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FUJI ROCK FESTIVAL ’19 ~REPORT~

FUJI ROCK FESTIVAL ’19 ~REPORT~

フジロックフェスティバルという巨大な迷路で遊び倒した2019年

1997年天神山スキー場にて開催の第一回目、1998年東京ベイサイドスクエアにて開催の第二回目を含め、2018年までに実に22回もの開催をしているフジロックフェスティバル。今年、2019年で23回目を迎え、また、A-FILESウェブマガジンとしては、2011年に初取材を開始してから9回目を迎えることが出来ました。これだけ定期的に取材をしていると、ある意味、”慣れ”が発生するように思われがちですが、実際は、毎年違った新しいフジロックの表情を垣間見ることができます。それはきっと、訪れる関係者や出演者、そしてリピートする来場者もみんなも同じで、何が起きるか分からない1つの巨大な迷路での予期せぬ出会いやアドベンチャー、見たことも聞いたこともないアーティストのラインナップが、毎年新鮮な気持ちにしてくれるのでしょう。

今年も迷路の先で数々のドラマや発見がありました。辿り着いた場所が心地良ければ取材なんてそっちのけ。もちろん辛いこともありましたが、今年も全力で遊んできましたよ!

いくつかハイライトとなった瞬間をピックアップしました!


~オープニングを華々しく飾ったバグパイプの壮大なる響き~

過去のグリーンステージの初日のトップバッターを見てみると、2016年の「BOREDOMS」、2017年の「グループ魂」、2018年の「MONGOL 800」と個性的なバンドばかり。特に国内のバンドがトップを飾るという印象があったのですが、今年のグリーンステージのトップバッターは、スコットランド結成のバグパイプロックバンド「RED HOT CHILLI PIPERS(レッド・ホット・チリ・パイパーズ)」が苗場に君臨。ラインナップが発表された際に、何かといろいろな想像を強いられザワザワしたバンド名のバンドであるわけですが(笑)、本家?のそれとはまた質も種類も違った壮大なるロックが、苗場グリーンステージに響き渡りました。やはり特に印象的だったのが、彼らの持ち味でもある奏者3名によるバグパイプオーケストラ。まさしくこの三日間の冒険の始まりにふさわしく、また、これからそれぞれの楽しみ方をするフジロッカーズへのエールとなったのでした。

RED HOT CHILLI PIPERSRED HOT CHILLI PIPERSRED HOT CHILLI PIPERS


~どこまで進化するんだ!7回目の出場のケミカルブラザーズ!~

本誌の記念すべき第一回目のフジロック取材(2011年)で、最終日のグリーンステージのトリを飾った「ケミカルブラザーズ」。個人的に物凄く強い思い入れのあるライブ体験であったわけですが、その思い入れを覆し塗り替える程のライブをやってのけた初日のグリーンステージのトリの「ケミカルブラザーズ」。音とかライブのクオリティーとかって、過去とはなかなか比べることはできない。その時の聴き手の心境ももちろんあるだろうし、実際にバンドが良くなってたり悪くなってたりすることもあるわけで、一概に8年前より良いのか悪いのかなんて言えるわけがない。でも、大切なのは、聴き手がその時どう感じたかであって、今回、僕が素直に感じたのが、「おお!どんどん進化している!」である。映像も音質もライブの流れもシナリオもすべてにおいてプロフェッショナルで完璧。すべて洗練されているのだ。その上、名曲ばかりを持った今でも前線で活動しまくってるアーティスト。最強じゃないわけがない。更なる彼らの進化をフジロックで体感するのが、今後の楽しみの1つでもあります。あの場にいた人、みんなぶっ飛んだんじゃないかな!

