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KAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) Interview

[2015/01/05]

KAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) Interview

Profile of |ANIMALIA| |THE CHERRY COKE$|


フジロックフェスティバルやカウントダウンジャパンなどの様々な大型FESにも出演し、全国各地をライブで駆け巡るバンド「THE CHERRY COKE$」のボーカリストである「KAT$UO」氏が2014年秋に仲間と立ち上げたアパレルブランド。それが「ANIMALIA」だ。ミュージシャンである彼の目線とセンスでデザインされたアイテムは、細部にまで愛情が込められ、着用しながらそれぞれのストーリーを感じる事が出来るでしょう。ANIMALIAのKAT$UO氏のインタビューです。


KAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) インタビュー

—–新しいブランドの立ち上げおめでとうございます。このANIMALIAは、KAT$UOとコメディアンのLIONHEADのMOJAとHASE、そして耕君で始めたという事ですが、経緯を教えて貰えますか?

ずっとジーンズをメインにカットソーなどを作りたいなって思ってて。今までもちろん服作りの経験とか無いから、アパレル経験が豊富なMOJA君に色々相談していく中でMOJA君が、『カツヲがやりたいなら全面的に協力するよ』って言ってくれたのね。それで工場を紹介してくれたり、服を作る手順だったり過程だったりっていうのをずっと2人で動いてて。そんな中で色々なタイミングも合ったりして、このアパレル業界の経験が長い耕君と営業に特化してるHASE君も一緒にやるようになって。HASE君は営業能力が半端無いらしく(笑)。

—–半端なさそうですね(笑)。

でしょ?(笑)。耕君はこの業界の先輩で企画も出来るし色々なアドバイスなんかもくれるし、それぞれが役割分担が出来るという事で4人で一緒にやっていこうって本格的に4人で動き出したのが9月位で。

—–9月って今年の?

そうそう(笑)。

—–かなり急ピッチですな(笑)。

バッタバタで(笑)。その間も俺は服のデザインをしながらバンド活動もあったし、MOJA君とHASE君はコメディアン業の方もあったから耕君がメインで実務的な部分は回してくれたりで。

—–ナイスチームワーク(笑)。

もうやるからには本気でやろうと。勝ちに行こうと。他のアパレルブランドさんの商品と並べても恥ずかしくないような製品を作り上げて行こうって、9月からギアーを上げてフル稼動で。ジーンズは絶対に質の良い物を作りたかったから岡山の工場も行ったし、カットソーもタフな物が作りたいっていうのが自分の中であったから、それに適した工場を探したり、どんな生地が良いかとか生地屋さん周りをしたり。

—–もちろん9月前から構想とかイメージはあったんだよね?

もちろんその前からも動いていたんだけど、足並みが揃い始めてからは本当に早かった。

—–そもそもカツヲは以前にも色々デザインはやってたんだよね?

ブランドさんに提供したり、バンドのデザインを描いたりっていうのはしてた。

—–実際、デザインだけじゃなくて服を作りたいって思い始めたのはいつ位?

ずっとジーパンとかも好きで履いてるし、Tシャツのデザインとかもバンド用には描いたりはしてたけど、それはあくまでもバンドの色に合わせた物だったから。そうじゃない自分の趣向だけでデザインが出来たらいいなって漠然と思ってて。でも、それを発表する場なんてあんまり無いじゃない?そんな中で今回こうやって色々なタイミングが合わさって実現に至ったというね。

—–なかなか服を作るって『やってみようかな?』で出来る事でも無いしね。

作るだけならまだしも、それを企画して、製品にしてお店に置いて貰ってって。一人だけじゃ本当に出来ないと思う。一人で出来たとしても、作ってネットで販売してっていう規模だったと思うし。

—–基本のブランドイメージはカツヲが考えてるの?

母親の影響でブルースとかカントリーとかそういう音楽が耳に馴染んでたから、服を作るのであればそういう時代背景なんかを落とし込みたいなって。予算が無限にあれば当時の物を使ってとか出来るんだろうけど、そのままだとビンテージ風の服になっちゃうわけで。今の時代にも着れてそういうイメージと結びつくファッションっていうのをテーマにはしてるんだよね。そのイメージを、それぞれのバックグラウンドを持った他の3人にも伝えるっていう作業が難しかったりもするんだけど、逆に俺に無かった事のインプットなんかも凄くあって勉強にもなったし。

—–特に49年っていう年代がイメージとしてあるみたいだけど?

