Shohei Takasaki 個展『sun, snake, nipples』curated by Eri Takane – 2020年7月31日(金)~8月18日(日)at OIL by 美術手帖ギャラリー(渋谷パルコ2F)
国内外で活躍するアーティストShohei Takasakiの個展を、7月31日(金)よりOIL by 美術手帖ギャラリー(渋谷パルコ2F)で開催。
OIL by 美術手帖(運営:株式会社 美術出版社)では、7月31日(金)~8月16日(日)にかけて、Shohei Takasaki個展「sun, snake, nipples」を開催いたします。
東京在住のアーティストであるTakasakiは、2009年の個展開催後、13年からはアメリカ・ポートランドを拠点にかまえ、国内外で精力的に作品を発表してきました。 19年の帰国後、日本での初個展となる本展は、Takasakiとアメリカ時代から親交の深いキュレーターEri Takaneをキュレーションに迎えます。
Takasakiの絵画は、個人的なエピソードとモダニズムに代表される歴史的アーティストのイメージの混交によって生み出される物語的主題と、躍動的な色彩と力強くもしなやかなタッチによる絵画面が魅力です。
本展では、日本帰国後に自身の周囲や社会的状況から得たインスピレーションをもとにした作品を発表。 Takasakiは本展について「2020年において、物事を多角的に見ること」についての鑑賞者へのプレゼンテーションでもあると語ります。 作家の原点回帰でもあり新たな挑戦ともなる本展を、ぜひお楽しみください。
Shohei Takasaki個展
『sun, snake, nipples』
curated by Eri Takane
【日程】
2020年7月31日(金)~8月18日(日)会期中無休
開場時間 11:00~21:00
【アーティスト】
Shohei Takasaki
【キュレーション】
Eri Takane
【料金】
観覧料 無料
【会場】
OIL by 美術手帖
(東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ2階)
http://oil-gallery.bijutsutecho.com
〈作品販売について〉
本展出品作品の販売は、渋谷パルコ2F店舗「OIL by 美術手帖」(oil-gallery.bijutsutecho.com)では7月31日(金)11:00から、ECサイト「OIL by 美術手帖」(https://oil.bijutsutecho.com/)では8月1日(土)11:00からとなります。
Shohei Takasaki
1979年埼玉県生まれ。 2009年に初個展「split head」(PRISM、東京)を開催。 12年「FEW COLORS IN THE DARK」(Space Edge Shibuya、東京)、13年「BLIND」(CALM & PUNK Gallery、東京)ほか。 13年からポートランドを拠点にかまえ、国内外で活躍。 13年、メルボルンで個展「TAKE ME TO YOUR LEADER」(BACKWOODS Gallery)開催。 14年、クウェートで日本人初個展「DOUBLE SURFACES」(Dar Al Funoon Gallery)、17年~19年に東京やポートランドで個展開催。 ほか、グループ展に多数参加。 19年帰国。 現在は東京を拠点に活動。
http://www.shoheitakasaki.net/
Eri Takane
セゾンアートギャラリー(セゾン現代美術館運営)ディレクターを経て、現在はアートマネジメント/キュレーション業、個人・企業コレクターに向けたアートコンサルティングを全世界で行う。 ハンター大学(NY) 心理学学科卒業後、ニューヨーク大学大学院Visual Arts Administration学科(NY)を卒業。
〈ステートメント〉
2020年、アートの力。
by Eri Takane
2020年は歴史上記録に残る年になると思う。 新型コロナウィルスによる死亡者、失業する人が街に溢れ、人種差別被害による暴動など様々な事件が6ヶ月の間に起きた。 簡単に片付けられる事件ではなく全てが複雑に深く関わりあっている。
そもそもこの崩壊は資本主義社会のたどり着いた答えなのではないか。 競争社会からの格差社会、その結末が今の状態なのではないか。 そう考えた時、自分がアートに関わっている、作品を販売している時点で崩壊の一部に加担しているのではないかと考えるようになった。
今でも答えは正直出ていないけれど、ひとつこの度重なる事件を通して明確に感じたことは、考えさせられるアートはやはり人生に必要であるということだ。 思考を巡らせて「考える」ことが人間が持つ能力のひとつで、それを無視して自己の欲望のままに生きてしまったら、相手の立場や境遇も理解できないのではないかと思う。
作家Shohei Takasakiの作品はいつも「考える」きっかけを与えてくれる。
彼の作品は、グラフィカルなものと抽象的なものをキャンバスの上で比較表現したり、共存させたりする。 視覚的に印象的な作品だが、見れば見るほど不思議な造形に惹きつけられていく。 プリミティブなもののようでいて、歴史的な作家や作品の文脈を切り取ることにより熟されているようにも見える。 双方の側面が常に存在する彼の作品と彼本人の間には距離がない。 考えて決断して、それを表現しての繰り返しをそのままキャンバスに描いている。 そのたびごとに、作品をつくる際の背景にあるストーリーは変わり、それは戻ったり進んだリの人間の繰り返しをまさに表しているものだと思う。
緊急事態宣言が解除され、私たちはひさびさにスタジオで会うことができた。 Shoheiさんに開口一番言われたのが、「StayHomeでずっとSen(彼の5歳の息子)と一緒にいて、乳首をみていると、なんてDysfunctionalなものなんだろうって思うんだよね」だった。 女性は赤ちゃんにミルクをあげたりできるけれど、男性の乳首ってなんて無意味なものなんだろうって思うらしい。 この人は一体何言っているんだろうと思いつつ、超芸術トマソン(*)を思い出す。 私たちの会話はいつもふざけているようなところから始まるのだが、結局現代について、社会的や政治的に考えてしまっている自分にたどり着く。 機能しないものは機能しなくていいのではないか。 機能しないものを機能させる必要があるのであろうか? むしろ答えがないことが正解なのではないであろうか。
この世の中には一見無意味で全く機能がないものが溢れている。 だけどじつは意味があるものだったり、自分には意味がなくても他人には意味があるものだったりもする。 多角的な視点を持つこと、答えはひとつだけではないと自覚することこそが、現代には必要なんじゃないだろうか。
2020年7月、上半期にすでに大きな影響をあびた作家Shohei Takasakiの作品は一体どんなものになるのか。
(*) https://bijutsutecho.com/artwiki/45
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