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LESS THAN JAKE(JR)インタビュー

[2020/12/11]

LESS THAN JAKE(JR)インタビュー

12/11に待望のニューアルバム’Silver Linings’、続けて12/25にはThe Sensationsと日本限定スプリット7インチをリリースする、スカパンクシーンの巨匠、Less Than Jake。’Silver Linings’(=希望の光)と題し、この困難な状況においても変わらずに僕らを明るく照らし、タイムレスに心を踊らせてくれるスカパンク、ポップパンクを十二分に詰め込んだ新作について、メンバーである’JR’(Sax)に話を聞かせてもらった。30年近いバンド活動の中で積み重ねてきたことやバンドが新しい体制になって得た感覚、新作で模索したテーマ、素晴らしいレコードを作るモチベーションの源流など、ショートインタビューながら貴重な内容に。かつてLess Than Jakeをはじめとしたスカパンクの沼に一度でも足を踏み入れたことのある方も、単純に耳馴染みがよくどこかノスタルジックさも感じるご機嫌なメロディーに飢えている方も、この機会に彼らの新作と合わせて是非チェックしてみて欲しい。

青春時代から聴いていて、たくさんの楽しい時間とエネルギーを頂いているLess Than Jakeにお話が聞けて光栄です!今回はよろしくおねがいします!


JR ハロー!JRです。そう言ってくれてとても嬉しいな。こちらこそよろしくお願いします。


待望のニューアルバム”Silver Linings”は前作に続き、リリースするバンドの幅も広がり、今最も勢いのあるレーベルのひとつであるPure Noise Records(日本盤は、PARKING LOT SOUNDS)からのリリースですね。フルアルバムとしては2013年の“See The Light”以来ということで待っていたファンも大勢いると思います。はじめに、完成しての率直な感想を聞かせてください。


JR そうだね、俺たちは今回の作品は強力なアルバムだと信じてるし、ファンのみんなが気に入ってくれる事を願っているよ。バンドとしてはこのアルバムの出来にすごく満足しているんだ。年齢を重ねても、素晴らしいレコードを作成するっていうチャレンジをし続ける精神を俺たちは失ってないんだよ。常に強いアルバムを出そうと努力はしているけど、結局はそのアルバムの評価を決めるのは俺たち自身じゃないんだけどね。


早い段階から決まっていたという”Silver Linings”というタイトル。これは古くから「困難な状況や悪いことの反面には必ず良いことがある」という意味を持つ言葉のようですが、このタイトルに込めた思いやそう感じたエピソードがあれば教えていただけますか。


JR 特別な出来事があってこのタイトルをつけたわけじゃないんだ。一歩引いてこのアルバム自体を客観的に見て、このアルバムの全体的な感覚を理解しようとした。それでいろんなアイデアを出し合って、”Silver Lining”という言葉がその中で一番上に浮上してきたんだよ。


ニューアルバムの内容は、ごきげんな親しみやすいメロディーと見事なボーカルの掛け合い、無敵のホーンセクションはこれまでのキャリアを通して感じた「これぞLTJ節!」といった感じで、今作も最高でした!(かつてはTeen IdolsやThe Queersでもプレイしていた)新メンバーのMattが加入し、JR、それにChrisとRojerの3名は作詞もされたようですが、今作を制作していく中で新しく発見できたことや変化したことなどがあれば教えて下さい。


JR ありがとう!このアルバムを気に入ってくれて嬉しいよ。新しい発見は今でもしているよ!Mattとの初めてのレコーディングは刺激的だったしね。そうだな、なにより「Mattとのレコーディングは最高だった!」ってことが一番の発見かもしれないね。


明るく、未来への前向きな気持ちを歌っているところはこれまでの作品と同様Less Than Jakeの素晴らしい魅力のひとつだと思っているんですが、今作ではそれだけではなく、アルバムを通してどこか弱さを見せたり、少しの緊張感があったり、家族や恋人や友人など身近な人のことや自分自身を見つめるようなことも歌っているのかなという点が印象的でした。よければなぜこういう詞になったか聞かせてください。


JR 俺たちはこういったテーマについて話すのがあまり得意じゃないんだよね。弱さをみせるという事に対しての準備をしてこなかったんだよ。でも物事は変化するし、人は成長する。今がこういったテーマを模索する時なんだって感じたんだ。


なるほど。先に公開されたシングルの「Lie To Me」では、はじけた中にもグッとくる展開が印象的で、他にはストレートに疾走する「Dear Me」も個人的にもとても気に入って繰り返し聴いています。例えばこの2曲ではどんなことを歌っているか少し解説してもらえますか?