1848年のゴールドラッシュが始まった翌年の49年が49ersっていってThe Cherry Coke$の曲のタイトルにもあるんだけど、ゴールドを求めてカリフォルニアに集まった人達のことを言うのね。そういう西部開拓時代に興味があって。

—–古き良きアメリカだよね。そこからANIMALIAってブランド名が生まれたのには何きっかけがあるの?

その時の時代なんかをイメージしてた時に、衣食住の中で[食]には、「頂きます」とか「ごちそうさま」ってちゃんと感謝の言葉があって、[住]には「おかえりなさい」とか「いってらっしゃい」って言葉があって、[衣]には該当する言葉がないなって思ったのね。俺も常日頃から[衣]に対してちゃんと感謝が出来てるか?って言ったらそうでは無いと思うし。それでせっかくこうやって服を作る事に携わってるわけだし、何か意味がある事をしたいなって思ったわけね。

—–人間が生活する根本的な部分だよね。

そうそう。服を作るに当たって、縫製をする工場の人だったり、それを製品にして店舗に卸す会社の人がいたり、それを売ってくれる店舗の人がいて、それを着るエンドユーザーがいてって、Tシャツ一枚作るのには沢山の人々が関わって、それだけの時間が費やされてるわけで。時間って命だと思うし、そこに感謝の気持ちを持ってみんなのお陰で出来てるっていう事を忘れずにやっていきたいなって言うのがまず一つあって。それとさっき話しにも出た1849年のゴールドラッシュの時にアメリカ全土、ヨーロッパから若者がカリフォルニアに集まってそこから西部開拓時代が始まるわけなんだけど、それまでカリフォルニアなんて未開の地だったんだけど一気に人が集まった代わりに原住民だったインディアンが追い出されてっていう経緯があって。そのインディアン達の衣食住の糧っていうのがアメリカンバッファローだったらしいのね。

—–あ、だからブランドモチーフにもバッファローが使われてるわけだ。

そうそう。そのインディアンを迫害した中には49ersも含まれているんだけど、更にその49ersを相手に作業着を売っていたのが、かの有名な有名なリーバイスで。キャンバス地にリベットで補強した作業ズボンを作って、その後に更に強い生地のズボンをって事でジーンズが出来たわけなんだけど、結果的にゴールドラッシュによってお金を手にしたのは49ersよりそうゆう人達を相手にして商売していたリーバイス社だったりで。何が言いたいかっていうと、俺もリーバイスは大好きなんだけどそのジーンズが出来上がるまでには、色々な人達がいて、そのもっと先には動物の命があってって所に辿り着いた時に、「ANIMALIA」って「動物界」っていう意味なんだけど、俺らは動物界の一員であって命の連鎖によって生きてるわけだから、そこに感謝する、[衣]に感謝するっていう意味でこの名前にしたんだよね。

—–そういう意味だったんだ。かなり奥が深いし、勉強になる。

それは服だけじゃなくて、なんでもそうなんだけど、結果俺達が生活出来てるのは、多くの動植物の命があって時間があってって事だからさ。でもそれを全面的に押し出すつもりも無いし、強要するつもりも無いんだけど、どこかでそういう想いを持っていたいなっていう事からこのブランド名にしたんだよね。

—–このストーリーは是非、エンドユーザーに辿り着いて欲しいよね。

あんまり俺言わないタイプじゃん?(笑)。

—–確かに(笑)。じゃー代わりに言っておくね(笑)って、それがこのインタビューなんだけどね(笑)。でも知って欲しいな。

それをカタログとかに大々的に押し出すのは、なんか違うし、それは自分達のテーマとして持っていれば良い話で、実際服を買う人もそうだし、俺も含めそういう気持ちで毎日服を着るかといったら、そうでは無いと思うしね。ただ、それに恥じないようなアイテム作りっていうのは常に心掛けたいなって。今回カットソーにも凄く力を入れてて。生地も肉厚だし縫製もしっかりしてて。Tシャツとは違うテイストで着古してもカッコ良く着続けられるように細部にも拘って。

