるみたいで。それで結構彼は先輩とかあんまりいないみたいだし、飲みにも行かないみたいなので急に毎日飲んだりしてクラブ行ったりして(笑)。
—–意外と欲してはいるけど、なかなか出会いの場が無いんでしょうね。
僕はどんどんそういう子達を色々な所に連れてって遊びたいんですよ。結局僕自身もそういう場所が好きだし、今回もリリースのポスターが出来たら、例えば渋谷だったらRUBYROOMに自分で持って行ったり、そこで飲んでみたいなね。そういうのが重要なんじゃないかなって思います。後は、自分達が年を取ったっていうのもあると思います。絶対に自分の事を知らないような場所だからこそ、遊びやすかったり。
—–関係者とか知り合いもいないようなシーン?
ですね。今の若いHIPHOPのシーンの子達とか僕の事を知らないと思うので、そういう場所に行ったりして遊ぶのは面白かったりしますね。いいアーティストもたくさんいますし、良い出会いもありますし。ただ、当然僕が考えている以上に温度差はあると思います。僕は全然年齢とか気にしないで遊べるんですけど、多分彼らからしたら、『この人なんだか分からないけど年上なんだろうな~』っていう本音を言わない空気感があったりするのでそこを崩していかないとって感じですよね(笑)。
—–会話の違和感とかは?音楽の話しなど含め?
僕らが知ってたアンダーグラウンドなんかは若い子は興味は無いと思いますね。
—–ジャケ買いなどしないで無駄を省いて合理的な方法で音楽を探すのでしょうかね?
そうだと思いますね。その無駄が凄く良い場合もあると思うし、無駄を経験してる人って心に余裕がある人が多い気がするなあ。人間的に温かいというか。でも、それは今の時代なのかなって。
今はみんな凄くクレバーでしっかりしてますよね。お金が無いのもあるとは思いますけどあまりクラブとかは行かない子達が多いみたいで。
—–その分家で技術を磨いているのかもしれないですね。我々はむしろ遊んでナンボみたいな世代ではありましたから(笑)。
まさしく(笑)。
—–でもBAKUくんってこの音楽シーンでどんな立ち位置にいたいとか理想はあるんですか?これは嫌だとか?
いや、別に嫌な事とかは全然無いんですけど、自分の神様みたいな存在の人と音楽や色々で関わりたいとかは常にありますよ。今の皇太子とか、、、
—–意外ですね!
海外だと法王の前でDJをするアーティストとかいますよね。オーケストラセットとかにして大統領の前で演奏するとか。日本だと教授レベルの方が演奏するとかそういうのはあるんですけど、DJではまだいないんですよね。僕はそれになりたいんです。一人のDJの作曲家やアーティストとして公式に認められたい気持ちがあります。それが無い限りずっとDJとかがなかなか認められないっていうか。例えば、音楽だけじゃ無くて、BMXとかも世界チャンプになる日本人ライダーがいる中でオリンピックの種目にも選ばれないっていうね。結構そういうの多いのを感じます。そういうもったいない事が多くて、そこに対して変えたいっていうのはありますね。
—–でも可能性は全然ありますよね。
言ってることはバカと紙一重な部分はあるんですけどね(笑)。まあイワンのばかですよ。
—–そういう目標とかあると夢があって色々な方面でも活動の幅が広がりそうですよね。例えば、エグザイルのようなジャンル違いのダンスミュージックとのコラボなどもありえますか?
もちろんもちろん!僕滅茶苦茶リスペクトしていますもん。ZOOから好きでしたし全然やらせて貰いたいですよ。元々メジャー志向で、自分でアンダーグラウンドって言ってない中なぜかそういう風になってしまってますね(笑)。
—–アンダーグラウンドの一番テッペンにいるようなイメージですよね。なんでなんでしょうね(笑)。
みてくれてる人が決める事なんで仕方ないんですけれどね(笑)。そう言ってくれる事はありがたいことですし。でもサブカル代表みたいに言われたりとか、ぶっちゃけそんなにサブカルに詳しく無いし、家とかではメジャーな番組大好きでテレビとかお笑いとかずっと観てますし(笑)。
—–でもきっとその絶妙なバランスが良いのだと思います。さて、いよいよ新しい音源がリリースとなりますが、これは2016年にまたその先に向けての第一歩と考えていいですか?