THE CHEMICAL BROTHERSTHE CHEMICAL BROTHERSTHE CHEMICAL BROTHERS


~夜遊びは迷わずオールナイトフジで初日から~

日中遊び歩いたら、夜はどうも元気が出ない、、。夜遊びをするのであれば、ある程度日中の予定を多少控えて夜に備える、、。なんてことが出来ないのがフジロック。どこかで楽しそうな臭いがプンプンすれば、棒になった足に鞭を打って、むしろ、這いずり回ってでも遊び倒します。初日の「ケミカルブラザーズ」の余韻に浸りながら、そのままホワイトステージの「トムヨーク トゥモローズ モダン ボクシーズ」を観るために移動。音楽の力はすごい。余韻が心地良さに代わり、パラつく雨もむしろ大歓迎な状態のそのまま「オールナイトフジ」が開催されている「Café de Paris」へ。ここ苗場の一番奥地であるエリアに、わざわざ深夜過ぎに出向くフジロッカーズはもう遊ぶ気満々でしょう!余韻から心地よさへ変わった後は、「53+84」 と「オールナイトフジ」の仕掛け人「Bryan Burton-Lewis 」の徐々に上げてくるテクノサウンドで充電完了。常に進化をしつづける「WRENCH」のエネルギーが爆発するオルタネイティブなエレクトロサウンドで初日の2回目のピークを迎えるのでした。その後は、、レッドマーキーの誘惑に負け、、、クリスタルパレステントの罠にはまり、、言うまでもなく朝まで遊び倒したのでした。

WRENCHWRENCHクリスタルパレステント


~まさしくフジロックの未来を担うキッズ達!~

統計的にはどうかわかりませんが、年々家族連れで来場する人たちが増えているような気がします。22回も開催していれば、その当時20歳だった人も、もう42歳。そんな層が子供と一緒に来るのも不思議ではありません。親子3代で来てる人もいたのでは?そんな家族がバランスよく遊べるのもフジロックにリピートする1つの理由でもあります。川や山の自然で遊ぶのはもちろん、キッズエリアはそれこそ巨大迷路の中のキッズパラダイス。ご近所の公園ではなかなか味わえない遊具やアトラクションがいっぱいのキッズエリアだけではなく、ドラゴンドラに揺られて到着するDAY DREAMING and SILENT BREEZEでは、キッズDJ体験!ディープなテクノハウスサウンドとシンクロして、アニメなどの曲をDJミックスして遊んでいた子供たちがとても印象的でした。苗場での未来のDJは彼らの手に!?

フジロックの未来を担うキッズ達フジロックの未来を担うキッズ達フジロックの未来を担うキッズ達フジロックの未来を担うキッズ達


~「SIA」の深く、そしてより広い世界をほんの一瞬だけ垣間見る~

誰だ!?「SIA」がただのビルボードTOP100アーティストって言ったやつは?そんな風に思っている人がいたら、この際、YOUTUBEでも良いでしょう。必ず彼女のライブを観て頂きたい。正直、僕も割とその1人ではあった。みんなそれぞれ、”フェスじゃないと観ないアーティスト”のタイプってあると思う。ある意味それがフェスの醍醐味ではあるのですが、それが”フェス以外でもまた観たい”って思えるライブに出会えた時は、これから恋が始まるような予感に似たようなドキドキした気持ちになるのです。従来のライブパフォーマンスのアプローチの常識を完全にぶっ壊した「SIA」。アート映画を生で観ているような、彼女の深く沈んだ闇を垣間見ているような、誰もが心の底で同調できるような、そんな闇。結果的にライブ後はすがすがしい気持ちになり、そんな闇も最終的には彼女と一緒に消化できてしまった。そんなパフォーマンスでした。

SIASIASIA


~今年もたくさん降ったね!集中豪雨の夜~

昨年の2018年のフジロックでは、2日目の夜に台風が直撃。一時的に豪雨と強風が苗場を襲ったわけですが、今年もまた激しい雨が2日目に降りつけました。石野卓球のDJが中止になり、「DEATH CAB FOR CUTIE」のライブが少し早まったりと、タイムテーブルの変更も多々発生。大きな水たまりも発生し、川は増水、キャンプエリアでは不安な夜を過ごした人たちも多かったのでは?その間も、ホワイトステージへ行く増水した川にかかる橋では、スタッフの方々がずぶ濡れになりながら安全に誘導し、自然災害にもなりえる状況で迅速にコントロールしていた姿はとても印象的でした。自然の猛威は止めることができません。そんなリスクを背負いながら開催する大自然の中での野外フェス。それを最大限コントロールしようとする主催側には感謝の気持ちしかありません!

