MEGURI (Guitarist) from ラディカルズ MINORITY ISSUE
MEGURI from”ラディカルズ”。
今最も注目して良いと言える女性ギタリストは彼女ではないであろうか?
所属バンド”ラディカルズ”そして”MASS OF THE FERMENTING DREGS”ではサポートギターもこなし、時にロックで時にパンクで時には繊細なリフとカッティングでステージ上から圧倒的な存在感を放つ。見た目の存在感とは裏腹に、少し謙虚な彼女の”音楽”に対する姿勢をこのMINORITY ISSUEを通してお楽しみ下さい!
PROFILE OF |ラディカルズ|
what’s |MINORITY ISSUE|
MEGURI(Guitarist) from ラディカルズ interview
—–出身はどこなんですか?
長野なんです。長野市ですね
—–東京に出てきたのがいつ頃なんですか?
18歳の頃かな?普通に進学する為に出てきたんですけど。なんとなく進学と言いながらも、東京でバンドでもしたいなー的な(笑)
—–結構軽い感じで?(笑)という事は長野でバンドもやってたのかな?
やってたって言うのもなんだかおこがましいんですけど、高校の時に軽音部でバンドみたいな事をしていて、当時はそれなりにがんばってはいたんですけど。。卒業して東京行ってバンドとか出来たらいいな~みたいな軽い感じで
—–なんかふぉわ~~んとした感じかな?(笑)
そうですそうです(笑)
—–最初からギターだったんですか?
ずっとギターですね。高校の一年の頃ですね
—–それもふぉわ~~んと?(笑)
そうですね。ふぉわ~~んって感じで軽音部で
—–何に最初は影響受けたんですか?きっかけというか
最初は正直何もなくて。。。バンドとか全然知らなかったし。ただなんとなく自分を表現する手段が欲しかった位の感じで。特に憧れのアーティストがいたわけじゃないし、影響受けた先輩がいたわけでもないし。最初何があってって事はないですね
—–なんでギターだったんだろうね?(笑)
ギターって選択肢しかなかった。なんか。ベースって発想もなかったし。。。なんでか分からないんですよね(笑)ふぉわ~~んと(笑)
—–それでそのままふぉわ~~んと東京に出てきて?(笑)
そうそう(笑)そのまま東京に出てきて。バンドやりたいなーって思って、メンバー募集したりして。結構色んな人と会って、色んな人とスタジオに入ったりしてたんですけど。そんな中で、バイト先で知り合ったのが前のバンドのSUPER BABY FACEだったんです
—–それが本腰いれた初めてのバンドなんですか?
そうですね。そのバンドにギターで加入して。私が加入して直ぐ位にもうメジャーの話があって。契約することになって
—–展開早いですね(笑)それで、最初影響受けたアーティストがあまりいないって言ってたけど、その上京してきた頃はどんな音楽聞いてたんですか?影響は?
ある程度自分がギターリストとして自覚を持ってから影響受けたのは、最初はやっぱりジョニー・サンダースとか、割りとパンクというか。。ピストルズとか好きだったからスティーブ・ジョーンズだったりが好きだったんですけど
—–じゃーパンク的なギタリストかな?
最初はね。最初はそうだったんですけど、スタイルとかは今でもカッコいいと思うんですけど、なんかやっぱり演っていく内に色々な音楽に触れていって、その後は誰に影響受けたって言うよりは。。。カッコいい言い方すれば自分の生活で鳴っている音全てっていうか。それこそ、例えばインスピレーション的な部分で言えば、踏切のカンカンカンって音とか聞こえたらこれディレイでかましたらどうかな?どういう風に聞こえるかな?とか。。。そういう感じですね
—–お~なんか意外ですね?
あまり誰に影響受けたっていうとなんか困ってしまうっていうか(笑)すべてって言えばすべてだし
—–でも結構音楽は聞く方?
多分量としては聞いてるんですけど、これは悩みではあるんですけど、音楽を研究資料として聞いてしまうようになってきて。 こういうアプローチが!とか(笑)だから逆にハウスとかそういう四つ打ち音楽の方が楽になってきちゃって。。でもそれすらもBPMがとか考えだしちゃうのでキリがないっていうか(笑)
—–完全ミュージシャン病ですね(笑)ギター以外の楽器は触らないんですか?
MTRで結構曲を作る事が趣味で。他に趣味がないから(笑)時間とお金と労力をかけて音楽以外の事をする気がないっていうか(笑)時間があればMTRでギター録ってベース録ってシンセ録ってドラムのリズム入れてって事しかやる事がない(笑)それしか楽しみがないんです(笑)最近は、もうちょっとデジタルにパソコンで曲作ったり同期もの作ったりもしようかなと思ってます。
—–なんかかわいそうな人みたいになってますけどミュージシャンとしては最高の環境というか
それが一番楽しいんです(笑)
—–でもその曲は形にはなってないんですか?今所属してるバンドのラディカルズとかで?