JR 「Lie To Me」は愛が何になるのか、また愛する人たちが何になるのかという事を受け入れる事について歌っている。「Dear Me」では周囲の人達のうつ病や自殺といった苦悩を理解しようとすることの手助けを、自分自身宛てへの手紙として書いている事を歌っているんだよ。


ありがとうございます。そのことを頭に浮かべながらまた聴き直してみたいと思います!新作は紛れもなくLess Than Jakeの音でありながらとてもパンチが効いていてエネルギーに満ちているように感じました。バンドの新たな代表作になりそうですね。長いキャリアを重ねていく上で、継続して作品を作り続けているその創作意欲はどこからきているんでしょうか。


JR 意欲がどこからきてるかって?メンバーお互いからだよ。良くしたいっていう必要性。成長したいっていう欲。聴き続けてもらいたいっていう緊張感。こういった気持ちが俺たちの心にあるからさ。でも結局のところ、「ただ進化したい」っていう俺たちの衝動を満たすことをしているだけなんだけどね。


これまで活動28年(!!)の間に世界中を飛び回ってツアーを行ってきたみなさんですが、世界的にコロナウイルスの影響で思うようにライブや活動ができない、歯がゆさも感じるであろうこの現状で、今どんなことを考えていますか?(Sucide machines等と一緒に2021年にはUKツアーが行われる予定だそうですね!)


JR 難しい問題だけど、これは俺たちがコントロールできることじゃないからね。だからワクチンや治療法ができるまでは、自分たちがコントロールできることに集中するつもりだよ。新しい曲、新しいマーチャンダイズ、新しいビデオ、新しいアイデア。十分忙しいよね。


日本でSKA PUNKが根付いた背景にはLess Than Jakeの多大なる影響があると感じています。多くのパンクファンが音源を聞いて前向きな気持ちをもらっていると言っても過言ではないと思うんです。だからこそ、みなさんは日本に何度もライブで来てくれていますが、世の中が落ち着いた状況になったら新曲を演奏しにまたぜひ来てほしいです!


JR ありがとう!とにかく日本が大好きだよ!日本とは特別な関係があるし、行けないことが本当に悔しい。すぐにまた日本に戻れることを期待しているし、それまで日本の最高なファンのみんなに愛と希望と応援を送り続けるよ。


THE FEST17に出演したり、みなさんの盟友KEMURIと一緒にMUSTARD PLUGのツアーサポートをしたバンド、THE SENSATIONSとの限定スプリット7インチも日本でリリースされます。これまでにもSPROCKET WHEELやKEMURIという日本のバンドとのリリースがありましたが、今回の試みについて一言お願いします。


JR 俺たち全員興奮してるよ!日本の音楽を取り入れていきたいって伝統が俺たちの中にあるから、今回THE SENSATIONSと一緒に7インチをリリースできることはすごい幸せなこと。友達のKEMURIにも会いたいな、すぐに彼らにもまた会えることを願ってるよ!


ニューアルバムを聴きながら首を長くして待っていますね。今日はありがとうございました!最後に今回の新作を聴く日本のファンへ一言もらえますか?


JR みんなのことが大好きだし、君たちなしでは俺たちは何者でもないよ!みんなが俺たちと同じように新しいアルバムを気に入ってくれると嬉しいな。12月11日には配信ライブをやるからよかったらぜひ見てくれ!(www.livefrom.events/lessthanjake)すぐにまた会おうね!!


Interviewed by 4x5chin (KYO-TEKI)

リリース情報

LESS THAN JAKE - New Album『Silver Linings』& THE SENSATIONSとの日本限定スプリット7インチ『PARKING LOT RENDEzVOUS Vol.4』リリース。


LESS THAN JAKE
『Silver Linings』
2020.12.11 Release

-収録曲-
01. The High Cost of Low Living
02. Lie To Me
03. Keep on Chasing
04. Anytime and Anywhere
05. The Test
06. Dear Me
07. Monkey Wrench Myself
08. King of Downside
09. Lost at Home
10. Move
11. Bill
12. So Much Less

cat no. : PLS-013
barcode : 4997184125505
定価 : 2,200円(本体価格)+税
仕様: CD Album
レーベル:Parking Lot Sounds
http://pls.tokyo/


LESS THAN JAKE × THE SENSATIONS『PARKING LOT RENDEzVOUS Vol.4』


LESS THAN JAKE × THE SENSATIONS
『PARKING LOT RENDEzVOUS Vol.4』
2020.12.30 Release

-収録曲-
A-SIDE LESS THAN JAKE / DEAR ME
AA-SIDE THE SENSATIONS / T.B.A

cat no. : PLS-014
定価 : 1,500円(本体価格)+税
仕様: 限定7インチシングル
レーベル:Parking Lot Sounds
http://pls.tokyo/


LESS THAN JAKE

LESS THAN JAKE

THE SENSATIONS

THE SENSATIONS


配信ライブ情報

配信ライブ情報


【日程】
日本時間 2020年12月12日(土) 午前8時スタート
アーカイブ 2020年12月13日(日)午前8時 - 15日(火)午前8時

【出演】
LESS THAN JAKE

【料金】
チケット
一般: $12 USD
VIPアップグレード : $20 USD(追加ライブ映像、アコースティックバージョン、インタビューなど追加コンテンツ付き)

【info】
https://livefrom.events/lessthanjake/


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