—–古着テイストにもなるっていうね。

そうそう。気に入ったTシャツってさ、もう着れないんだけど捨てられない時ってあるじゃない?それって結局首の部分がビロビロになっちゃったり、汚れちゃったりとか形が崩れていったりするわけなんだけど、消耗品だからそれって仕方のない事なんだよね。でも、それをクタクタになっても着るには、丈夫に作る事が第一だし、汚れてもカッコ良ければ着れるんじゃないのかな?って言うのを凄く考えて。だから汚れてクタクタになっても着れるようなイメージで作ったのがカットソー。染みが付いてきてから本領発揮するようなカットソーになったと思う。

—–最近は薄手の物も多いししね。

薄手の物はそれはそれで全然有りだと思う。ただバンドマンだからっていうのもあるんだと思うけど、やるからには一過性のモノにしたくないっていうのがあって。例えば、音楽とかでも『久々に聴いたけどやっぱり良いバンドだな!』じゃないけど、長く愛される存在というか。洋服もそういう風になって欲しいなって思う。

—–物作りの上で拘った部分ってある?

やっぱりデニムかな。リーバイスが1850年代位に流行りだして、1870年代位に補強する為のリベットの特許を取っちゃったのね。今はもう他の会社も出来るんだけど、当時はこのリベットってリーバイスしか出来なくて。それで、他の会社があの手この手を使ってリベットに変わる方法を考えたり、デザインなんかを考えて勝負してたんだけど、その当時のリーバイス以外のズボン会社のディティールなんかをデザインに落とし込んだりしてて。今回ANIMALIAのジーンズはリベットを一個も使わないでカンヌキで補強して、コインポケットも1860年代位の頃の作業ズボンからアイデアを得て付けたり、ポケットの形や装飾も自分が当時のズボンメーカーだったらこういう風な感じで作るだろうなってイメージで作ったんだよね。当時はベルトも無くてサスペンダーだったから、ボタンが付いててそこにサスペンダーを引っ掛けるうようになってたんだけど、今ってサスペンダーはお洒落目的でする人が多いじゃない?でも、行く行くはサスペンダーを付けれるボタンなんかも付けたいなって思ってるし、ベルトループもウォレットチェーンなんかを付けた時に一番しっくり付けれる場所を考えてデザインしたし、かなり細部まで拘っている。

KAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) InterviewKAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) Interview

—–これは国産?

日本のジーンズで凄く信頼性があるのが岡山にある児島っていう所で作られてるデニムなんだけど、そこで生産して貰ったんだ。あまりそれをカタログとかで前面に歌い出したくは無いんだけど。

—–また言わないタイプね(笑)。

そうそう(笑)。正直最初はどこでも良いと思ってて。産地がどこどこで売るみたいなのはちょっと照れくさいし(笑)。それで、一回岡山の児島のジーンズストリートへ行ってそこのショップの人とかと話をしたのね。結構向こうの人達も親切に色々教えてくれて。『ここまでだったら児島じゃなくても良いと思うけど、このレベルから先をやりたいのであれば児島でやった方が良いよ』とかね。でも、そこはジーンズの街だし職人さんも誇りを持ってて。『児島で作ったか、それ以外で作ったかは仕上がりを比べれば一目瞭然で分かるよ』って。表情も違うし、縫製1つとっても違うしってところで、これだけ拘ってやって貰えるならって思って児島で生産して貰ったんだよね。

—–行って実際話をするとしないとでは全然違うよね。

意味も無くただ児島が有名だからっていうのでは作りたくなかったし、誰かが履いてくれた時に自分がそのデニムに対して説明出来なかったら何の説得力も無いわけだからね。結果的に児島で作って良かったなって。

—–革製品なんかもあるよね?