あ、それは作ってる時にこれはラディカルズでいけるかな?って思ったら持っていったり
—–なんか話を聞いてて、MEGURIちゃんのギターの謎が少し解けたような。なんていうか、ただの典型的なスリーコードのカッティングじゃなかったり、上物が凄く高音で鳴ってるけど凄く深い。単音のコード感も凄く独特
そうですかね~(笑)
—–実は最初の印象は、パンク!みたいな感じだって思ってたんだけど、意外と繊細でアーティスト肌っていう感じなのかもね。ライブを見れば見るほどそう思う様になってきた
どうなんですかね。結構自分の中での意識の転換期があって。前のバンド”SUPER BABY FACE”に所属してた頃は、ちゃんとリリーズした音源に関しては必ずプロデューサーがいて。OK出すのもNG出すのも全て第三者だったんですね。それは有難いことではありますけど。。。そういう環境でやっていて。なんていうか自分がやってるんだろうけど。。なんていうか。。
—–分かる分かる!僕もメジャーにいた事があったから。ある意味チームだよね。アーティストだけじゃない。周りに関わってくれる人がたくさんいるからね
そうそう。それでそのバンドが休止になって。その後ラディカルズに加入して初めてのシングルのレコーディングの時に、全てを自分で決めるのって初めてで。カッコいい事をやろうと、ダサい事をやろうと誰のせいにも出来なくて自分で責任を持たないといけなかったから。これは良いとか悪いとかの判断を自分達でやって。それでそのシングルの評価が結構周りの人に良くて。それがかなり自信になったし、違う次元で音楽が楽しいって思う様になって。チームでやる事が悪い事じゃないし信頼出来る人と作品を作るのは素晴らしい事だけど、自分の音に責任を持つっていう大事さを痛感して。それから結構がんばろうって思って目覚めて
—–そのラディカルズに加入するきっかけはなんだったの?
SUPER BABY FACEが休止になった位の時に同じタイミングでラディカルズのギターも抜けてて。※ケリーちゃんとナンちゃんにずっと一緒にやろうって誘われててたんだけど、バンドは大阪だし距離もあるしずっと断ってたんですけど。やっぱり常に第一線にいたいっていうか、人前に立ってないとっていうのはあって。それでやろうかなって
※ラディカルズのベースボーカルとドラム
—–そこからシングルのレコーディングに入ってって感じなんだね
最初にメジャーを経験して、今はインディーのバンドにいて。メジャーなやり方も全然反対じゃないし、断ろうとは思わないし。ただ今のこのタイミングでこういうやり方で出来てるのは凄くいい経験になってますね。
—–そうだよね。それでまたメジャー的なアプローチをした時にまた最初の頃とは違う取り組み方が出来るしね?2つの経験値を持っていけるしね
メジャーにいた時は、実力も無かったし物凄く悔しい思いをたくさんして。。今でも心に残ってて覚えてるショックな事があって。「お前のその根拠のない自信はなんなの?」って言われた事があって。 私はその時は根拠のない自信が無いとバンドなんか出来ないしって思ったりしてたんですけど。確かにそうだと思うんですけど、それを言い返すにはあまりにも実力が無さ過ぎで。。。今になってやっと分かったというか。やるからにはちゃんとしないとなって思いますね。
—–ちなみに今ギターは何使ってるのかな?
ここ一年位はギブソンのSG。その前はギブソンのレスポール
—–どっちが好き?
今はやっぱりSGですね
—–それで今のバンド活動は?
ラディカルズがメインで、マスドレってバンドでサポートギターを弾いてますね
※オルタナ系ガールズバンド
“MASS OF THE FERMENTING DREGS”の略
—–やっぱり全然違う?
ぜーんぜん違いますね(笑)ギターを弾くスタンスも違いますし。ラディカルズの場合は、私がこう弾けばラディカルズはこうなんだよっていうか。マスドレの場合は新曲は別ですけど、やっぱりファンが求めてるこのタイミングでくるこのリフ!みたいな部分をどう再現するかってことを考えるし。もともと好きなバンドだったからファン心理みたいなものをすごく考えますね。
—–サポートバンドとメインバンドを比べるのも変なんだけど。ギタリストとしてね?ラディカルズはやっぱりなんか。。。いけーーーっ!みたいな男前な部分があって(笑)進め~みたいな?マスドレはしっかりと綿密に計算された中での物凄い爆発力というか。もちろんどっちもいい意味で
うん、そうですね
—–要するに何が言いたいかっていうとですね。。。あれだけスタイルが違うバンドで立ち位置をしっかりとステージで持てるって凄いなって思いまして。この間のマスドレのライブで特に思って。完全にキャラが立っちゃってて。サポートのくせに(笑)
そう言われると凄く安心しますね
—–最近見た女性ギタリストの中では物凄き際立ってますよね。いきなり褒め出しましたけど(笑)存在感が凄い
なんか嬉しいですね~。
メインはやっぱりラディカルズなんですけど、マスドレのサポートも含め色々なアーティストと一緒にやると、そういう感じか~みたいな色々な発見があったりするので凄く勉強になりますね
—–さっき言ってた作って貯めてる音があるみたいですけど、ソロとかは考えてないの?
