エレエネ

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エレエネ – 1st EP『Mad Maria』リリース・インタビュー

［2020/10/02］

これまでそれぞれの活動範囲の中で着実に存在感を見せてきた『エレ』と『エネ』が更なる飛躍へユニットを結成。妖艶かつキャッチーなコンビネーション、二人だからこそできる積極的能動でインテンシティを高めて行く。変わりゆく世情、緊急事態宣言が発動される中制作された1st EP『Mad Maria』が完成。培ってきたものと示したい想い、お互いに信頼と期待を抱き描かれるこれからの展望。奥深き黒い感情すらも天真爛漫に表現する現在地を覗いてみた。

まずは、1st EPが完成したということで音楽的にはどういった感じになりますか？

エレとりあえず、デジタルでダンスミュージックぽい感じもありつつ、ヒップホップもありつつ、ジャンルでいうとエレクトロヒップホップが一番近いかなと思います。

これまで各々ソロで活動していた音楽との共通性とかはあるんですか？

エレ共通性はほとんどないですね。お互いがやってきていないものを二人で生み出したみたいな感じです。

エネただ、その中でお互いの色はちゃんと残していて、ジャンルとかは全く違うかもしれないけど、自分達の個性みたいなものはステージ上だったり、音楽の中にちゃんと残せていると思います。

そういう方向性みたいなものは二人で話して決めたんですか？

エレそうですね。後トラックを作ってくれているGabi（MESSENGERS HOUSE）さんという方がいるんですけど、その方も交えて。Gabiさんはエレのトラックも作ってくれていて、後エネの楽曲も作ってくれているから、ソロの音源とうまい具合で一致しないように話し合って、二人の色も残しつつということも意識してどういう風にしていくかっていうのは決めました。

そのソロと違うという部分は今作に限ったコンセプトですか？それともエレエネとして今後もずっと続いていく方向性になるんですか？

エレ今後もそのコンセプトはずっと貫いていきたいですね。

ソロでやっている音楽もそれぞれ好きでやっている部分だと思うので、それを二人のときにもやってみたいって思うことはないですか？

エレソロでやっている音楽はソロでできるから、もっと裏の部分というか、なんて言ったらいいのか難しいのですが、ソロでやって来ている自分も自分なんだけどもっとそこよりもリアルで深掘りした自分達、本性に近い部分をエレエネでは出せたらなと。

エネそれこそエネのソロは歌詞とかも抽象的に書くことが多くて、みんなに伝わるようにハートフルにはやっているんですけど、そこを深掘りして毒っ気のある部分もユニットでは出しているつもりです。

少し話しを変えまして、二人の元々の出会いはどういった感じだったんですか？

エレ元々は7th AVENUEでGabiさんにお互いを紹介してもらいました。その時からこの子なんか良いなって直感で思っていて、

エネ私もそれは思っていました。

エレその時からお互いに何かを感じてましたね。今までユニットをやりたいと思ったことなんてなかったですけど、初めてですね一緒にやりたいと思ったのは。たぶん後にも先にも。

そこからどういった流れでユニット結成まで至ったんですか？

エレ何か一緒に作れたら良いねっていう話しをして、まずはコラボでやってみようかって昨年の11月にタイツアーでコラボしたんですけど、そこでの反響がすごく良くて。

エネ自分達も手応えをすごく感じた部分があったので。

エレそこでユニットでやって行こうっていう決断に至りました。

そうするとユニットとしては今年に入ってから本格始動した形になると思うのですが、今年は実際に多くの時間をステイホームやら自粛やらしなくてはならなかったと思うのですが、その辺りの影響はどうでしたか？

エネ逆に良かった部分も大きかったかもしれないです。ユニットを結成してすぐにコロナの影響でライブができなくなったので制作期間にがっつり時間をまわせたので私たち的には良かった部分も多いのかなと思います。もちろんライブをしたいウズウズした気持ちはありましたけど...。

エレライブをずっとやっていたらEPをリリースすることにはなっていなかったかもしれないですね。

そういったスケジュールとかもイレギュラーになっていた部分もあると思うのですが、EPの完成はどういった部分を目途にゴールを判断された感じですか？

エレライブもいつできるか分からないから、とりあえずデジタルでみんなに曲を聴いてもらおうっていうところから、私たちの1stEPに相応しい5曲ができたなと思ったので、この5曲でまとめて出そうということになりました。タイトルの『Mad Maria』っていうのは元々ユニット名だったんですけど、それをEPの名前にして、曲もその『Mad Maria』っていうコンセプトに沿って作りました。

