SOBUT – REMIX ALBUM『KICK’IN YOUR HEAD~OVERRIDE REMIX~』Release
SOBUT 1996 1st Album Digital Remix & Remastering Reissue
1996年7月に発売されたSOBUTの1stアルバム『KICKIN’YOUR HEAD』(製造中止)が20年の歳月を経て、(オリジナル・アナログ24chマルチ原盤をデジタル解体し、当時の音源を元に)デジタル リミックス&リマスタリングで再発!!
1995年ジャパニーズ・インディ・パンク・ムーブメントの黎明期に登場したSOBUT。
スパイキーヘッドのカラフルな鋲ジャン・ショーパンがスケボーでストリートを駆け抜けるLA PUNKSが世界的にライフスタイルのアイコンとなりはじめた頃、日本でのSOBUTの登場はあまりにもセンセーショナルだった。その男気溢れる圧倒的な存在感をしめしたライブ・パフォーマンスを見たPUNK KIDSへの影響は計り知れない。
オリジナル1stアルバムのリリースと同時に設立されたインディペンデントレーベル<Aaronfield>の20周年企画として誕生した本作。20年を経て今もステージに立ち続ける彼らが、20年前の若き自らの音源に今現在のPUNKスピリッツをブチ込んだ前代未聞のリミックスアルバムです。
SOBUT
『KICK’IN YOUR HEAD~OVERRIDE REMIX~』
2016.07.20 Release
01.KICKIN’ YOUR HEAD
02.GAIN
03.OVERRIDE GENERATION
04.FLY AGAIN
05.CHERRY PIE
06.MONKEY UNITY
07.FAT FACTORY
08.EATMAN
09.NOMINAL REVOLUTION
AFCA-048 ¥1800+tax
FORMAT : CD
LABEL : Aaron Field
アルバムライナーノーツより一部抜粋
SOBUTの第一声の産声が、リアルすぎるほど忠実に再現されている。1996年、まだ全く無名だったSOBUTが、パンク・シーンに爪を立て、道を切り拓き、唯我独尊状態で駆け上がった息吹が新たな形で、本作に封印されている。なぜ2016年、今ここにSOBUTの記念すべき1stアルバム『KICKIN’ YOUR HEAD』が新たな装いで蘇ったのか。
今年、彼らを輩出したインディペンデント・レーベル「Aaron Field」の20周年、同時にレーベル第一作になるこの1stアルバムが20周年という、ダブル・アニバーサリーを迎えた。「もし2016年に1stアルバム『KICKIN’ YOUR HEAD』が出ていたら、きっとこういう音になっていたに違いない」その夢想が20年の時空を超えて現実となったのだ。それだけではない。現行のパンク・シーンとも激しく共振しうる作品であり、もっと言わせてもらえば、多くのバンドやリスナーに刺激を与える驚愕のサウンドに仕上がっている。20年というブランクを一蹴する凄まじいインパクトだ。
SOBUTの誕生は、HIDE(B)とMOTOAKI(G)の出会いからはじまる。それからMOTOAKIの実兄であるYOSHIYA(Vo)、KOUTAKU(Dr)が加わった。当時メンバーはCLASH、Sex Pistolsなどの初期パンク、ほかにNOFX、Bad Religion、RANCIDなど、80年代後半から90年代前半の西海岸パンクやNYハードコアを聴いていた。しかし○○風や○○系で行こうではなく、このメンバー4人の体内にあるものを吐き出せば、かっこいい音が鳴る。その根拠なき絶対的自信が彼らを支えていたのだ。それが96年に出た1stアルバム『KICKIN’ YOUR HEAD』にパッケージされている。全9曲収録されているが、リズム録りは半日ほど、ダビングやMIX含めてわずか5日間で制作された。1曲1曲の中で彼らの魂が激しくスパークし聴く者の感情をドライヴし続ける。この1stアルバムこそ、SOBUT流パンク・ロックが誕生した瞬間と言えるだろう。
今回、1stアルバムのアナログ24chマルチオープンリールをデジタルアウト化するため、レーベル代表のコーゴ氏は約半年間に渡りあらゆるコネクションを通じ奔走した。都内はもちろん、国内ではほぼ再生できるハードを持つスタジオが皆無だった。そして遂に九州は福岡博多のスタジオでそのアナログマルチレコーダーが現在も稼働していることを突き止め、20年を経たアナログオープンリールをデジタル解体させることに成功した。そして「TIGHT RECORDS」代表、FUCK YOU HEROESやFULLSCRATCHのドラマーであり、レコーディングエンジニアとしてインディーズ・パンク/ハードコアからメジャー・アーティストまで手がけるAndrew Foulds氏(代表作:HAWAIIAN6[Fantasy],マキシマム ザ ホルモン[延髄突き割る],HOLSTEIN[bandstarted],GOOD4NOTHING[KIDS AT PLAY]etc..