集中豪雨の夜集中豪雨の夜集中豪雨の夜


~まだまだ改善できるぞフジロック!~

フジロック愛があるからこそ、言わせてくれ!ということで、今年は改善出来るのでは?と感じた事を綴っていきたいと思います。

-大雨の後でのプライオリティテント-
3日目の昼間。プライオリティテントの横で休憩をしていたら、プライオリティテントの2/3位が水没しているのに気が付きました。ほとんど人がいれない状態に。2日目の夜、予想外の雨があれだけ降ったので、仕方がないのかなーと思いながらも、と、同時に、ここを必要としている人たちはどこに行ってしまったのだろうと、、少し疑問が。水が溜まりにくい高台に設置する等の改善が出来たらいいのだろうけど、なかなか難しい現実もありますよね。ただ、昨年は台風、今年は豪雨。最悪のケースを考えて、自然災害と言える状況を再想定するタイミングではあるのかもしれません。ホワイトステージへの橋の下を流れる川の水量も、2日目の夜はちょっと震えあがりました。もしかしたら、、橋に、、なんてことが頭によぎった位の自然の猛威でした。

-フェスでの傘はあり?なし?-
SNSでもちらほら見かける傘問題。雨が降るのはもはや通説の苗場スキー場。そりゃー雨が降れば傘をさしたくなるのが人間ってもの。傘は楽だしね。でも、やっぱりマナーとしては、いかがなものか?あんな人混みで傘をさしてたら少なくとも危ないし邪魔。それ以上に、みんなが一斉に行ったら成立しないことは個々でしてはダメだと思う。あそこにいる人が全員傘さしたらどうなる?想像はつきますよね。また、初めて来た人が、傘をさしているのを見てた人が来年持ち込む可能性も考えられる。年々増えているような気がするし、、、もちろん急病とか理由があっての事は別ですよ。でも、せっかく大自然に身を預けているわけですから、年に一度くらい体に打ち付ける雨の音を楽しもうじゃありませんか!

-ゴミはゴミ箱へは何もフェスだからじゃない!-
世界一クリーンなフェスとして知られるフジロックも、海外のフェス程では無いにしろここ数年、ゴミの放置が目立つようになってきました。外国人客が増えたから と分析する人もいますが、それだけじゃないような気もします。特に天候が悪くなると、自分の身の回りが見えなくなるもの。だからって、ビニール袋や敷物を置き去りにして良いわけではありません。ゴミはゴミ箱へ。なんでできないかな~~、、、。

ゴミはゴミ箱へecoステーション


~2020年フジロックフェスティバルは8月開催!~

オリンピック年である2020年のフジロックフェスティバルは、従来の7月最終の週末ではなく8月21日(金)22日(土)23日(日)での開催。こういったちょっとした変化は、また1つの楽しみでもあります。SNSではフライング気味でラインナップ予想などもされていますが、また来年の開催に向けて徐々に高ぶる思いを馳せながら、また日々の生活に戻るのであります。

それでは、また来年お会いしましょう!

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FUJI ROCK FESTIVAL ’19 会場内 & LIVE PHOTO (photo by kenji nishida)

FUJI ROCK FESTIVAL ’19 ~REPORT~

FUJI ROCK FESTIVAL ’19 SNAP PHOTO
FUJI ROCK FESTIVAL ’19 フォトギャラリー (photo by kenji nishida)


FUJI ROCK FESTIVAL ’19 LIVE PHOTO
| RED HOT CHILLI PIPERS | KING GIZZARD & THE LIZARD WIZARD | ORIGINAL LOVE | TYCHO | THE CHEMICAL BROTHERS | THOM YORKE TOMORROW’S MODERN BOXES | WRENCH | GEZAN | INTERACTIVO | MATADOR! SOUL SOUND | SIA | DEATH CAB FOR CUTIE |YAKUSHIMA TREASURE(水曜日のカンパネラ×オオルタイチ) | Jeff23 | HIATUS KAIYOTE | PHONY PPL | THE CURE |


text by Kenichi Kono
photo by kenji nishida


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