これも長崎の五島列島出身の革職人さんがいて。その人とはFACEBOOKで繋がってるんだけど、毎回革の情報をアップしてて凄く革製品が好きなんだなって印象があったのね。職人さんだからとにかく細かい部分なんかも拘っててカッコ良くて。それで、アポ無しでその人のお店まで行って、色々話をしてお願いして作って貰ったからクオリティーは凄く高いと思う。国産のベンズレザーっていう稀少部位を使ってて、仕上げも科学薬品を使わないタンニンなめしっていう植物性のなめしを使ってるから、その分皮本来の強さやツヤが出せて経年変化が楽しめて良い味がでると思うよ。

KAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) InterviewKAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) InterviewKAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) Interview

—–このリュックもかなり大きい作りだよね?

これは6号帆布っていって、船の帆に使う生地なんだけど厚手で凄く丈夫に出来てて、昔ボーイスカウトをやってた頃に使ってたハバザックっていうリュックサックを大きくしたリュックで50リッター入るのね。これは敢えて余計な物は取り除いて、便利な作りというよりは、無駄を省いて物がたくさん入るようにデザインしたから買った人に好きなように使って欲しいな。シャツとかもそうなんだけど、ボーイスカウト時代からもヒントを得てたりもしてるんだよね。

KAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) InterviewKAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) Interview

—–ちゃんと考えて作ってるんだね(笑)。

作ってますよ(笑)。もちろん拘りを出し過ぎるとコストもかかるし、キリが無いし、購入出来る範囲の値段設定にもしないといけないから、抑える部分は抑えないといけないんだけど、でもその中でも凄く質が良い満足のいく製品が出来たと思う。特に動物の皮だし[動物]っていう部分はANIMALIAのコンセプトでもあるし直結する部分だから、そこは凄く考えるしコンセプトを語っても恥ずかしくない物を作りたかった。

—–物を作るってお金も時間も凄くかかるよね。

本当に今回そう思った。特にファーストコレクションだから、自分達で持ち型があるわけでも無いし、全部一から作り起こしたから。

—–Tシャツも帽子も?

うん。とは言え、どこで自分達のオリジナリティーを出すかっていう部分では凄く練ったよね。帽子なんかも、ガキの頃の近鉄バッファローズのキャップが好きで(笑)。パネルの形がその当時のイメージだったりで。

KAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) InterviewKAT$UO (ANIMALIA / THE CHERRY COKE$) Interview

—–浅い感じね。そういうアイデアってどういう時に出てくるの?

パッと出てくる事が多い。バンドのデザインなんかをやってた時もそうだったんだけど、今回このブランドのデザインをやって改めてデザインをする事が好きなんだなって事を再認識した。街をフラっと歩いてて、案内標識とか目立たせる為に作ったわけじゃないような看板とか、そういうのにパッと目がいっちゃうのね。多分、日常に溢れてるデザインとかが凄く好きでそういう所からイメージをしたり、刺激を受ける事が多いのかも。

—–意味合いがあるっていうのは、着る側にとっても面白いし意識が変わるよね。

結局、俺がやらなくても良い事はやる必要ないなって思うのね。今は色々なブランドもたくさんあるし、そこに俺が新たにこうやってアパレルのブランドを立ち上げて何か意味があるのかな?って思う時もあるし、勝てる勝てないとかは別として、他の人がやれるんだったらその人がやれば良いと思う。でも、やるんだったら自分にしか出来ない物を作るしかないし、バンドって言う名前も隠さずにやってるから、適当なモノを作ってバンドのメンバーにも恥ずかしい思いをさせたく無いなって。音楽をやってて、それで何か商売に繋がるような事をしたら色々言われたりする事があるんだけど、でもお金を生まないとバンド活動だって出来ないし、お金を生み出す事はカッコ悪い事では無いんだよね。みんながそれぞれの仕事を選んでその対価として俺らも仕事を選んでるわけだから。もしかしたらお客さんから見たら、商売っけが出てきたとか思われるかもしれないし、このANIMALIAが副業って思われるかもしれないけど、遊びでやってるわけじゃ無くて本気でやってる事だから、やっぱりちゃんとした物を作っていきたいっていう思いはあるよね。

—–バンドの名前を使って服を売るっていうんじゃなくてね?

