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FRYING DUTCHMAN@FUJI ROCK FESTIVAL ’12 LIVE REPORT

FRYING DUTCHMAN@FUJI ROCK FESTIVAL ’12 LIVE REPORT

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FRYING DUTCHMAN
2012年7月27日(金) @ FUJI ROCK FESTIVAL ’12

僕がこのバンドの事を知ったのは、友人が某SNSサイトを通して衝撃的な映像としてみんなに紹介していたからである。その”衝撃映像”を見た人達はかなり多くいるとは思うし、無い人は検索して調べて一度見て欲しい。あの映像だけでも、あれだけの熱を伝える事が出来るこの表現者達をいつか生で観てみたいと思った矢先のこのフジロック出演のタイミング。しかも彼らが出演するステージは、フィールド全体の電力をバイオディーゼルと太陽光等のソフトエネルギーで賄っているのだから、反原発を訴える彼らにとってはベストといえる環境。そしてもちろんそれを傍観する者としてもこれ以上ないベストなシチュエーションと言えるのではないだろうか。

そんな中演奏した”HumanError”というその話題の曲。歌詞の内容などはそれぞれが調べて欲しいし、そもそもこれを歌詞として解釈するにはあまりにも内容がリアル過ぎる。現実に起きている事をそのまま演奏に載せて言葉として発信しているだけなのだけれども、実はそれが一番難しかったりする。なぜならそこに嘘があってはいけないし、仮想世界があってはいけないし、何よりも知識と経験値とそれ以上に心の底からこみ上げてくる感情が無いと成立しない。要するに、ボーカリスト”Lee Tabasco”氏が常に問題に対して考え学び、そして嘆き怒る。それを格好つけて飾らずに素直に吐き出した結果がこの”HumanError”なのである。

よって曲の途中で馬鹿野郎と何度も叫び、ふざけんなよと煽る。訴えかけている相手がこの会場にいるかのように、そこにいる一人一人に込み上げて来る感情を叩き付け、と同時に投げかけ同調を求める。一瞬自分がその訴えかけられてる対象になった気分になってドキっとするし、また次の瞬間同じ訴えかける仲間として共感を覚える。そして最終的にはこの”フライングダッチマン”を通じて、この曲のキーワードでもある反原発というテーマがより一層リアルに体に染み込んでいる事に気がつき、我を忘れてステージをじっと見つめていたのが自分だけではなく、ほとんどのそこにいた人が固唾を飲んで彼らに吸い込まれているようだった。

表現者として、色々な伝える方法があると思うし、音楽も当然そのツールの一つであると思う。伝える事に重点を置かない音楽だってあるし、彼らのように常に問題を提示し投げかけるバンドだってある。そしてその問題を投げかける方法だって多種多様で、詩を朗読する人、絵で投げかける人、踊りで表現する人それぞれだが、何が大事かというとその表現がしっかりと人の心に刺さるかどうかだと僕はそう思っている。そしてこの強い心を持った彼らのライブはしっかりと僕の心に刺さり、それが共感出来ようが出来まいがその場にいた人それぞれの心に刺さった事であろう。今回この現場を目撃出来た事は物凄く収穫だったと思う。

Report by kenichi kono

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