『Mad Maria』っていうのはどういう意味ですか？

エレ狂ったマリア様っていう意味です（笑）

エネ廃れたとか、汚いとか。汚いマリア様っていうとあんまり良い感じではないですけど（笑）

エレそれもちょっと抽象的ではあるんですけど、対極っていう意味も込めていて、マリア様って神聖なものだけどマッドで汚れているとか、そういう汚い部分とかも表現できたらって感じですね。

ユニット名をMad Mariaからエレエネに変えたのには何か意図があるんですか？

エレぶっちゃけた話しをすると、自分達的にはわりと『Mad Maria』っていうユニット名は気に入っていたんですけど、GabiさんとかFar Channel RecordsのMORITOさんとかに厨二病みたいだよって言われて、なんかゴシックっぽいって言われて「確かに」ってちょっと思ったんですよね（笑）

エネそう言われて納得したから変えました。

エレそれで「エレエネ」が良いと思うよって言われて、確かにねって思ったので、さらっと変えました（笑）

自分達で決めていくことも大事だけど、周りの声に納得して柔軟に変化できるのも良いことですよね。
EPのタイトルはそのまま『Mad Maria』で行こうとなったのは制作当初からのコンセプトを維持したということですか？

エネそうですね。ちょうど今回の5曲を作り終えるか終えないかくらいのタイミングで改名したのもあったので、そこまではMad Mariaとして作った曲というのもありますね。

二人の関係についても少し伺いたいのですが、ユニットとして制作を進める中でお互いにこんな面もあるんだとか新たに見えてきた部分ってありますか？

エレそれはメッチャありますね。エネちゃんはラップをするのが初めてで、そのラップのパートの歌詞とか乗せ方とかは各々で考えてくるんですけど、それをお互いに送り合っていて、エネちゃんのラップを聴いたときに、本当に今までやってこなかったのかって、結構良い意味で焦りましたね。自分以外の人と曲を作るっていうのはそういう面でも面白かったですね。

歌割りとか楽曲ごとの雰囲気、テーマとかはどうやって決めていったんですか？

エレ歌割りは二人で決めたよね？

エネまあ、そうだね。だいたい決めて、最初に題材じゃないけど、サビだけ思いつたとかで先に投げてきた方にテーマを教えてもらって、そこから振り分けして歌詞を書いてって感じでしたね。

先に降りてきた方のアイディアを軸にどんどん加えていった感じですね。

エレそうです。そこから二人のパート割りして、そのパートは各々考えて、それをGabiさんに投げて、また一緒に考えてっていう感じでしたね。

エネさんはこれまでやったことがなかったラップをやろうと思ったのは自分発信ですか？

エネラップはやりたかったんですよね。私はエレちゃんのソロを滅茶苦茶リスペクトしていて、初めてソロのライブを観た時からずっとファンだったと言えば一番近いのかなっていう感じなんですけど（笑）

エレぐっはははははー（笑）照れちゃう。

嬉しそうですねー（笑）

エネ自分は普段アンビエントミュージックというジャンルで、ゆったりした曲、決してラップを入れるような曲ではないものしかやってこなかったのもあるから、そういう憧れとリスペクトでやりたいって気持ちがありました。

二人のラップは注目ポイントという事で、その他に見どころ、聴きどころは何かありますか？

エネ全体を通してひとつのエンターテインメント・ショーとして見てもらいたいです。

エレ 5曲ともテイストが違くて、見栄えとか見ごたえは曲ごとに違うのでそういう意味でも楽しんでもらえると思います。

一応、プロフィール的にはふたりは対極の個性っていう風になっているけど、結構似た者同士なのかなって思う部分もあるのですが、自分達としてはその辺りどんな感覚ですか？

エレ確かに音楽性は凄い近いんですが、リズムの取り方とか、乗り方とかステージングとかは結構違くて、エネは裏ノリで、ステージングも落ち着いていて、私はどっちかというと表ノリで、わりと煽りがちなんだけど、一緒にやっていると「良い」って言われるっていうのはあるし、ソロでやっている音楽が対極というのもあるし、性格的にも似たように見えて全然違くて、私は思ったことをバンバン言うけど、エネは持ち帰って考えるタイプだったり（笑）