そうですね。年内の夜にリリースパーティーをやって、来年2016年の秋にKAIKOOをやろうと考えています。そのKAIKOOで、集大成的に国内外問わずゲストを呼びたいですね。。バンドセットもいいですね。その来年のKAIKOOが昼間のリリースパーティーになる予定ですね。
—–ちなみに年内のリリースパーティーはいつになりますか?
12月22日が渋谷のサーカスで、29日が大阪のサーカスになりますね。メンツはちょっとまだブッキング中なんですけど、今回アルバムに参加してくれてるKYONOさんとKOJIくんとRYOくんは出演します。まずは音源を聴いてリリースパーティーに来て欲しいですね。
—–年内さらに来年と非常に楽しみにしてます。今日はありがとうございました!
ありがとうございました!
リリース情報
DJ BAKUが満を持して提唱する、新たな東京・asia発信ORIGINALのRAVE MUSIC STYLEが完成!本人自らが立ち上げた新レーベル”KAIKOO”とJMSのタッグによる新時代の幕開け。
参加Artistには Skrillex “RAGGA BOMB”での共演も記憶に新しいRAGGA TWINS、イギリスのレゲエ・ミクスチャーバンド代表SkindredからヴォーカルのBenji Webbe、伝説的ROCKバンドTHE MAD CAPSULE MARKETSのヴォーカリスト KYONO、Joey Bada$$率いるPro Era周辺で活躍する若干21歳女性Rapper Chelsea Reject、東京メタルコア代表Crystal LakeからヴォーカルのRyo、エモ・パンクロックバンドSWANKY DANKから確かな歌唱力を持つKoji、海外からの評価も高く2014 JAPAN BEATBOX CHAMPIONでもある若手ビートボクサーSh0h、Producer、ドラマーとしても引っ張りだこのマルチプレイヤー mabanua、DJ BAKUと同じくOUTLOOK FES SOUND CLASHチャンピオン 2連覇の偉業を達成ANARCHYプロデュースやOZROSAURUS参加でも話題のHABANERO POSSE。
UK, US,ここ日本のARTISTが集結した垣根を越えたWorld Wideなコラボ作品。REGGAE, ROCK, PUNK, HIPHOP,様々なジャンルを東京のORIGINAL RAVE使用に昇華したDJ BAKUが新境地へと向かうべくALBUMここに完成!
DJ BAKU
『NΣO TOKYO RΛVΣ STYLΣ』
2015.11.25 Release
01・NEO KHAOS feat. Ryo (Crystal Lake)
02・BURY DEM feat. RAGGA TWINS, HABANERO POSSE
03・SCREAM THE LIFE feat. KYONO
04・CHAMPION ROUTINE for Yohei Uchino
05・SKIT∴ 6 140 EXPERIMENTAL BEATBOX feat. Sh0h
06・WE DON’T WANT NO WAR feat. Benji Webbe (Skindred)
07・I’LL BE IN THE SKIES feat. Chelsea Reject, mabanua
08・OH MY GIRL feat. Koji (SWANKY DANK)
-BONUS TRACK-
09・命燃やして! (SODA!) – DJ BAKU REMIX
10・MIXXCHA feat. Shing02 – DJ BAKU+NAVE REMIX
11・SKANKRUSH feat. 夙川boys – DJ BAKU+NAVE REMIX
KAIKOO-001 ¥2,500+tax
発売元:KAIKOO/JMS
【参加アーティスト】
Benji Webbe (Skindred)
KYONO (ex.THE MAD CAPSULE MARKETS)
RAGGATWINS
Ryo (Crystal Lake)
Koji (SWANKY DANK)
HABANERO POSSE
Chelsea Reject
mabanua
Sh0h
MORE INFO
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http://djbakutokyo.com
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