多数)の手に一切が委ねられる。「このリミックスは俺にしかできなかったと思います。」とAndrew氏は話してくれたが、それも頷ける八面六臂の大仕事をやり遂げている。目的は一つ。とにかく「20年前の音源を現代のテクノロジーを使って生まれ変わらせること」。それが今回の20周年アニバーサリーのコンセプトであり、要諦だった。焦点は一つ「オリジナル音源の良さと現代のテクノロジーを最大限に活かすこと」。一見矛盾するような、針穴に糸を通すような難題に挑むことになった。Andrew氏も長年のキャリアの中で、ここまで昔の音源を蘇らせることは初経験だったという。改めてオリジナル音源を聴き返しYOSHIYAのヴォーカルを耳にした際、「96年当時、誰にも絶対負けねえぞ、という声をしてるんですよ!」とAndrew氏はひどく感銘を受けたそうだ。そこであの時代にしか生まれなかった美点をさらに研磨し、バンドの持ち味をより一層際立たせるサウンド・メイクを心がけた。「基本的に歌と演奏はオリジナルのまま」である。そこにスペシャルとして、アニバーサリー的な要素が付加されている。RADIOTSのYOSHIYA、ソロワークやカイキゲッショクなどで活躍するMOTOAKIの元SOBUT組と、HIDE(Vo/B)、YOTTSU(Dr)、YOSHIKI(G)の現SOBUT組の5人が20年の時を経て、一堂に会した。スタジオ内には何とも言えぬ緊張感と開放感が入り交じっていた。そして新旧のSOBUTメンバーが、バンドの原点と言える1stアルバムにコーラス参加するミラクル・コンテンツが本作に加わり、2016年バージョンの『KICKIN’ YOUR HEAD~OVERRIDE REMIX~』は完成した。スタジオには当時バンドに関わっていた関係者やレーベルメイトのFULLSCRATCH、CRUNCHED GRIND、BENTROOT、THE CAVEMANなどのメンバーが集い、賑々しい祝祭感に満ちていた。
出来上がった全9曲は、瑞々しく、生々しいヴァイヴに溢れている。まるで眼前でプレイされているような鮮明さと立体感である。表題曲の骨太なサウンドから、頭をガツンとやられる思いだ。ほかにOiパンクのテイストを仕込んだ「GAIN」、当時ヒップホップ好んで聴いていたHIDEの趣味を反映させた「CHERRY PIE」におけるラップ調の熱いコーラスも斬新極まりない。「MONKEY UNITY」はスカのリズムが心地良く、AKIRA TAKEMURA(SNAIL RAMP)、SYUTAROU TAGAMIとSYUICHI TAMURA(SCAFULL KING)がホーン隊で参加している(’96オリジナル当時)。繰り返しになるが、今回はSOBUTをやり続けているHIDE、YOTTSU、YOSHIKI、そこにYOSHIYA、MOTOAKIのコーラスワークが20年の時を経て新たに加わっている。SOBUTに関わった現時点での5人の魂が本作には注入されているのだ。デビュー作には名盤が多いと言われる。彼らも例外ではない。現役バリバリで今なお音楽シーンを掻き回すメンバー5人の人間力とAndrew氏の辣腕により、2016年という時代に名盤が名盤として相応しい光をまとうことになった。ほんとに頭を斜め45度から、いきなり蹴り上げられるような衝動的な音像ばかりだ。ノスタルジックではなく、未来に受け継ぐべきパンク・サウンドが本作には詰まっている!
SOBUT
1995年結成 HIDE(B)とMOTOAKI(G)の出会いに始まる。そこにYOSHIYA(Vo)、KOUTAKU(Ds)が加わり、同年9月より東京下北沢を中心にLIVE活動を本格的に開始。
1996年7月21日 1st 『KICK’IN YOUR HEAD』発売。その後2度のドラマー交代の後98年8月からYOTTSUが正式メンバーとして加入。3rdアルバム「S.O.B.U.T」では、インディーズとしては前代未聞のアルバム全曲ビデオクリップ集も同時リリース。インディーズシーンの枠に収まらない大躍進の後、メジャー移籍。念願だった海外ツアーも展開。
2003年8月、MOTOAKIが脱退。2005年7月、YOSHIYAが脱退(現RADIOTS)。更なるメンバーチェンジの末、2011年ギタリストとしてYOSHIKI(ex.BENTROOT,Shifter)が加入。その後、HIDE(Vo)・YOSHIKI(G)・YOTTSU(Dr)にサポート(B)のメンバー構成で現在活動中である。
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