エネそう、その場で言うんじゃなくて（笑）

なんかたまっている事とか大丈夫ですか？

エネ今は無いです（笑）

エレ今は...（笑）明日はあるかもしれない。

一同爆笑

でもそれも決して悪いことではないですもんね。

エネお互いに無い部分だから、私がエレの意見に反対するとか、違っているなって思うことはあまり無いし、思っていたらもちろんその場で言いますよ、「私はこうだと思う」って事を。だけどエレが代弁して相手に全部言ってくれるから、私はその意見をまとめて持ち帰って改めてどうだったかなみたいな事を考えてエレに伝えることはありますね。

発し方が違うだけで、考え方とか言いたいこととかは割と一致してるってことですね。

エレそうですね。やっぱり考え方とか音楽に対する姿勢とかが対極だと絶対一緒にはできないですよね（笑）

そこは絶対そうですよね。そうすると今、お互いに望むことって何かあったりしますか？

エネエレちゃんの人間性は私の中でベストだと思っているので、それはこの先もいないかなと思うくらい。だから今求めることは、これからも末永く宜しくお願いしますってことですね。

エレモチベーションを保ってやって行こうねって事ですね。音楽的にその都度こういうのがやりたいっていうのはお互いに変わってくると思うんですよ。そういう時に音楽性の違いとかでパーっとならないように話し合ってその都度できたら良いなって思いますね。

また少し話しを変えまして、今年に入ってライブがなかなかできない状況の中で、制作、レコーディング以外にも何か動いた部分ってありますか？

エレ制作以外だど、YouTubeを撮ったりしてましたね。うちら家が近いんですよ。だから自粛期間も家の近くのスタジオで撮影してやってました。

実際やってみてどうですか？

エレ YouTubeはすごい難しいですね。もっと伸びないかなーとか思うんですけど、やらないよりは絶対にやった方が良いと思うし、何かがあってポンって行くかもしれないし、だからYouTubeもそうだし、それ以外でもやったら良いかもってことは基本的に全部やりたいですね。

エネ若いうちに、動けるうちに（笑）

エレババアかー（笑）

エネ (笑) でも、やっぱり声にも寿命はあるし、音楽できる時間も限られている中で今しかできない事、今やりたい事っていうのは全部やって行きたいなって思ってますね。

エレ YouTubeやるのは全然苦じゃないんですよ。編集も好きだし、撮るのも楽しいし、そこに関して腰は重くないです。

YouTubeは基本的にはエレエネのファンに向けてやっているイメージですか？それとも音楽活動へのプラスになるように新たな引っ掛かりを求めている方が強いですか？

エレエレエネを知ってもらう新たな入り口のひとつとして始めた部分が強いですね。もちろんエレエネを知ってくれている人達にも向けていますけど、何かでこの子たち面白いなって知ってもらって、そこからMVとかに飛んでもらって「音楽良いじゃん」っていうのを狙っています。

エネ湘南ベルロックしかり、ソロしかり、それこそYouTubeしかり、今は入り口をいかに増やせるかっていうのが大事なのかなって思っています。

エレ顔を売れるとこでは売って、ポンってエレエネに戻ってきたら良いなって思います。

湘南ベルロックの活動はどうですか？音楽的にもユニットの時とはまた違った感じですよね。

エレ湘南ベルロックはバンドとして、湘南ベルマーレフットサルクラブを応援し、サポートするコンセプトなので、またエレエネとは違う音楽性ですが、凄い楽しいです。これも楽曲はGabiさんが作っていて、エレエネとか、MORITOさんとかみんなでやっているので新しい感じで楽しいです。今度、小田原アリーナで試合前にライブもやる予定でABEMAでも放映されるらしいのでそれも楽しみです。

エレエネとしての今後の動きとしてはまずは、オンラインでのリリースパーティーということになりますか？

エレそうですね。10月9日(金)にYouTubeでのライブ配信という形でやります。オンラインライブは初めてやるんですけど、今回はなるべく多くの人に観てもらいたいので無料でFar Channel Recordsのチャンネルから配信します。