あ~それは無いし考えた事もないですね。やっぱり私はギタリストなので良いボーカルありきっていうか、私一人じゃ何も出来ないっていうか。そういうのって巡り合わせっていうか。。。
—–それを分かってるって凄い!だいたいギタリストってなんか孤立するイメージだし(笑)我が道行くっていうか
多分私、一番注目を浴びるのが好きじゃないんです(笑)例えばスラムダンクで言うと、桜木じゃなくて流川みたいな?
—–キャプテン翼でいうと、翼君じゃなくて岬君みたいな?(笑)
そうなんです!メインじゃなくて準主役でカッコいい人が好きって言いますか。。。
—–ドラゴンボールで言うと、孫悟空じゃなくてピッコロ?一つ屋根の下ででいうと。。。あんちゃんじゃなくてちーにーちゃんみたいな?(笑)
笑)そうそうそう!そんな感じですね
—–ちょっと陰で支えつつもキャラが濃いみたいな感じだよね
そうなんですよ!それって良い主人公ありきの話だから
—–凄い分かる!!!(笑)
なんか良い主人公ありきで、私がこう行けば流川的なカッコ良さを出せるって分かってるから。ずるいっちゃずるいんですけどね(笑)
—–悪役ありきのヒーローみたいな感じでもあるよね(笑)ある意味バランスの駆け引きだしね。出過ぎてても駄目だし
だからバンドでボーカルの子とギタリストがぶつかるってあるかもしれないんですけど、主張するのはギターの音だけでいいって思ってるので、ジャケットに写らなくてもいいし、PVにうつってなくてもいいやって思ってるので、ポジションは合ってるのかなって思いますね
—–そうなんだ(笑)そういう風に考えてたんだ。妙に納得(笑)メインではないんだね
自分でメインを張れるキャラじゃないと思うんです。ケリーちゃんにしても※なっちゃんにしてもメインを張るだけの何かを持ってると思うので
※マスドレのベースボーカル
—–マニアはそっちのメインじゃない方に行くパターンだよね?
(笑)確かに!
—–今って幾つ?
26歳です
—–26歳でそんな極めちゃってどうするの今後(笑)実際音楽的な部分もそうじゃない部分も含めて今後30歳40歳になってどう考えてるんですか?
バンドはやってるんじゃないかなーって思いますね。曲を作ったりとか音楽を作る事前提で生きてる感じがするから(笑)それってどっかのタイミングでスパッと終わらない気がする。終わったら終わったでいいとは思うんですけど
—–でも急に例えばお裁縫に目覚めるとかもあるかもしれないし?変な例えだけど(笑)
そういう可能性はあるし、あったらあったでいいと思いますね(笑)
—–とりあえず当面はラディカルズをやりつつって感じですか?
そうですね。後はサポートでも自分の活動はしたいですね。今年はそういう事をしたいです
—–結構借り出されたりするんじゃないんですか?
そうですかね~。そうだと嬉しいんですけど、体と時間が追い付けば何でもやってみたいって思いますね
—–なんかMEGURIちゃんってジャンル超えてもしっかりと立ち位置を持てるギタリストだと思うし、それって男女交えてもなかなかいないと思う。MEGURIにとりあえず任せておけばなんとかなるでしょ!みたいな
そうありたいんですよ!
—–ステージに立ちながら誰かを描いてるって事はあまりないのかな?
ないですね一切。そういう事考えた事もなかったです
—–それではそろそろ締めましょうか!ラディカルズの今年の動きを教えて貰えますか?
今年は夏前くらいに5曲入りでPVかなんか付けたシングルを出す予定で、ツアーを回って。その後はライブDVDとかも出したいし、年内にアルバムを出せればいいかなって思ってますね。予定としてはそんな感じですけど、今思ってるのは良い曲をとにかく書きたい。予定調和で狙って作る曲じゃなくて、例えばここでお決まりのフィルがきて、ギターリフがきてみたいな。。演奏がどうとかそういう次元では無くてとにかくグッとくるいい曲っていうか。ジャンルとか何かに縛られずにうんちく垂れずに。。それがどんな曲なのかはなんか分からないけど聞いてグッとくる曲というか。なんか今年一年じゃないんですけど人生でそういう曲が一曲書ければいいかなって思いますね!
—–素晴らしい締めで!(笑)今日はありがとうございました!
Posted in ALL ENTRY, INTERVIEW, minority issue, Shiori Nishi, Tatsuya Azuma, ラディカルズ |