まさしくそう。 THE CHERRY COKE$として活動してる以上は当然最初はバンドの周りとか、お客さんの間から知って貰う事になると思うけど、それだけで服を作って売るなんて出来ると思わないし、そんな甘い物じゃないと思う。

—–商売とかそういうのは別として、バンドマンが発信する服っていうのは全然自然な事だと思う。

うんうん。音楽と洋服って密接な関係だと思うし、俺達の世代ってそこを凄く重要視してる部分があると思うだよね。ファッション誌を開けば音楽の情報とかたくさん載ってたし、こういう音楽を聴く人はこういう服のスタイルみたいなのが明確に分かれたし。良い悪いは別として、今の若い子達って音楽と服っていう関係性がもっとフラットになってる部分があって、でも俺はその音楽と服が密接に繋がってた時代に一番刺激を受けたし、大事にしたいなって。THE CHERRY COKE$とANIMALIAのイメージって近からず遠くないと思ってるから、最初はTHE CHERRY COKE$のファンとかにフックアップして貰う事になるかもしれないけど、そういう人達が着たいなって思える服を作りたいとも思うし、裏切らない物を作り出して発信したいなって思う。

—–今の世の中は選択肢が物凄く多いと思うから、その選択肢を提案してくれるのって凄く大事だなって思うし、逆にANIMALIAから入って THE CHERRY COKE$を知ったらそれはそれで嘘が無いと思うよね。

もしかしたらいずれはTHE CHERRY COKE$のKAT$UOがやってるブランドって事が、ANIMALIAにとってマイナスになる事が起こるかもしれないけど、それでも服を取って見た時に良いモノを作ってるって事を分かって貰いたいし、そういう服を提案していきたいなってね。

—–もちろん皆に着て貰いたいって思ってるとは思うんだけど、こんな人達に着て貰えたらなっていうイメージはある?

気に入ってくれた人はもちろん着てくれたら嬉しいんだけど、自分が服を作るんだったら誰に届けたいのかなって思った時に、真っ先に思い浮かんだのが同世代の人達で、さっきも話したように比較的音楽と服っていう関係性を凄く分かってる世代やそれを教えてくれた先輩方の世代の人達には着て貰いたい。でも、もしかしたら少し矛盾してるかもしれないけど、俺はロカビリーとかブルースとかが好きなのにも関わらず、パーカーを着たりナイロンジャケットを着たり、オーバーサイズの服を着たり、自分が好きな音と服が一致してない時期とかあったのね。今となってはそういうのを超えて服を楽しめるようにはなったんだけど、若い頃に少し違和感を感じた事もあって。だからこの音楽が好きだったらこの服を着ないといけないとか、こういう人達に着て欲しいみたいな提示の仕方はしたくなくて、ANIMALIAを着る理由付けっていうのは、各々着る人が感じて決めて貰えれば良いと思う。

—–若い世代の人達も全然着れるデザインだよね。

若い頃は、やっぱり買える服の金額に限度とかもあったから何でもオッケーみたいな部分があって、年を重ねると金銭的な余裕も多少出てきたりして良質な服を着たりすると、高い服には高いなりの理由っていうのが凄く理解出来るようになってきたのね。それがもう少し若い頃にそういう感覚を持ってたら、服だけに限らず物に対する本質を見極める目が養えたかなって、今こうやってANIMALIAを始めて気が付いて。

—–安い服は物凄く安くなってる時代だからね。

今はファストファッションが主流になっててあれだけ大きく展開してたら安くユーザーに提供出来ると思うし、それが悪い事では全然無いとは思うけど、拘りを持って作ってる物に触れる機会が少しでも増えればなっていう思いがある。もしかしたら若い子には少し高い値段かもしれないけど、良質な物を作ったから一着でも触れて貰えたら嬉しいかな。これだけのお金を出したら、こういう服が着れるんだっていうのを少しでも感じ取って貰えたら凄く嬉しい。


ANIMALIA Web Site
http://www.animalia-japan.com/

THE CHERRY COKE$ OFFICIAL WEB SITE
http://www.thecherrycokes.jp/


Interviewed by Kenichi Kono


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