オンラインということで通常のライブとは異なる部分もあるかと思うのですが、何か企ていることはあるんですか？

エネ今回のライブ配信はオンライン飲み会みたいな要素もあって、普段客入りでライブをやっている時でも飲み会ってお客さんとはなかなかできないので、それを逆手にとってじゃないけど、ちょっと引用して今回のオンラインライブには盛り込んでいます。

エレエレエネはオンラインが結構合うと思うんですよね。見て楽しめるステージだと思うので。

エネ盛り上がる曲もあるんですが、一緒に盛り上がる感じというよりは、ファッションとかも含めて視覚的に楽しんでもらう方が大きいかなと思います。

エレ今回はまだ準備ができてないんですけど、今後私が勝手に考えているのは、二人でアパレルもやりたいと思っていて、グッズとかをアパレル展開して、そういうのをオンラインでファッションショーとかもやりつつ、ライブもやるみたいな。なんかオンラインでも可能性は色々あるなって思っています。

二人の好み、感性とかはファッションの部分でも近いんですか？

エレエネ（二人ほぼ同時に）近かったんですよー（笑）

エレそれも初めて見たときに感じたんですよね。

エネなんか私服とか見てて可愛いなって思ったりとか。

エレインスタ見たりとかしてても感性とか美的センスは近いなっていうのがあって、それで一緒にやりたいって思ったのはあります。

女性同士のそういうときっていうのはどういった部分を見るんですか？　全体的なバランスですか？

エレ私服とかメイクとか髪型とか全体を通してのセンスですね。

エネそれが良いか悪いかですね（笑）

エレ全体的に見て良いなって思ったのはエネしかいなかったし、アパレルをやっても絶対に合うから一緒にやりたいって思いましたね。なんかすげぇー褒めるじゃんって感じなんですけど、やっぱり褒めれるくらいの人としか一緒にはできないかなって思います（笑）

エネエレはファッションが良い意味で一定じゃなくて、色々なジャンルの服を着るから見ていて飽きないしちゃんとセンスがある人だなって思います。

今後はそういったファッションやデザイン面も注目ということですね。

エレボチボチ考えながら、とりあえずキャラクターを作ったんですよ。

エネブランドと言うよりはエレエネの公式キャラクターですね。

エレエレが緑のパンダで『エレパン』、エネは猫で『エネコッコ』っていう名前で（笑）。なんか雑な感じが可愛いかなと思って。こういうので缶バッジとか、ワンポイントのTシャツとか、あとはロゴを使ったりとかもして展開したいなって思っています。まだデザインとかは全然作ってないですけど。

そういった部分も進めながら、とりあえず今正式に決まっている予定としてはリリースパーティーのところまでって感じですか？

エレあとは、10月20日（火）に私たちの曲を作ってくれているGabiさんのバースデイイベントにも出ます。

リリース後のお客さん入れてのライブはそれが一発目になるわけですね。

エレそうです。それが渋谷のStar loungeでやります。

直近で色々動く部分、まだまだコロナの影響とかどうなっていくか分からない部分もありますが、今後目指す部分としてどうなって行きたいとかありますか？

エレとりあえずまだ認知度が全然ないので、YouTubeのチャンネル登録者数を1000人突破させて、デカい所でワンマンをやりたいですね！凄いエンターテイメントに凝ったワンマンライブをショーとしてやりたいです。まだお客さんを入れてそういうライブを行えるようになるのかアレなんですけど、とりあえず色々な人に知ってもらってワンマンライブをやるっていうのが直近の目標ですね。この間zepp横浜でやって超気持ち良かったんで、あそこを自分達だけで埋めれるようになれたら良いなと思います。

では最後にこれを見ている方に一言づつお願いします。

エレ 1st EP『Mad Maria』は、リアルな今のエレエネが詰まっているので、エレエネを知らない人もエレエネというのはどういうユニットなのかっていうのがこれを聴けば分かると思うので絶対に聴いて欲しいっていうのと、あと絶対にチャンネル登録して欲しい（笑）そこは増やしたいです。本当に良いものを作っていく自信はあるので、良いものを見せる自信もあるので、どんどん広がっていってほしいなって思います。

エネ同じくって感じなんですけど、それこそ自粛期間で暗い世の中の中、二人で頑張って温めて温めて作った曲を5曲選抜して『Mad Maria』っていうEPを作らせて頂いたので、本当に聴いてくださいって事だけですね。聴いてもらえればエレエネが分かるかなと思います。

Interviewed by KISHIMOTO